【石のやっさん旧作 短編集】勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い...シリーズ

石のやっさん

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勇者に恋人を寝取られ追放されたが、別に良い...だって俺クズだから! その後

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俺はついにやったんだ。

今日この時、初めて俺はケインに勝った。

そう思った...

全ての才能で俺は彼奴を上回っていた。

なのに、皆がケイン、ケイン、ケイン。

俺の事なんてだれも見てくれない。

小さい頃は母さんも妹も此奴ばかりだ。

だれも俺、「リヒト」なんて見てくれない。


俺の方が二枚目で、頭も良くて力だって上なのに...

何でケインなんだよ...

幼馴染のケイトにソニアにリタまで誰1人俺を見ていない..


勇者のジョブを授かって、彼奴が剣士であってもそれはひっくりかえらなかった。

だが..このスキルを身に着けた時俺は小躍りしたんだ..


誘惑スキル魅了(チャーム)異性を虜にするレアスキル。


だが、本当にムカつく...本当に愛していたんだな...1年も掛かった。

これで終わりだ...お前を好きな女を全部貰ってやるよ...






「勇者とし大きく飛躍するには大きな手柄が必要なんだ。残念ながらお前とじゃ無理なんだ。なぁ分かってくれよ、パーティーを抜けてもお前が親友なのは変わりないからな。」


「私もリヒトの意見に賛成だわ!貴方はもうこのパーティーについていけないじゃない。きっと近いうちに死ぬか大怪我をするわ..さっさと辞めた方が良い...これは貴方の事を思って言っているのよ」


「大人しく村に帰って田舎冒険者にでもなるか、別の弱いパーティーでも探すんだな」

「さようなら、ケイン」

「情けない男だケイン!」

「貴方より!リヒトの方が素敵だわ」


「こんな指輪いらない! もう立ち去ってよ!」

「解ったよ...」


「余り酷い事言うなよ リタ。ケインだって俺の親友なんだからな」

「そうね。私も言い過ぎたわ。ごめんねケイン」


おーおー寂しそうに...俺の勝ちだな..

これから、俺がお前の大事な彼女を含み貰ってやるよ..



まずは、リタからだ。

何だよ、この刺青は...お尻に大きく「ケインの妻」って刺青と胸に「旦那様ケインの物」の物って彫ってある。

こんなに大きいと消せないし、消したら凄い傷になるよな..

「どうしたのリヒト...ほら私が抱きたかったんでしょう? 大好きなリヒトの為なら頑張るから」

こんなのは俺が望んだリタじゃない..しいて言えば、中年の淫欲ババアに近い。

下品に股を開き..顔も下品な淫乱な顔だ。

言えば、何でもしてくれそうだが..それだけだ。

陰毛も腋毛も処理していないし....しかもこれからやろうというのにシャワーも浴びようとしない。

「シャワー位浴びようぜ」

「何言っているの? そんな事したら折角の臭いが消えちゃうじゃない」

チーズの腐った臭いの女...しかも、体も良く見たらお腹も二段腹..抱いたら臭い匂いが移りそうだ。

「ほら遠慮しないで良いよ? 私二回も中絶したから子供も出来ないから安心して」


彼奴の宝物を盗んだつもりが腐ったゴミを押し付けられた気にしかなんねー


結局俺は理由をつけてやらなかった..いや抱きたくなかった。


「ちょっ..待ってやらないの..このインポ野郎..出来ないなら寝取りなんてすんなぁ..馬鹿」



次の日リタは口を聞いてくれなかった。


「ふん、インポの癖に..」

「嘘、リヒトってインポなの?」

「多分..」

「本当ならやばいぞ」




ソニアは違うだろう...リタは彼奴の女だった、だからあんなになっちまったんだな。

あの、ソニアはどう見ても清純にしか見えない..うん大丈夫だ。

「リヒト待っていたわ..」

流石、誘惑スキル魅了(チャーム)あのソニアが待っているだとよ...へへっ。

ソニアの服に手を掛けぬがした..何だこれ..

「私の胸がどうかしました?...ああこれですね? 私の左の方が触り心地が良いとかで痛い位引っぱられましたの..」

嘘だろう..左は垂れ下がってまるでそう老婆の様な感じじゃないか..しかも反対側も腫れあがっているのか..更に何で乳首が尖っているんだ..まるで化け物..のようにしか見えない。

こんなの見たくない..だったら下半身だ..なんだこれゴミか..ちがうな「ケイン専用」..此奴も中古品なのか..

なんでだ、何も感じない。

「どうかしましたか?」

「その...」

「ああっ私下も鍛えましたのよ...何でも手が入らない様な女に価値はないのですよね..」


何なんだよこれ...

こんなの相手にしても絶対楽しく何てねーよー


結局逃げ出すしか無かった...


