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第42話 【閑話】 神々 謎?
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《人側の神々》
「可笑しいぞ!可笑しすぎる…」
「本当に可笑しいわ!勇者召喚に応え祝福を与えたのに感謝の祈りが届かない…こんなことは無かったわ」
「剣聖の祝福を与えたんだぞ!俺は、それなのに、祈り一つ無いのかよ…何故だ」
「私なんて、ようやく勇者の持ち回りが回ってきて、沢山の神力を注いだのにヒクッヒクッ…それがゼロ…こんなのって無いよ…」
「兎も角、こんな事は初めてじゃ、創造神ティオス様にお伺いをたてるのじゃ」
勇者召喚してこんなに不毛なのは初めてだよ…
◆◆◆
「沢山の人族側の神から陳情がきている…調べたらお前、過大な祝福を1人の存在に与えておったな卑怯だとは思わぬのか?」
くそっ…こんなにも早く呼び出されるとは、だが我がいう事はきまっている。
「我の元にきた存在は1人じゃ! それに対して人族側に行った存在は30人近くおったわ…我が30人分の祝福を与えても問題なかろうが?」
「邪神エグゾーダス…お前は何を言っているんだ?」
意味が解らん。
だが、我は間違って無い筈じゃ。
「今回だけでも釣り合うのじゃ…過去まで遡っても我らが祝福を与えた存在は瞳じゃ…今回だけで30人に対し1人過去を考えたら1000人分の祝福を与えても良い筈じゃ」
「確かに、そうかも知れぬ。人族側が召喚した存在に対し交渉権を与えた所で、普通は勧誘など無理だ」
ティオスめ…やはり知っていてこの様な事を。
創造神と言いながら、醜い我らを嫌い、人族側についているのは見え見えじゃ。
よくも『勧誘など無理』言えたもんじゃ。
「よくもまぁ、創造神ともあろう者が、その様な不平等な事をしてくれたもんじゃ、だったら我が今回やった事など問題にするでないわ…最初はもっと沢山の邪神が参加していたが…嫌な思いしかせぬから、今じゃ我とコーネリアしか参加すらしていないのじゃぞ!今の言葉『無理』じゃと!ふざけるでないわ!」
「魔族は強い、人間は弱い、だからこそだが、今回の件は無茶苦茶だが私が決めたルールに違反はしていないから咎める気はない。無論、次回からは対応策も考える…問題なのは『瞳』という存在だ」
「何が言いたいのじゃ…瞳は良い子じゃ」
「私が聞きたいのは『瞳』が何者かという事だ」
「何者? 召喚された学生とやらじゃろ?」
「今回初めて祝福を与えたから知らぬのかもしれないが『普通に30柱の神が与えるような祝福を1人に与える事は出来ない』普通は途中で受け付けなくなるし…無理に与えたら魂が爆発して消滅してしまう...一体何者なのだ」
「我は知らぬよ…ただ来たから祝福を与えた…それだけじゃ。だが、普通に祝福なら入っていったよ」
「そんな30人分の祝福を受け入れられる器の人族など居ない。過去に器の大きなものも居たが精々が2倍にも満たないのだ! 現実的にそんな存在はあり得ない筈だ」
「だが居たんだから良いじゃろうが」
「それが可笑しい…召喚呪文で呼ばれた存在は30…だがあの場には31存在した…」
「数を間違えただけじゃないのか?」
「私は創造神だ、そんなミスはしない。だがどんなに調べても1人多い…そしてその存在は、お前の所行った『瞳』という存在だ」
「だったら一体瞳はなんなのじゃ」
「創造神の私にも解らない30人の同級生の中に居た31人目の同級生…そして居ない筈の存在なのに30人の記憶の中にも存在する可笑しな存在…そしてとんでもない器を持った存在…普通の人間では無い」
「それで瞳をどうするんじゃ! 手を出すなら」
