伝説の悪党は今の虐めは甘すぎると笑う。

石のやっさん

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哲也 もう戻れない

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「哲也、お前はもう孫ではない」

「貴方がそこ迄腐っているとは知らなかったわ」

一体なにが起きているんだ…お爺ちゃんもお婆ちゃんも俺には優しかったはずだ…それがなんでこうなるんだ。

「哲夫くんから詳しく話を聞いた、お前が虐めの主犯格だったそうじゃないか?」

「何が虐めの被害者なの…貴方って子は『自殺ゲーム』と言って人を自殺に追い込む様な事をしていたんですってね、そんな孫になんでなっちゃったのよ…ううっ情けないわ」

俺は…

「確かに俺は昔は…だけど…」

そんな…
「嘘など言わなくて良い、同級生を脅して何百万もせしめていたそうだな…見下げた奴だ」

「俺はそんなにしていない!」

「そんな…語るに落ちるとはこう言うことだ『そんな』とはどういう意味だ…反省の色が無いな。少なくともそのうちの数十万円分の証拠は哲夫から見せて貰った」

「爺ちゃん」

「哲也、貴方のせいでお母さんとお父さんは離婚したのよ、そして千春ちゃんの結婚も無くなったわ」

「そんな、糞野郎、良治の奴殺してやる」

「まだ、そんな事言っているのか? 親や姉がお前の責任を取っていると言うのに…」

「『殺す』ですって、それが貴方の本性なのね。相手の子はかなり長い時間のカウンセリングが必要だというのに」

あいつはそんな玉じゃねー。

「俺は…」

「家族としてお前を甘やかしていたようだ…哲夫も千鶴も中学生には過分な小遣いをやっていた…それなのに、お前ってやつはお金が無い子を脅して金迄とって、聞くに堪えない位酷いことをして金を巻き上げていた…そう聞いた。 もう哲夫も千鶴もお前に対して一切の援助はしないそうだ…あと被害者の良治くんから弁護士を通して正式に『接近禁止命令』が出された。もう良治くんに近づくんじゃない!」

「俺は…そこまで…悪く」

「だまらっしゃい!」

「お前の事だが…北海道の重作さんが人手が欲しいそうだ、転校の手続きをしたから、来週からそこで働きながら中学に通いなさい」

「重作おじさんの家って..」

「農家兼酪農をしている…お前は一回お金を稼ぐ大切さを学ばせる必要がある…中学、高校は重作さんに預ける事にした。高校を卒業した時に迎えに行ってやる、その時に更生していたら孫としてもう一度迎えいれよう…更生してなければそこで縁切りだ」

「爺ちゃん..嫌だ、俺は北海道になんて行きたくない」

「嫌なら出ていけ…1人で生きれるならそれで良い…その場合は縁切りだ」

住む場所が無い俺は…最早その話を受けるしかなかった。

◆◆◆

此処は地獄だ…

朝は3時から仕事をして飯を食って田舎の中学へ通う。

帰ったら、また仕事を手伝いテレビも碌に見ないで飯食って就寝。

少し前まで俺は…楽しく過ごしていたのに…もう戻れない。


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