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第13話 レイラ復活
しおりを挟む「それで、その手と足は大丈夫なのか?」
「ええっ、凄いわ、ただ真っ黒な事以外は問題が無いよ。しかも傷も無くなっているし、凄いわ」
流石劣化版とはいえエリクサール、傷位全部治すか。
だが、問題はあの男が言った対価だ。
『代金は@*wa;kewaka@rannだ』
そう言っていたが、なにを言っているのか解らない。
だが、劣化版とは言えエリクサール、きっと対価は高いに違いない。
お金と素材を調べたら俺の収納袋から『石』が無くなっていた。
別に黒くて綺麗だから持っていただけで、価値など無いと鑑定されたものだ。
まさか、あんな物が対価だとは思えない。
取り敢えずは顔と背中の傷が無くなり、元の綺麗なレイラの姿にほぼ戻ったのだから、謎の男に感謝だな。
「手足は黒いけど、顔の傷も無くなって元の美女に戻ったね」
「そうだね、確かに元の私の姿に近いけどさぁ…リヒト、そもそもなんで、私が美女なのかな? 白髪に赤みかかった目、白い肌、魔族みたいで気持ち悪いってよく言われたんだけど? 勇者のジョブ持ちじゃ無かったら田舎とかだったら迫害の対象だよ」
都心部なら流石にこの世界でも『色素』位は解っているけど、確かに田舎なら、そういう事もあるか。
だが、そんなのは俺には関係ない。
シルバーブロンドの毛は凄く綺麗だし色白のやや赤い目を持った幻想的な美人だ。
どう考えても物語のヒロインが成長した姿にしか見えない。
「何度も言うけどレイラは、俺の好みの女性だよ。レイラ以上に綺麗な女性を見たことが無い」
「あはははっ、変わっているよね? リヒトだからで納得するよ。これで、私の手足は治ったんだけど、リヒトは何をさせたいの?」
しいて言うならイチャイチャしたいだけだ。
「これから南に旅立つ、つもりだよ!聖教国を抜けて帝国に向かい、場合によってはその先にまで行って、生活しやすい場所で生活。それだけだな」
「その生活に私は必要なの?私の義手や義足を急いでいたようだけど?なにか早急に困っていた事があるんじゃないの?」
「特にないな?しいて言えばカイト達勇者パーティから少しでも早く離れたいからすぐにでも南に旅立ちたい。それだけだ」
「本当にそれだけ? 元勇者の私の力が欲しいんじゃないの?」
いや、今の勇者はカイトだからレイラから勇者のジョブは消えているだろうし…良くて俺と同じ魔法戦士のジョブか最悪無能の筈だ。
ただ一緒に暮らしたい。
それだけだ。
「全然、俺はこれでも高ランク冒険者だから、冒険者として稼げるから、一緒に…そうだな恋人の様に過ごしてくれるだけで充分だよ」
「へぇ~本当にそうだったんだ。それじゃ本当にそれで良いの?」
「勿論」
「仕方ないなぁ~マザコンでババコンで女の趣味が壊滅的に悪い、リヒトの好みは私位しかいないね…良いよ解った」
「それって」
「しょうがないから、良く解らないけど、恋人ってのになってあげる。凄く恥ずかしいけどね」
「ありがとう」
「あはははっ、犯罪奴隷だから離れられないし良いよ!だけど周りからしたら親子にしか見えないけど恥ずかしくない?」
「…良いよ」
確かにそう見えても仕方ないな。
この世界、男が年上の歳の差婚はあるが逆は貴族でもない限り無い。
貴族でも、多額の持参金をつけての結婚の場合が多い。
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