62 / 65
安心する為に
しおりを挟む
「金森――っ、彼奴は何者なんだよ!」
「どうした? 神成? 随分1年が暴れているようだが?潰せないのかぁ」
本当におもしれ―な。
校内の空気がピリピリしていやがる。
不良に一番必要な『危機感』が無いなんてアホだ。
頭がいい奴なら『彼奴に関わらない』それ一択の筈だ。
番格の椅子に群がって…本当におもしれーな。
「あの田向って奴はなんなんだ...普通じゃねーぞ! 簡単に2年が狩られちまう、金森よー」
「あん? それを考えるのは今は『1人』しかいねー番格のお前の役目だろうが? 俺はもう関係ねーだろうが…まぁそのうちお前も食われちまうんじゃねーかな! 早めに『悪童連合』に尻ふき頼んだ方が良いんじゃねーか? そうしないと…マジで死ぬかもな」
俺は『悪童連合』と田向の戦いに興味が出た。
黒狼会を彼奴はぶっ潰したが、あれは奇襲に近い。
まさか徳丸さんでも車でひかれるような事は考えていないだろう。
俺は…
「だったら、こうしよう! 誰でも良い…田向と正面からやりあって勝った奴がいたら…そいつに俺の番格を譲ってやるよ…期間は1か月だ、まぁ出来なかったら、田向が番格だ。もし田向に勝てる奴が居たら…そいつの舎弟にでも何でもなってやるぜ」
そう言った。
これが何を意味するか。
『正面からやりあって』名乗りを上げてからのタイマン。
そうとったようだ。
『仲間を引き連れていても、仲間は手を出させない』
そして…終わった後には恐怖から『その取り巻きはタイマンをはれない』
彼奴がこのルールで負けるかよ。
『ステゴロ』そういうルールならいざ知らず。
『なんでもありの一対一』
そのルールで彼奴が負ける所は考えられない。
「お前本気で言っているの? 馬鹿じゃねーの?」
此奴ら本当に駄目だ。
危機感が無さすぎる。
あの化け物を倒す方法は…数の暴力、それだけだ。
それをしないなら…漫画の主人公だって絶対に彼奴には勝てねー。
『喧嘩上等無敵?』 車で後ろからひかれたら終わりだ。
『ぐちゃぐちゃのミンチにしてやる?』いや田向ならお前と違って本当にやりそうだぜ。
「神成…お前、本当に嗅覚が鈍ったな。黒狼会が潰された。森はどこかに居なくなった、そして大隅さんは田向と仲が良い。この現状でこの学校で『田向を狩れる奴』はお前しか居ないぞ? それがなぜ解らねーの?」
「そうか、俺しか居ねーのか…」
お前だけじゃねーよ。
お前+悪童連合だ。
お前だけなら…1分も持たねーよ。
◆◆◆
次から次へと一体何なんだ此奴ら。
「田向良治…俺と立ち会え」
昨日から凄くうざい。
なんで、元いじめられっ子の俺がこうも毎日不良に絡まれなければいけないんだ。
まさか…金森絡みか?
彼奴、まさか俺を的にしたんか…
「お前で3人目だが、何故俺なんだ? 俺は1年だから狩っても自慢にならないだろうが?」
「お前を狩れば、番格になれる、そう金森先輩と神成先輩が約束してくれている…お前には恨みがないが俺の野望の為に狩らせて貰う」
だからか?
態々、声を掛けてから喧嘩を売ってくるなんて可笑しいと思ったぜ。
しかも雑魚ばっかりだと思ったらそういう事か?
