伝説の悪党は今の虐めは甘すぎると笑う。

石のやっさん

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第二部スタート 金森と神成

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『田向良治は変わった』

それが俺たちの間での共通の見解だった。

俺の名前は金森和也…この中学の番格の一人だ。
バックには『全日本黒狼会』がついているが、逆を返せば、それだけだと言える。

俺は恐らく不良としては二流なのだと思う。

中学生としては喧嘩も強いしまず負けない。

だがこれは『中学生』としてという制限がつく。

黒狼会では下っ端も良い所だ。

お化けパー券を売り払い、1枚3000円のステッカーの20枚の販売ノルマをこなし…集会には顔出しは許されるが、そこでの俺はただの雑用だ。

つまり兵隊ですらねー…中坊で番格なんて、そんなもんだ。


神成は最近族の喧嘩に参加したと聞いたが…まぁ次の日見た感じボロボロだった。

中坊で強いなんて言ってもそんなもんだ。

本物の兵隊になっている先輩には簡単に負ける。

中坊でそれに勝てるような奴はまずいねー。


◆◆◆

可笑しい。

田向というガキをバックを使ってしめる。

そういう話だった…だが…その次の日から、森も久保田も居なくなった。

正確には次の日から学校に来なくなって…一度包帯だらけで親と職員室にきたが…そのまま転校して行ってしまった。

真実は解らない。

田向をしめる…その翌日から森も久保田も来なくなり『転校』

この状況なら馬鹿でもわかる。

返り討ちにあった。

そう考えるのが妥当だ。

田向良治…一年坊主…簡単に言えば少し前まで小学生のガキだった奴だ。

1年に聞けば少し前までいじめられっ子…そんな奴が頭角を現して強くなった。

哲也を潰して『1年の中で』これならあり得る。

強いとは所詮は1年、大したことはねー。

だが、それだけじゃなくて『森崎』まで潰しやがった。

あいつは2年の中では強い。

正直いえば、俺と神成、森でそろそろ何処につくのか話す所迄きていた。

『つまり、どの団体に入るのか?』

そこまで考えていたが…田向に潰された。

普通は此処迄だ。

自分たちが1年の時を考えれば…俺も神成も森もここ迄は出来た。

そこからが解らねー。

情報が全く入ってこねー。

森も久保田も転校してスマホの番号も変えやがって連絡はつかねー。

哲也もスマホは解約されて連絡がつかねー。

これじゃ田向が強いのか、そのバックが余程の存在なのかがわかねーよ。

本当に使えねーな。


◆◆◆

「金森…お前知っているいか? 石川が死んじまったそうだ」

石川と言えば久保田と哲也とつるんでいた奴だ。

「なんだ? まさか田向が殺したのか?」

「そうじゃねー、ナイフを使って追っかけまわして車に敷かれたそうだぜ」

「それで死んじまったのか?」

「いや、病院送りになっただけだ」

「なんだ、それ死んでねーじゃん」

「いや…その入院中に自殺して死んじまった」

なにか…まだ1年のガキが、哲也と久保田、森を転校に追い込んで…森崎をスクラップにして…石川を自殺に追い込んだ…そういう事か?

「ありえねーだろう」

「だがな金森…田向の奴、健くんと仲が良いらしいぞ」

「大隅健と…」

「ああっ、あくまで噂だがな」

「神成…それはありえねーって」

「まぁ、俺もそう思うが…一応調べさせている」

「そうか…まぁ何かの間違いだろう」

「そうだな」


漫画じゃあるまえし…馬鹿らしい。










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