「インポ野郎ですわ」

「やっぱりケインに戻って貰わない」

「そうしたいけど、無理だよ」

「はあああっ」



ケイトは違う筈だ..

綺麗な肢体に鍛えた体、幾ら何でも可笑しくはなってない筈だよな。

「リヒト来てくれたんだね」

流石、誘惑スキル魅了(チャーム)あの男みたいなケイトがね。

「それじゃ..私からするね..」

何だ、この鍛えぬいた男の様な体は..しかも..ついている..男のあれが。

「あの、私からするって..まさか」

「勿論、私が入れるに決まっているじゃない」

「入れるって...」

「嫌だなお尻に」


「嫌だぁぁぁぁぁぁぁ」俺は走って逃げるしか無かった。


嘘だろう、あんなに可愛かった幼馴染が..全員可笑しくなっている。

凄い宝だと思ってあけた宝箱がミミックだった。

宝石だと思って拾った石が犬のウンコだった..最悪だ..


「インポ野郎じゃん此奴」

「駄目じゃん」

「あそこは勇者どころかウサギ...最悪」


『ブラックウイング』でいられるには3人の力が必要だった。

前はケインへの愛で結束していた。

そして、肉欲に溺れてからも...ケインは満足させていた...

麻薬に媚薬まで使って開発された彼女達は...それ抜きでは結束出来なかった。


結局 Dランク任務すら失敗するようになり...田舎に帰ってきた。



「私、やっぱりケインが居ないとだめなんだよ」

「私もそうね...リヒトじゃ駄目だわ」

「私も相手して貰えないんじゃ無理だ」


結局半年も持たなかった...



「お袋只今..俺失敗しちゃったんだ..また」


「リヒト...お前の居場所は此処には無いよ、とっとと出ていきなさい」

「お兄ちゃん、最低..顔も見たくない...」



「どうしたんだよ...お袋..ミア」

「母さんね..再婚したのよ..ほらケイン..あの子こんなおばさんなのに愛してくれてね...凄いのよ..」

「そうそう、ミアも可愛がってくれてね..赤ちゃんが出来たって..」


「久しぶり...リヒト..」


「ケイン...何でお前が此処にいる」

「何でって、お前が田舎に帰れって言ったんじゃないか? まぁ此処なら剣士でも充分通用するからな」

「そうじゃ無くてなんでお袋と妹が...」


「お前な...俺の恋人全部寝取ったじゃないか? この村で独身は未亡人のシルビアさんしか居ないだろう? 結婚出来る相手は1人しかいないんだぜ...結婚しても可笑しくないだろう?」


「そ、そうだな...だが何でミアまで」

「村長さんが他に丁度良い男が近くに居ないから...特別に二人とも娶る許可貰えたんだ...ほら俺も勇者パーティーに居たから複数妻を貰う許可があるから..まぁ母子を貰うのは少し抵抗があったけど...二人とも可愛いからね」


「あのな..もう一度俺と一緒に冒険しないか?」

「無理だよ、俺もう嫁さんが2人もいて子供も生まれるんだから」

「そうか?」


「あーっケイン此処に居たんだ..私と」

「私達と」

「もう一度やり直しましょうよ..」


「無理だよ、親友の恋人に手なんて出せないよ..それにもう結婚しているんだ、諦めて」


「そんな、昔は好きだって言っていたじゃない」

「愛しているっていってた」

「好きだって誓った」


「それを踏みにじり、俺を振ったのは誰だ..そんな俺に優しく家族になってくれたのはシルビアさんとミアちゃんだ..4人で幸せになれよ」


「「「そんな」」」」


「あのぉー帰ってくれませんか? 夫を惨めに追放した人なんて息子なんて思わないわ...貴方達もケインに酷い事したんでしょう? 出ていって下さらない」

「出て言ってよお兄ちゃん..いえリヒトさん、ミアも他人だと思うよ」


「リヒト、流石に家族には、誘惑スキル魅了(チャーム)は使わないよな..家族に使ったら流石に変態だぜ」



「「「誘惑スキル魅了(チャーム)」」」


「まさか、私にそんな事していたの...だから私..ケインを..」

「そう、そうだったのね..うふふふ、だから嫌いなリヒトに」

「最低だ...最低だ私は最低だ..あはははははは」


散々俺に謝り、よりを戻そうとしたが、俺が応じないと彼女達は憲兵を呼んだ。


洗脳系スキルを使ったリヒトは本当は死刑だが勇者の為、死刑を免れ、無期牢獄入りとなった。


「よう、リヒト」

「ケイン?」

「パンの差し入れだ」

「ありがとう」


もう、リヒトは死ぬまで此処から出られない...そして此処に訪れる者は俺しか居ない..

これが本当の友情フォーエバーだな...もう逃げられないんだからな....



仕方ないから、あの三人の家畜も引き取ってやった...まぁ畑仕事位出来るし...使い道はあるさ


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