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第29話 ギルド婚
しおりを挟むかなり南に進んできた気がする。
もう既にお金は多少贅沢しながら2人して一生暮らせる位の額は溜まっている。
尤も聖都(聖教国リキスタンの首都)は物価が高いと聞いたので、そこで暮らすにはもう少し稼いだ方が良いかも知れない。
俺もレイラも貴金属やブランド品に興味はない。
精々が『美味しい物』を食べたい。
それ位だ。
此処迄くると、最早安全に近い。
この近隣で一番強い魔物でキラーウルフ。
偶にオークがでるが、それもほぼ単独。
もう余り恐れることは無いな。
だから、討伐もレイラと一緒に出ているし…それが終われば…まぁいつもの通りだ。
「今日の夜は、特製ステーキカレーだ」
「うわぁ、今日も凄く楽しみ!しかし、リヒトくんのレパートリーは凄いね」
この世界では割と早くに親を亡くしたし、前世でも自炊していたからレパートリーは多い。
尤もご覧の通りお子様メニューばかりだけどな。
「まぁね、家事は得意だからな…それにレイラみたいに喜んで貰えるなら、それが励みになる」
「そう? 食べるのは任せておいてね」
「それじゃ沢山作るから、じゃんじゃん食べてくれ」
「うん、沢山食べてスタミナをつけないとね」
流石、元勇者、気持ち良いほどの食べっぷり。
モリモリと食べてくれる。
「そうだね」
「今日も凄く美味しいし、凄く幸せ!」
笑顔のレイラに凄く癒される。
最近は後片付けをそのままレイラがしてくれるのだが…
「それじゃ、さっさと洗っちゃおうね」
今のレイラの恰好は可愛らしいキャミソールに下は履いてない。
同じ事を何度もいうが『履いてない』
そんな状態でお尻をフリフリしながら鼻歌交じりで皿洗いをしている。
「そうだね、うん、だけど…それ」
「あはははっ、ほら、私『そっち』を頑張るって言ったじゃない?だから何時でもしやすい様にね」
かなり、ぶっ飛んでしまったがこれはこれで嬉しい。
まぁ、新婚みたいな物?だ。
『新婚みたいな物』だから仕方が無い。
『新婚』
そうだ、よく考えたら俺達はまだ結婚していない。
ちゃんと結婚して置いた方がレイラの事を考えたら良い。
この世界の結婚には二通りある。
『教会婚』と『ギルド婚』だ。
教会は何となく、嫌な予感がするから『ギルド婚』が良いかも知れない。
今迄、かなり教会とは良好な関係を築いていたから、問題はないと思うが、勇者パーティに絡むから少しでも距離は置いた方が良い。
履いてないレイラの綺麗なお尻に手が出そうになるが、今日は我慢しかないな。
「レイラ、少し出かけてくる!」
「今日は…そのしなくて良いの?」
キャミソールを少したくし上げ噛んでいるレイラに後ろ髪をひかれるが、此処は我慢しかない。
ヤリ始めたら、今日もまた外に行けなくなる。
「今日はどうしても外せない用事があるから、それと午後から一緒に出掛けるから、用意して置いてくれる」
「少し寂しいけど…うん解った」
ちょっと悲しい目をするレイラに見送られながら、俺は宿を後にした。
◆◆◆
結婚と言えば、前世だと指輪だがこの世界では『ネックレス』の方がメジャーだ。
特に冒険者の間では軍の認識票に似たドッグタグみたいな物に愛を刻んだ物を用意して、お互いに身に着けるのが流行りの様だ。
これは別にルールは無く、一番重要なのは書類の提出。
ギルドに『夫婦』になった。
そういう書類を出せば、俺が亡くなった後に財産が全部レイラに行くし、逆も同じだ。
そういう意味で教会より冒険者なら『ギルド婚』の方がよく利用される。
よく考えたら『一番最初にしなくちゃいけなかった』
もし、今の状態で俺にもしもの事があったらレイラが困る事になる。
失敗した。
俺はまず古着屋に行った。
この世界ではオーダーメイドか古着しかなく、オーダーメイドは時間が掛かるから急ぎなら古着一択となる。
「すみません。女性用のドレスと上等な男物の服を下さい」
「あいよ…この辺りが女性用のドレスだよ。それと男物はこの辺りだな」
この世界は余程の事がなければ、ウエディングドレスは出回らない。
ウエディングドレスを着るのは余程の金持ちか貴族や王族だけ。
そして、思い出の品だから、余程の事が無い限り手放さない。
だから、古着には無い。
やはり探しても見つからないな。
なにか代用できそうな物はないかな。
よく考えたら、手足の事もあるし、う~ん。
なんでこれがあるのか解らないが『チャイナドレス』があった。
色も白。
丁度よい。
「ドレスはこれで、俺の服はこれで良いや、あとは白くて綺麗な布をくれ」
「あいよ」
これで、服は整った。
あとは貴金属だな。
貴金属店に飛び込み、
「すいません、簡単なお揃いのリングを下さい。デザインが凝って無い奴、出来たら2つだけしかない物があれば、なお良いのですが…」
王都とかでなく地方の街だから高級な物は少ない。
