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第46話 使者 四天王ドラキーナ
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「なんで、あたしが態々行かないといけない訳?」
「何を言っているんですか?『邪神様』が顕現されているんですよ? 誠心誠意…うぐっ…いきなり蹴るなんて」
あ~あうざい。
四天王の一人、この『血みどろのドラキーナ』様が態々出向くなんて…本当に面倒くさい。
あたしは自由人…自由にして良いから昇りつめたのに…本当に面倒くさい。
「それが、そもそも胡散臭いのよね? 今迄『魔族側の勇者』ですら用意が出来なかった邪神が今更なに!所詮オーガ如きがいう事だから、どうせガセよ!ガセ! 精々ショボい勇者が来て騒いでいるだけよ!」
「そんな事無いと思いますよ!ドラキーナ…此処に来た使いのオーガの話では王国を滅ぼしたそうですから…邪神様なら…ぐはっ」
「そんな眉唾よ! 眉唾…馬鹿じゃ無いの! そんな事私でも出来ないし、魔王軍が総がかりでも、それこそ何年も掛かるわ…そんな事出来る訳ないわ」
「それが出来るから邪神様なのでは無いですか?」
「大体、その邪神様ってのも気に入らないわ…そんなに強いと思えないもの」
「ドラキーナ…貴方は最近魔族軍に入ったから知らないのです…昔、邪神様が二体の人形を魔王様に下賜しようとした事があるのです」
「へぇ~人形ね?!随分可愛らしい物を下賜した物ね!」
「可愛くなんてありません! その人形は見た目から凄く悍しく、魔王様を含み当時の四天王を含む幹部は邪神様に返そうとしました」
「へぇ~その人形は醜かったのね…居ないという事は無事返品出来たのでしょう?」
「ですが、その事に腹を立てた人形は怒り…魔王様は大怪我をして四天王を含む幹部数人が死に、どうにか捕らえ邪神様に返したのです」
「マジ?」
「だから、四天王に空きが出来たから、ドラキーナが四天王になれたのでしょう」
「確かに…それはそうと貴方! 私の従者なのになんで私を呼びつけにするの?」
「ドラキーナはドラキーナでしょう?」
「生意気な…」
「生意気?ドラキーナが? 私は従者が好きだから従者をしているだけですよ? 別にドラキーナより弱いから従者をしている訳じゃありませんから? なんなら此処で殺し合いでもしてみます? 命は保証しますから…」
「もう良いわ…はぁ絶対あんた、あたしを馬鹿にしているわね」
「はい!」
憎たらしい笑顔。
事実、此奴の方が強いのよね…
「そう、まぁ良いわ、だけど、今回の邪神は、その人形を送った邪神と違うのでしょう? このあたしがぶっ倒して部下にしてやるわ!」
「邪神様です! 私にすら敵わないドラキーナが邪神様と? 馬鹿言わないで下さい…死にますよ」
「ふん、齢600年を生きた吸血鬼ドラキーナに怖い物はないわ」
「ドラキーナ…いい加減どつきますよ? まぁよいです…取り敢えず空竜艇を手配しましたから、急いで行きますよ」
「本当気が乗らない…ショボかったら只じゃ置かないわ」
「…相手は神…本当に気を付けて下さいね」
「はいはい」
本当に面倒臭いわ…
「何を言っているんですか?『邪神様』が顕現されているんですよ? 誠心誠意…うぐっ…いきなり蹴るなんて」
あ~あうざい。
四天王の一人、この『血みどろのドラキーナ』様が態々出向くなんて…本当に面倒くさい。
あたしは自由人…自由にして良いから昇りつめたのに…本当に面倒くさい。
「それが、そもそも胡散臭いのよね? 今迄『魔族側の勇者』ですら用意が出来なかった邪神が今更なに!所詮オーガ如きがいう事だから、どうせガセよ!ガセ! 精々ショボい勇者が来て騒いでいるだけよ!」
「そんな事無いと思いますよ!ドラキーナ…此処に来た使いのオーガの話では王国を滅ぼしたそうですから…邪神様なら…ぐはっ」
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「大体、その邪神様ってのも気に入らないわ…そんなに強いと思えないもの」
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「へぇ~人形ね?!随分可愛らしい物を下賜した物ね!」
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「マジ?」
「だから、四天王に空きが出来たから、ドラキーナが四天王になれたのでしょう」
「確かに…それはそうと貴方! 私の従者なのになんで私を呼びつけにするの?」
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「生意気な…」
「生意気?ドラキーナが? 私は従者が好きだから従者をしているだけですよ? 別にドラキーナより弱いから従者をしている訳じゃありませんから? なんなら此処で殺し合いでもしてみます? 命は保証しますから…」
「もう良いわ…はぁ絶対あんた、あたしを馬鹿にしているわね」
「はい!」
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事実、此奴の方が強いのよね…
「そう、まぁ良いわ、だけど、今回の邪神は、その人形を送った邪神と違うのでしょう? このあたしがぶっ倒して部下にしてやるわ!」
「邪神様です! 私にすら敵わないドラキーナが邪神様と? 馬鹿言わないで下さい…死にますよ」
「ふん、齢600年を生きた吸血鬼ドラキーナに怖い物はないわ」
「ドラキーナ…いい加減どつきますよ? まぁよいです…取り敢えず空竜艇を手配しましたから、急いで行きますよ」
「本当気が乗らない…ショボかったら只じゃ置かないわ」
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