「野望ね…ハイハイ。それでそれはお前の人生賭けてまでやりたい事か?」
「ああっ、俺には何を置いても叶えたい夢や野望がある」
「そうか? ならもう文句は言わねーし、受けたぜ。ただ後になって文句をいうなよ」
「いう訳ねーよ!」
なんだ? 此奴もあっけねーな。
「やめて…やめてくれー――っ」
「お前は何を差し置いても叶えたい野望があったんだろう? それに付き合ってやったんだ…指位は安いもんだろうがっ…命を取らないだけましだと思え」
殴り倒して蹴りをなん十発も入れた。
顔だろうが腹であろうが背中だろうが構わず蹴り続けて動けなくなった。
俺は此奴の手を掴んだ。
喧嘩に勝つという事は『関わりたくない』そう思うまでやる事だ。
中途半端に終わらせると…報復される。
漫画や小説は中途半端だが、あんな終わらせ方じゃ『絶対に報復』される。
ナイフ、拳銃…幾らでも簡単に人を殺す方法はある。
本当なら『殺してしまいたい』『そいつの家族や友人ごと皆殺し』
そうしたい。
そうしないと怖くて仕方ねー。
だが、そんな事したら人生が終わる。
だから、相手が『二度と関わりたくねー』そのレベルまで恐怖をあたえなくちゃならねー。
最も、前の人生はそれでも『足りなくて』結局は殺されたわけだ。
「ハァハァ~もう俺は動けない位ボコられた。もうお前には逆らわない。それで良いだろう」
駄目だ…『お前』って言った分だけ逆らう可能性がある。
俺はあらかじめ買っておいた『葉巻カッター』を取り出した。
まずは右手の小指をはめると…バチンッ。
「ぎゃぁぁぁぁー―――っ、俺の俺の小指がぁぁぁぁっー――」
ヤクザ映画や漫画で『葉巻カッター』で指を切断するが、今売っているやつは簡単には切れない。
キューバやヨーロッパ製のアンティーク物じゃ無ければ無理だ。
そうじゃなければ、ハサミで指を切るようなもんだ。
俺は欲しかったから…アンティーク品をネットで買った。
これを中古で見つけた時には小躍りした位だ。
流石に指を切断すると暴れるな…。
「これは温情なんだ…俺はこういう喧嘩しか知らねーよ。本当ならこんな事じゃ済まさねー…だがガキだから両手の小指と薬指で終わりにしてやるんだぜ…優しいだろうが」
「止めろーっやめてくれーー――――っ」
「これ以上は妥協は出来ねーな」
指が三本ずつになれば…ヤクザにもなれねー! はじきもドスも真面に使えねー。
これでとりあえずは安心だ。
「どうした? 神成? 随分1年が暴れているようだが?潰せないのかぁ」
本当におもしれ―な。
校内の空気がピリピリしていやがる。
不良に一番必要な『危機感』が無いなんてアホだ。
頭がいい奴なら『彼奴に関わらない』それ一択の筈だ。
番格の椅子に群がって…本当におもしれーな。
「あの田向って奴はなんなんだ...普通じゃねーぞ! 簡単に2年が狩られちまう、金森よー」
「あん? それを考えるのは今は『1人』しかいねー番格のお前の役目だろうが? 俺はもう関係ねーだろうが…まぁそのうちお前も食われちまうんじゃねーかな! 早めに『悪童連合』に尻ふき頼んだ方が良いんじゃねーか? そうしないと…マジで死ぬかもな」
俺は『悪童連合』と田向の戦いに興味が出た。
黒狼会を彼奴はぶっ潰したが、あれは奇襲に近い。
まさか徳丸さんでも車でひかれるような事は考えていないだろう。
俺は…
「だったら、こうしよう! 誰でも良い…田向と正面からやりあって勝った奴がいたら…そいつに俺の番格を譲ってやるよ…期間は1か月だ、まぁ出来なかったら、田向が番格だ。もし田向に勝てる奴が居たら…そいつの舎弟にでも何でもなってやるぜ」
そう言った。
これが何を意味するか。
『正面からやりあって』名乗りを上げてからのタイマン。
そうとったようだ。
『仲間を引き連れていても、仲間は手を出させない』
そして…終わった後には恐怖から『その取り巻きはタイマンをはれない』
彼奴がこのルールで負けるかよ。
『ステゴロ』そういうルールならいざ知らず。
『なんでもありの一対一』
そのルールで彼奴が負ける所は考えられない。
「お前本気で言っているの? 馬鹿じゃねーの?」
此奴ら本当に駄目だ。
危機感が無さすぎる。
あの化け物を倒す方法は…数の暴力、それだけだ。
それをしないなら…漫画の主人公だって絶対に彼奴には勝てねー。
『喧嘩上等無敵?』 車で後ろからひかれたら終わりだ。
『ぐちゃぐちゃのミンチにしてやる?』いや田向ならお前と違って本当にやりそうだぜ。
「神成…お前、本当に嗅覚が鈍ったな。黒狼会が潰された。森はどこかに居なくなった、そして大隅さんは田向と仲が良い。この現状でこの学校で『田向を狩れる奴』はお前しか居ないぞ? それがなぜ解らねーの?」
「そうか、俺しか居ねーのか…」
お前だけじゃねーよ。
お前+悪童連合だ。
お前だけなら…1分も持たねーよ。
◆◆◆
次から次へと一体何なんだ此奴ら。
「田向良治…俺と立ち会え」
昨日から凄くうざい。
なんで、元いじめられっ子の俺がこうも毎日不良に絡まれなければいけないんだ。
まさか…金森絡みか?