この世界のリングは後ろが切れていて調整は自分でするから寸法を知らないでも問題がないから楽で良い。
「この辺りでどうだい? まぁ何も変哲が無いリングだが…ハンドメイドで2個しかないよ」
飾り気のないただのリング。
結婚指輪には丁度よい。
「それを下さい」
これで指輪も手に入った。
後は冒険者ギルドに言ってあらかじめ、後でくるって事を連絡すれば準備万端だ。
「冒険者ギルドへよう」
受付嬢の話を遮り話をした。
「すいません、後でギルド婚をお願いしたいのですが、本日は空いていますか?」
「え~とギルド婚は書類をだしてタグを受け取るだけですので何時でもできますが」
確かにそうだが『祝って貰えるのは1日1組だけの筈だ』
「いえ、酒場の代金を今日一日俺のおごりにしたいのですが」
受付嬢は少し驚いた顔をしている。
「確かに大きなギルドではよくある話と聞いていますが、ここはこの通り小さいので、余りしたことは無いですが可能ですよ。金貨1枚(10万円位)でどうでしょう?」
「安いな、あとギルド婚のお金も置いて行きます」
「それじゃ全部で金貨1枚と銀貨2枚です」
「はい、宜しくお願い致します」
支払いを済ませ、これで準備は整った。
後は…
◆◆◆
「おかえりなさい、リヒトくん」
「ただいま、レイラ、早速だけどこれに着替えて」
「え~と、これに着替えれば良いのかな? 随分とまた、そのセクシーなドレスだね」
確かにチャイナドレスだから足元は凄いな。
「確かにそうだけど…」
「うんうん、気にしないで良いよ!リヒトくんが喜ぶなら喜んで着るから」
レイラの着替えに合わせて俺も着替えた。
レイラが着替え終わると俺はレイラの手を取り宿からつれだした。
「さぁ行こうか?」
「リ、リヒトくん、流石にこれは恥ずかしいから、外は…その凄く恥ずかしいよ」
「良いから行こうよ」
「ハァ~仕方ないな…流石にこの歳でこれを着て歩くのは抵抗があるんだけど…良いよ。まったくもう」
「それじゃ行こうか」
「こんな姿で連れまわして何がしたいのかな?」
「良いから、良いから」
「まったくもう、本当にリヒトくんは…」
諦め顔だがレイラは俺と一緒に出掛けてくれた。
『親子なのかな?随分お母さん痛い服着ているけど』
『色っぽい服着ているから見てしまったがあれ結構な齢だよな?』
『どうみても痛いおばさんだな』
『BBAなのに見ちまった、キモッ』
『エロババアだぁ~』
周りの声を聞いてレイラが少し、しょげているが気にしたら負けだ。
「俺たちこれでも『恋人』だから」
「リヒトくん、良いから行く所があるなら行こうよ…」
「そうだね」
俯いているレイラの手を引き俺は冒険者ギルドへ向かった。
◆◆◆
「え~と、冒険者ギルドへ来るのになんで武器を持ってこなかったの?なにか依頼を受けるなら必要だよ」
「違うよ、今日は此処に結婚しに来たの」
「えっえー-っリヒトくん」
驚いている、驚いている。
「リヒト様、レイラ様、ギルド婚の書類が出来ています。こちらにサインをお願いします」
「レイラ、遅くなってごめん、俺と結婚してくれないか?」
少しドキドキしながら告白をした。
「リヒトくん…」
「駄目かな?」
断られないその自信はあるが、それでも緊張する。
「駄目じゃない…ううん絶対に違う!だけど私おばさんだよ!本当に良いの…」
「俺から結婚を申し込んでいるんだけど?」
「そうか…うんそうだよね!喜んでお受けします」
良かった、本当に良かった。
耳まで赤くしたレイラが凄く可愛い。
「それじゃ、こちらにサインをお願いします」
二人してサインしてタグを受け取った。
お互いに相手の首にタグを通して、これで無事ギルド婚は終了。
「リヒトくん…私、私…」
レイラは喜んで少し涙ぐんでいるが、結婚式はこれだけで終わりじゃない!
「レイラ左手出して」
ゆっくりと差し出されたレイラの左手。
俺はその薬指に指輪をはめた。
「リヒトくん、これはいったい…」
「これは俺の村の風習なんだ、結婚したらお互いの薬指に指輪をはめるんだ」
「そうなんだ…わた、私も嵌めてあげるね」
レイラは手を震わせながらもどうにか俺の左手薬指に指輪を嵌めた。
それと同時に冒険者ギルドから歓声があがる。
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「結婚おめでとう、頑張れよ」
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そういう風習を聞いたから利用した。
結婚と言ってもギルド婚だから、こんな物だけどな。
「リヒトくん!」
「どうした?」
「私、凄く嬉しいよ! リヒトくん、大好き!」
「俺も大好き!」
思いっきりレイラに抱きしめられた。
こんな可愛らしく綺麗なレイラが見られるなら、うん、やって良かったよ。
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