勇者のハーレムパーティを追放された男が『実は別にヒロインが居るから気にしないで生活する』ような物語(仮)

石のやっさん

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第64話 修羅場①

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「リヒトくん…これはどう言う事かな?」

ミルカとリダは血色もかなり、良くなったので連れ帰ってきた。

そして今、修羅場を迎えている。

フリージアが居れば、少しは良かったのかも知れないが…今、フリージアは隣の部屋でミルカとリダに責められているから、頼りに出来ない。

「すみません…」

「謝って欲しいんじゃなくて理由を言って欲しいんだけど? 『私、二人目は許さない』って言ったよね?それとあの二人誰? フリージアちゃんとは随分仲が良いみたいだけど?」

レイラは知らないのか?

「元一緒のパーティだった…剣聖のリダと賢者のミルカ…です」

怖いよ、流石元勇者だ…思わずどもってしまった。

「へぇ~元勇者パーティのね…だけどリヒトくんは追放されたんだよね? それなのに、なんで態々出向いて買ってきたのかな? 普通に考えて…下手したら恨むような相手じゃないのかな? フリージアちゃんみたいに、リヒトくんが好きで追いかけてきたのなら…まぁ解らなくも無いけど…今回は態々、リヒトくんが買いに行ったんだよね?態々別行動までして…どう言う事なのかな?」

「確かにそうだけど…彼女達だけじゃない、勇者のカイトも含んで4人は幼馴染で友達だ。助けてあげたい…そう思っただけだ」

この世界は前の世界と違って交友関係が少ない。

前の世界なら、小学校→中学校→高校→大学、もしくは社会人と沢山の出会いがあり、沢山の友人を得る場合もある。

だが、この世界は交友関係が狭い。

まして、村で育ち、勇者パーティに居た俺は猶更だ。

レイラは妻。

村には確かに村長を含み仲の良い大人は居るが…幼馴染、友達と言えるのは4人しか居ない。

つい、勢いでフリージアを受け入れてしまったが…俺から見たら姪っ子みたいな存在だ。

その事をレイラに告げた。

「へえ~姪っ子ね…同い年なのに姪っ子? まぁ普通に考えたら可笑しいんだけど…リヒトとフリージアを見てると解るよ…偶に親子に見える時もあるし…正直いってリヒトって大人びているから、私より大人に思える時もあるから、偶に私達の娘がフリージア…そう思える時もあるしね…」

良かった、解って貰えそうだ...

「ふぅ…まぁ良いわ、それなら問題は無いけど…その…それじゃエッチはあの二人にはしないよね…そうだよね、リヒトくん」

「流石に、子供が出来る事はしないけど、性的な事はするよ!」

「リーヒートーくーん!それはどう言う事なのかな? ちゃんと解るように説明してくれるかな?」

普通に考えてリダもミルカも15歳…片手が無く、犯罪奴隷だから終身俺の物扱い。

だから、嫁にも行けないし、片手が無いから、案外『そう言う事にも困る』

記憶は定かじゃないが、確か『障碍者の性的介護』そんな話を前世で聞いたことがある。

子供が出来る…そこ迄はしないが…手を使ったり、その前まで位まではしてあげる必要はある筈だ。

ロマンスクラブで、かなり遊んでいたようだし…あそこ迄体が汚れていたんだから『性欲』はかなりあるかも知れない。

そう考えたら『解消』させてあげる必要もあるし…お風呂等デリケートな部分の介護もある。

嘘は良くない…今からちゃんとレイラに伝えて置いた方が良いだろう。

俺はその辺りの事もレイラに伝えた。

「リヒトくんのお母さんかお父さんって、もしかしたら…その介護が必要な人だったの?」

「小さい頃に死んだから、その経験は無いな」

「その割に、どうしてそんな事迄解るのかな?」

可笑しいな…前世でも介護した記憶は無い。

まぁ良い…誤魔化せば良い。

「俺は孤児状態だったから、少し村で介護の手伝いをしていたんだ…勿論女性の介護は無いよ…ただ、その時聞いたんだ」

「そう…」

なにやら、レイラは考えているようだ…

「どうかしたか?」

「リヒトくん…介護なら仕方が無いから良いよ…それともし、これから長い付き合いで、お互いに好きになるような事があったら『側室』としてなら良いや」

「急に何故?」

「あはははっ、よく考えたら勇者って『一夫多妻』や『一妻多夫』なんだから複数婚の象徴が言えた義理じゃないし…あの子達もリヒトに出会った時の私と同じだもん…しかも、あの神様みたいな男性に会える…そんなことは無いから一生手が無いまま、リヒトの傍にいる人生…まぁ仕方ないかな」

「そう、ありがとう」

「でもこれで全員だよね? 次は許さないからね!」

「…ありがとう」

「それで、あと一人、カイトはどうするの?」

「カイトは…どうにも出来ない…依頼に失敗した後、大金まで持ち逃げしたから、奴隷落ち以上の罪になるから交渉しても無駄だったみたいだ…しかも逃亡までしているから、どんどん罪が重くなっているらしい…」

「そうなんだ…」

「まぁ、全員が死にかねない状態から1人は無傷2人はあの状態だけど命は助かった。そう考えたら上出来だ…あとはカイトが…此処だけの話逃げ切ってくれれば、そう思うよ」

「そう? しかし…リヒトくんは凄いわね、心が広いっていうか…本当に15歳とは思えないわ」

「はははっ、良く言われる」

どうにか許して貰えて…良かった。


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