【石のやっさん旧作 短編集】勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い...シリーズ

石のやっさん

文字の大きさ
上 下
7 / 9

勇者勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い! だってその子は俺のヒロインじゃないから...その後①【リクエスト作品】

しおりを挟む
気が付いたらもう朝なのね...

まさかこの歳になってこんなになるなんて...

思わなかったわ...

女の幸せって...初めて知ったわ。



結婚を申し込んでからは本当に早かったわ。

直ぐに村長さんに届けだしたら「それじゃ早い方がええ」という話になって、そのまま教会に。

あれよあれよという間に結婚式。

しかも、ほぼ全員が参加なんだから...訳が解らないわ。


余りの手際の良さに、神父さんに聴いたら。

「ケインの気持ちを知っていたから、なんとなくこうなるんじゃないかって準備していたのですよ!」

何それっ!

「それはどういう事ですか?」

「だって、ミランダ一筋のケイン君が、結婚申し込まない訳ないですからな」


一筋って、確かに子供の頃から「僕はミランダと結婚するんだ」なんて言っていたけどさぁ..

良くある子供が「お母さんが好き」と同じだと思っていたよ..だってあの頃はまだ、旦那がいたし..


「だけど、それって子供の頃の事だわ」

「そうですね、子供の戯言、普通ならそうでしょう...ケインは違うのです...ミランダ、貴方が旦那を失って悲しい時どうでした?」


あっ「大丈夫だよ、ミランダは僕が守るから...1人じゃないよ、リヒトだって居る..1人じゃない」

どうしよう、泣きながら私とリヒトを抱きしめていた...「守る」そういっていた。


「あの時からあの子変わりましたよ? あのおとなしい子が剣を教えてくれって、冒険者に師事したり、村のお手伝いも誰よりもしていましたよ」


「そうですね...」

「他の子がお菓子を買ったり、おもちゃを買っている時も買わなかったんですよケインは」


「そういえば、ケインが何か持っていた記憶ないですね」

「何か貰いませんでした?」

あっブローチ、ブローチとネックレス貰ったわ

「心辺りあるようですね...子供かも知れませんが、あの頃からずっとあの子は貴方が好きだったのですよ」

そうか...気が付かなかったな...

「大体、未亡人になった貴方に夜這いも誰もしないし、後添いの話も無かったでしょう...それはケインの気持ちを皆が知っていたからです」

「だけど、どうして...そこまでケインに」

「あの子は良い子です、村の人間なら誰しも多かれ少なかれ恩があります、この村には恩人の想い人に手を出す人間は居なかった、そう言う事ですね」


そこまで好きだったんだ...知らなかったな...だったらもっと早く想いに答えるべきだったわ..





「まさかいきなり式迄あげて貰えるなんて思わなかったよ」

「ううん、そうね」


夜がきちゃった。

正式に結婚したから、お相手しなくちゃ。

何で結婚なのかな...

私みたいなおばさん...正直夜這いでも良かったんじゃない?

未亡人何だから夜這いして良いんだから...


ううん、解っている、ケインはそういうのじゃなく、本当に私が好きなのよね!

大丈夫かな? がっかりしないかな?


「ケイン、お風呂湧いているから、先に入れば?」

「そうだね、うん」


ケインも緊張しているわね...


「ふぅ..良いお湯だった」

嘘、もう出てきちゃったの...


「あははっ今度は私がお風呂行ってくる...」

「うん、待っているよ」

「あはははっうん」


これから...あのケインとするのよね?

だいたい、あの子のオムツも私は交換してあげた事があるのよ..

昔から愛していたわよ...だけどそれは自分の子供と同じようによ?

はぁ...私31歳なんだよね..もう女としては終わっている年齢だよ?

それが15歳の男の子と結婚? 

(注:この世界の成人は14歳から15歳、平均寿命が人族55歳位です)

アカネさんに顔向けできないわ。

ケインの母親のアカネさんが死ぬ時に「ケインをお願い」そう言われたのにな..

明日にでもお墓に謝りに行かなくちゃ...


それより...

今迄気にしなかったけど...

私の肌、昔は良く水をはじくのに弾かないわ..

胸だってハリが何となく無くなってきたし、気のせいか少し垂れてきた気がする。

お尻もなんか下がってきたきがするし、お腹も子供を産んだせいか少し弛んでいるきがする。

脇はこれから処理して...うわ下の毛も処理しなきゃ..

