伝説の悪党は今の虐めは甘すぎると笑う。

石のやっさん

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金森SIDE 強い奴が凄いんじゃない怖い奴がすげーんだ。 

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「金森、お前、何で田向に媚び売っているわけ? お前はこの学校の番格なんだぞ…今すぐ止めろや」

神成の奴が言ってきた。

「金森さん、あんただってこの学校の看板なんだ、安くせんといて下さい」

「俺たちの頭の一人でもあるんですし、中には全日本黒狼会に入りたい奴もいるんすからね…」

神成とその取り巻きが言ってきた。

馬鹿な奴らだ…もう黒狼会は無い。

たった一晩で田向に潰されてしまった。

彼奴は悪魔だ。

『伝説』なんて作る奴は、ああいう悪魔みたいな奴の事を言うんだ。

きっと、森も潰されたに違いない。

良く考えろ…あそこ迄すれば普通は警察沙汰だ。

だが、伝説に残る不良やヤクザは…捕まらない。

どんな過去があり…それを語っても捕まらない。

それはなぜか…『怖いからだ』

本物の不良は『強い』んじゃねぇ…怖いんだ。

だから誰も訴えないし、口を噤む。

どんな怪我をしようが口を噤む。

『次は自分が殺される』もしくは『家族が殺される』

その恐怖があるから『何があろうと話さない』

俺は田向が怖い…だが、そんな反面、不良として…惹きつけられる。

あの野獣の様な暴力。

良く一匹オオカミなんて言うが…あいつはまるで、そうライオンだ。

普通の奴が何人束に掛かっても敵わない。

大体、車で人をひけば勝てる。

そんな事は誰でもわかる。

ナイフで滅多刺しをすれば勝ち。

そんな事は誰でも解る。

だが『それを実行する』そんな奴は居ない。

『殺してしまったら』その恐怖から『実行できない』

つまり、全く別の生物だ…同じ生物だと思っていないから…あれが出来る。


彼奴は…人間じゃない。

同じように『殺しても良い』そこに行かなければ敵にもなれねー。

俺にそれは出来ない。

人の一生を潰して、笑いながら生活するなんて俺には出来ねー。

何人もの人を壊して笑ってなんていられねーよ。

彼奴は、あれだけの人をひいたのに、笑って日常を過ごしている。

徳丸さんを滅多刺しした姿は…獣、悪魔だ。

あれだけ強者がいる『全日本黒狼会』で…徳丸さんを慕っていた奴に親衛隊まで居たのに…怖くて誰も動けなかった。

俺も…内心ブルっていたし…足もすくんでいた。

彼奴に勝てる奴はこの辺りには居ない。

だから、俺は『あいつの下につく』もし無理なら『不良から足を洗う』

その二択しか考えてねー。

「神成よぉー、俺の番格はもう田向に譲るわぁ~ もし彼奴がこの学校を仕切るなら、俺はあいつのサブに回るぜぇ。」

「金森…マジかお前何を言っているんだ…相手は1年坊だろうが、解っているのか?」

ああっ、確かにこの学校は上下関係に厳しい。

だが…あいつは規格外だ。

「ああっ、言っておくが黒狼会は、田向が潰しちまった…徳丸さんごとなぁ」

「嘘だろう、徳丸力也といえば、タイマン上等無敗だった筈だ。あの総長の強さがあるからうちも避けていたんだ」

「ああっ、田向1人で20人を再起不能にして、徳丸はぶっ壊された…あいつに勝てる様な奴を俺は知らねー…兎も角、俺の番格はあいつに譲る…決めた事だ」

「そうか?じゃぁ金森、今日から俺には『さん』つけな」

「そうだな神成さんに『さん』もしくは『くん』をつけないとな」

「バーカつけるかよ!」

「番格でもないのに? 粋がるなよ!」

「だったら、こうしよう! 誰でも良い…田向と正面からやりあって勝った奴がいたら…そいつに俺の番格を譲ってやるよ…期間は1か月だ、まぁ出来なかったら、田向が番格だ。もし田向に勝てる奴が居たら…そいつの舎弟にでも何でもなってやるぜ」

「金森…お前はいた唾飲むんじゃねーよ」

「神成…はっきり言うが俺はお前相手なら10回やれば7回は勝てる自信はあるぜ…だが田向相手じゃ0だ。お前らもやりあえば解る…何睨んで居るんだ? 俺は行くぜ。じゃぁな」

バーカ…不良にとって必要なのは相手の戦闘力を知る事だ。

俺のスカウターじゃ、お前らは100もねーよ。

田向は1万じゃきかねーよ。










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