彼奴、まさか俺を的にしたんか…
「お前で3人目だが、何故俺なんだ? 俺は1年だから狩っても自慢にならないだろうが?」
「お前を狩れば、番格になれる、そう金森先輩と神成先輩が約束してくれている…お前には恨みがないが俺の野望の為に狩らせて貰う」
だからか?
態々、声を掛けてから喧嘩を売ってくるなんて可笑しいと思ったぜ。
しかも雑魚ばっかりだと思ったらそういう事か?
「野望ね…ハイハイ。それでそれはお前の人生賭けてまでやりたい事か?」
「ああっ、俺には何を置いても叶えたい夢や野望がある」
「そうか? ならもう文句は言わねーし、受けたぜ。ただ後になって文句をいうなよ」
「いう訳ねーよ!」
なんだ? 此奴もあっけねーな。
「やめて…やめてくれー――っ」
「お前は何を差し置いても叶えたい野望があったんだろう? それに付き合ってやったんだ…指位は安いもんだろうがっ…命を取らないだけましだと思え」
殴り倒して蹴りをなん十発も入れた。
顔だろうが腹であろうが背中だろうが構わず蹴り続けて動けなくなった。
俺は此奴の手を掴んだ。
喧嘩に勝つという事は『関わりたくない』そう思うまでやる事だ。
中途半端に終わらせると…報復される。
漫画や小説は中途半端だが、あんな終わらせ方じゃ『絶対に報復』される。
ナイフ、拳銃…幾らでも簡単に人を殺す方法はある。
本当なら『殺してしまいたい』『そいつの家族や友人ごと皆殺し』
そうしたい。
そうしないと怖くて仕方ねー。
だが、そんな事したら人生が終わる。
だから、相手が『二度と関わりたくねー』そのレベルまで恐怖をあたえなくちゃならねー。
最も、前の人生はそれでも『足りなくて』結局は殺されたわけだ。
「ハァハァ~もう俺は動けない位ボコられた。もうお前には逆らわない。それで良いだろう」
駄目だ…『お前』って言った分だけ逆らう可能性がある。
俺はあらかじめ買っておいた『葉巻カッター』を取り出した。
まずは右手の小指をはめると…バチンッ。
「ぎゃぁぁぁぁー―――っ、俺の俺の小指がぁぁぁぁっー――」
ヤクザ映画や漫画で『葉巻カッター』で指を切断するが、今売っているやつは簡単には切れない。
キューバやヨーロッパ製のアンティーク物じゃ無ければ無理だ。
そうじゃなければ、ハサミで指を切るようなもんだ。
俺は欲しかったから…アンティーク品をネットで買った。
これを中古で見つけた時には小躍りした位だ。
流石に指を切断すると暴れるな…。
「これは温情なんだ…俺はこういう喧嘩しか知らねーよ。本当ならこんな事じゃ済まさねー…だがガキだから両手の小指と薬指で終わりにしてやるんだぜ…優しいだろうが」
「止めろーっやめてくれーー――――っ」
「これ以上は妥協は出来ねーな」
指が三本ずつになれば…ヤクザにもなれねー! はじきもドスも真面に使えねー。
これでとりあえずは安心だ。
12
お気に入りに追加
152
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる