勇者のハーレムパーティを追放された男が『実は別にヒロインが居るから気にしないで生活する』ような物語(仮)

石のやっさん

文字の大きさ
上 下
64 / 67

第64話 修羅場①

しおりを挟む


「リヒトくん…これはどう言う事かな?」

ミルカとリダは血色もかなり、良くなったので連れ帰ってきた。

そして今、修羅場を迎えている。

フリージアが居れば、少しは良かったのかも知れないが…今、フリージアは隣の部屋でミルカとリダに責められているから、頼りに出来ない。

「すみません…」

「謝って欲しいんじゃなくて理由を言って欲しいんだけど? 『私、二人目は許さない』って言ったよね?それとあの二人誰? フリージアちゃんとは随分仲が良いみたいだけど?」

レイラは知らないのか?

「元一緒のパーティだった…剣聖のリダと賢者のミルカ…です」

怖いよ、流石元勇者だ…思わずどもってしまった。

「へぇ~元勇者パーティのね…だけどリヒトくんは追放されたんだよね? それなのに、なんで態々出向いて買ってきたのかな? 普通に考えて…下手したら恨むような相手じゃないのかな? フリージアちゃんみたいに、リヒトくんが好きで追いかけてきたのなら…まぁ解らなくも無いけど…今回は態々、リヒトくんが買いに行ったんだよね?態々別行動までして…どう言う事なのかな?」

「確かにそうだけど…彼女達だけじゃない、勇者のカイトも含んで4人は幼馴染で友達だ。助けてあげたい…そう思っただけだ」

この世界は前の世界と違って交友関係が少ない。

前の世界なら、小学校→中学校→高校→大学、もしくは社会人と沢山の出会いがあり、沢山の友人を得る場合もある。

だが、この世界は交友関係が狭い。

まして、村で育ち、勇者パーティに居た俺は猶更だ。

レイラは妻。

村には確かに村長を含み仲の良い大人は居るが…幼馴染、友達と言えるのは4人しか居ない。

つい、勢いでフリージアを受け入れてしまったが…俺から見たら姪っ子みたいな存在だ。

その事をレイラに告げた。

「へえ~姪っ子ね…同い年なのに姪っ子? まぁ普通に考えたら可笑しいんだけど…リヒトとフリージアを見てると解るよ…偶に親子に見える時もあるし…正直いってリヒトって大人びているから、私より大人に思える時もあるから、偶に私達の娘がフリージア…そう思える時もあるしね…」

良かった、解って貰えそうだ...

「ふぅ…まぁ良いわ、それなら問題は無いけど…その…それじゃエッチはあの二人にはしないよね…そうだよね、リヒトくん」

「流石に、子供が出来る事はしないけど、性的な事はするよ!」

「リーヒートーくーん!それはどう言う事なのかな? ちゃんと解るように説明してくれるかな?」

普通に考えてリダもミルカも15歳…片手が無く、犯罪奴隷だから終身俺の物扱い。

だから、嫁にも行けないし、片手が無いから、案外『そう言う事にも困る』

記憶は定かじゃないが、確か『障碍者の性的介護』そんな話を前世で聞いたことがある。

子供が出来る…そこ迄はしないが…手を使ったり、その前まで位まではしてあげる必要はある筈だ。

ロマンスクラブで、かなり遊んでいたようだし…あそこ迄体が汚れていたんだから『性欲』はかなりあるかも知れない。

そう考えたら『解消』させてあげる必要もあるし…お風呂等デリケートな部分の介護もある。

嘘は良くない…今からちゃんとレイラに伝えて置いた方が良いだろう。

俺はその辺りの事もレイラに伝えた。

「リヒトくんのお母さんかお父さんって、もしかしたら…その介護が必要な人だったの?」

「小さい頃に死んだから、その経験は無いな」

「その割に、どうしてそんな事迄解るのかな?」

可笑しいな…前世でも介護した記憶は無い。

まぁ良い…誤魔化せば良い。

「俺は孤児状態だったから、少し村で介護の手伝いをしていたんだ…勿論女性の介護は無いよ…ただ、その時聞いたんだ」

「そう…」

なにやら、レイラは考えているようだ…

「どうかしたか?」

「リヒトくん…介護なら仕方が無いから良いよ…それともし、これから長い付き合いで、お互いに好きになるような事があったら『側室』としてなら良いや」

「急に何故?」

「あはははっ、よく考えたら勇者って『一夫多妻』や『一妻多夫』なんだから複数婚の象徴が言えた義理じゃないし…あの子達もリヒトに出会った時の私と同じだもん…しかも、あの神様みたいな男性に会える…そんなことは無いから一生手が無いまま、リヒトの傍にいる人生…まぁ仕方ないかな」

「そう、ありがとう」

「でもこれで全員だよね? 次は許さないからね!」

「…ありがとう」

「それで、あと一人、カイトはどうするの?」

「カイトは…どうにも出来ない…依頼に失敗した後、大金まで持ち逃げしたから、奴隷落ち以上の罪になるから交渉しても無駄だったみたいだ…しかも逃亡までしているから、どんどん罪が重くなっているらしい…」

「そうなんだ…」

「まぁ、全員が死にかねない状態から1人は無傷2人はあの状態だけど命は助かった。そう考えたら上出来だ…あとはカイトが…此処だけの話逃げ切ってくれれば、そう思うよ」

「そう? しかし…リヒトくんは凄いわね、心が広いっていうか…本当に15歳とは思えないわ」

「はははっ、良く言われる」

どうにか許して貰えて…良かった。


しおりを挟む
感想 44

あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

救助者ギルドから追放された俺は、ハズレだと思われていたスキル【思念収集】でやり返す

名無し
ファンタジー
 アセンドラの都で暮らす少年テッドは救助者ギルドに在籍しており、【思念収集】というスキルによって、ダンジョンで亡くなった冒険者の最期の思いを遺族に伝える仕事をしていた。  だが、ある日思わぬ冤罪をかけられ、幼馴染で親友だったはずのギルド長ライルによって除名を言い渡された挙句、最凶最悪と言われる異次元の監獄へと送り込まれてしまう。  それでも、幼馴染の少女シェリアとの面会をきっかけに、ハズレ認定されていた【思念収集】のスキルが本領を発揮する。喧嘩で最も強い者がここから出られることを知ったテッドは、最強の囚人王を目指すとともに、自分を陥れた者たちへの復讐を誓うのであった……。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

勇者パーティを追放されかけた魔法剣士は、昭和バブルの夢を見るか?

石のやっさん
ファンタジー
パーティーでお荷物扱いされていた俺は、とうとう勇者でありパーティーリーダーのガイアにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全員がガイアに賛成で、居場所がどこにもないことを悟った。 余りのショックで、頭痛が起きて気を失った。 そして、俺は…前世の自分を思い出した。 その結果『仲間達が正しい』と理解してしまった。 そんな俺がとった行動は… ちょっと変わった『ざまぁ』の方法を書いてみたくてチャレンジです。 最初の1話は「自分の作品からアレンジしました」 大きく物語が変わるのは2話からです。 今度の主人公の前世は…昭和生まれです

元勇者、魔王の娘を育てる~血の繋がらない父と娘が過ごす日々~

雪野湯
ファンタジー
勇者ジルドランは少年勇者に称号を奪われ、一介の戦士となり辺境へと飛ばされた。 新たな勤務地へ向かう途中、赤子を守り戦う女性と遭遇。 助けに入るのだが、女性は命を落としてしまう。 彼女の死の間際に、彼は赤子を託されて事情を知る。 『魔王は殺され、新たな魔王となった者が魔王の血筋を粛清している』と。 女性が守ろうとしていた赤子は魔王の血筋――魔王の娘。 この赤子に頼れるものはなく、守ってやれるのは元勇者のジルドランのみ。 だから彼は、赤子を守ると決めて娘として迎え入れた。 ジルドランは赤子を守るために、人間と魔族が共存する村があるという噂を頼ってそこへ向かう。 噂は本当であり両種族が共存する村はあったのだが――その村は村でありながら軍事力は一国家並みと異様。 その資金源も目的もわからない。 不審に思いつつも、頼る場所のない彼はこの村の一員となった。 その村で彼は子育てに苦労しながらも、それに楽しさを重ねて毎日を過ごす。 だが、ジルドランは人間。娘は魔族。 血が繋がっていないことは明白。 いずれ真実を娘に伝えなければならない、王族の血を引く魔王の娘であることを。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

処理中です...