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哲也 もう戻れない
しおりを挟む「哲也、お前はもう孫ではない」
「貴方がそこ迄腐っているとは知らなかったわ」
一体なにが起きているんだ…お爺ちゃんもお婆ちゃんも俺には優しかったはずだ…それがなんでこうなるんだ。
「哲夫くんから詳しく話を聞いた、お前が虐めの主犯格だったそうじゃないか?」
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俺は…
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「俺は…そこまで…悪く」
「だまらっしゃい!」
「お前の事だが…北海道の重作さんが人手が欲しいそうだ、転校の手続きをしたから、来週からそこで働きながら中学に通いなさい」
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「嫌なら出ていけ…1人で生きれるならそれで良い…その場合は縁切りだ」
住む場所が無い俺は…最早その話を受けるしかなかった。
◆◆◆
此処は地獄だ…
朝は3時から仕事をして飯を食って田舎の中学へ通う。
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少し前まで俺は…楽しく過ごしていたのに…もう戻れない。
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