しかも、こんな事10年以上してないから..大丈夫かな?まさかカビてなんてないわよね?(笑)


昔の旦那は凄く淡泊だったから20分もしないで済ませていたわ。

絶対に、ケインが望んでいるのは違う気がする...

大体、もう10年以上「女」として生きてないから...困るわ。



まぁ、今の私に出来る事はしたわ...こんな体15歳の子に見せるのは恥ずかしいから布で隠して..


「ケイン、お待たせ..暗く」


「ミランダさん」

「ちょっと待って!」

恥ずかしいから、明かりを消さないと..これで良いわ..


なんなのかしら?

私の事をまるで宝物でも触る様に触ってくるわ..

頭の撫で方一つでも前の旦那とは違う...凄く気持ちい良い..

若いってこんなに違うのね...体は凄く鍛えられていて、うん流石に剣士なだけあって贅肉一つない。

手だって豆だらけだけど...優しいなこの触り方。

なんだか自分のだらしない体で相手するのが申し訳なくなる。

男の子の成長ってすごいわ...あんな小さな子供だったのに...こんなになるなんて。


前の旦那は淡泊でこういうのは直ぐに終わっちゃったし...私も性的な事は好きでない。

だけど、この子としていると...駄目だわ...体が可笑しくなる..抱きしめられる度に幸せを感じる。

性的な事が好きでない私がこの時間が終わって欲しくない...そう思えてきてしまう。

若い子って凄い、こんなに貪ってくるなんて...違うわ。

前の旦那や他の人が若い頃だってこんなんじゃない...無かった。

若い子が気持ち良いんじゃない...この子、ケインが気持ち良いんだ...そうか...

この子、本当に私が好きなんだわ...

だから、全てが優しいんだ...

これが、「愛のある行為」だとしたら今迄のは全部偽物だったのかも知れないわ。

こんなにしてくれるなら、私だって答えてあげたい..

こういう気持ちになるのね...

こんなに愛してくれていたなら...旦那が死んだ時...ううん、旦那とさっさと別れてケインの者になるべきだった。

息子と旅になんて行かさないで、結婚してあげるべきだった..

そうすればもっと早く幸せになれたのに...

家族なんて忘れちゃうわ...だってこんなに大切に...女として扱われた事は無い。

両親は大切にしてくれたけど...それ以上の愛を感じるわ...

家族の想いでが全部消されて...ケインになる....他は要らないわ。


「おはよう、ミランダさん」


「はい、おはよう...だけど結婚したんだから「さん」は余計だわ」

「そうですねミランダ」

「はい、良く出来ました」



幸せ感が止まらないわ...凄くういういしい..

この幸せがこれからずっと続くんだ..そう思ったら..

顔が緩んじゃう


「どうしたの?」

「何でもないわよ」


ほら凄くういういしい...


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。

下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。 豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。 小説家になろう様でも投稿しています。

実力不足とパーティーから追放されましたが、実は俺のユニークスキル【ティンポラリー・ビックマン】は最強の支援スキルでした!

銀灰
ファンタジー
ユニークスキル【ティンポラリー・ビックマン】の価値を見出されなかった青年は、冒険者パーティーを追放され、行く当てもなく放浪していた。だが、とある男たちと出会い、やがてそのスキルの本当の価値が明らかになっていく──。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。  帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。  しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。  自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。   ※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。 ※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。 〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜 ・クリス(男・エルフ・570歳)   チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが…… ・アキラ(男・人間・29歳)  杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が…… ・ジャック(男・人間・34歳)  怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが…… ・ランラン(女・人間・25歳)  優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は…… ・シエナ(女・人間・28歳)  絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……

【短編】追放した仲間が行方不明!?

mimiaizu
ファンタジー
Aランク冒険者パーティー『強欲の翼』。そこで支援術師として仲間たちを支援し続けていたアリクは、リーダーのウーバの悪意で追補された。だが、その追放は間違っていた。これをきっかけとしてウーバと『強欲の翼』は失敗が続き、落ちぶれていくのであった。 ※「行方不明」の「追放系」を思いついて投稿しました。短編で終わらせるつもりなのでよろしくお願いします。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

処理中です...