「手などは出さない…異世界人を送り出した後は精々が神託をおろす以上の事はしてはいけない…お前が違反したとすれば『送り出した後に褒美を与えた事だ』だが、勇者には聖剣など専用武器があるが、召喚歴史が浅い魔族側には無い…それゆえ此処迄は不問にす…ただ此処からは神託以外与える事は許さない」
「解ったのじゃ」
どうやらどうにか切り抜けたようじゃ。
だが『瞳』は一体何者じゃ。
確かに言われてみれば…人から邪神にこんな短期間でなった存在は居ない。
じゃが…邪神である我らをあそこ迄好む存在はおらぬ。
『瞳は我らを好み、我らは瞳を好む』
それだけで良い筈じゃ。
「解れば良い」
「解ったのじゃ」
瞳が何者でも…別に構わぬ。
今は邪神なのじゃからな。
「可笑しいぞ!可笑しすぎる…」
「本当に可笑しいわ!勇者召喚に応え祝福を与えたのに感謝の祈りが届かない…こんなことは無かったわ」
「剣聖の祝福を与えたんだぞ!俺は、それなのに、祈り一つ無いのかよ…何故だ」
「私なんて、ようやく勇者の持ち回りが回ってきて、沢山の神力を注いだのにヒクッヒクッ…それがゼロ…こんなのって無いよ…」
「兎も角、こんな事は初めてじゃ、創造神ティオス様にお伺いをたてるのじゃ」
勇者召喚してこんなに不毛なのは初めてだよ…
◆◆◆
「沢山の人族側の神から陳情がきている…調べたらお前、過大な祝福を1人の存在に与えておったな卑怯だとは思わぬのか?」
くそっ…こんなにも早く呼び出されるとは、だが我がいう事はきまっている。
「我の元にきた存在は1人じゃ! それに対して人族側に行った存在は30人近くおったわ…我が30人分の祝福を与えても問題なかろうが?」
「邪神エグゾーダス…お前は何を言っているんだ?」
意味が解らん。
だが、我は間違って無い筈じゃ。
「今回だけでも釣り合うのじゃ…過去まで遡っても我らが祝福を与えた存在は瞳じゃ…今回だけで30人に対し1人過去を考えたら1000人分の祝福を与えても良い筈じゃ」
「確かに、そうかも知れぬ。人族側が召喚した存在に対し交渉権を与えた所で、普通は勧誘など無理だ」
ティオスめ…やはり知っていてこの様な事を。
創造神と言いながら、醜い我らを嫌い、人族側についているのは見え見えじゃ。
よくも『勧誘など無理』言えたもんじゃ。
「よくもまぁ、創造神ともあろう者が、その様な不平等な事をしてくれたもんじゃ、だったら我が今回やった事など問題にするでないわ…最初はもっと沢山の邪神が参加していたが…嫌な思いしかせぬから、今じゃ我とコーネリアしか参加すらしていないのじゃぞ!今の言葉『無理』じゃと!ふざけるでないわ!」
「魔族は強い、人間は弱い、だからこそだが、今回の件は無茶苦茶だが私が決めたルールに違反はしていないから咎める気はない。無論、次回からは対応策も考える…問題なのは『瞳』という存在だ」
「何が言いたいのじゃ…瞳は良い子じゃ」
「私が聞きたいのは『瞳』が何者かという事だ」
「何者? 召喚された学生とやらじゃろ?」
「今回初めて祝福を与えたから知らぬのかもしれないが『普通に30柱の神が与えるような祝福を1人に与える事は出来ない』普通は途中で受け付けなくなるし…無理に与えたら魂が爆発して消滅してしまう...一体何者なのだ」
「我は知らぬよ…ただ来たから祝福を与えた…それだけじゃ。だが、普通に祝福なら入っていったよ」
「そんな30人分の祝福を受け入れられる器の人族など居ない。過去に器の大きなものも居たが精々が2倍にも満たないのだ! 現実的にそんな存在はあり得ない筈だ」
「だが居たんだから良いじゃろうが」
「それが可笑しい…召喚呪文で呼ばれた存在は30…だがあの場には31存在した…」
「数を間違えただけじゃないのか?」
「私は創造神だ、そんなミスはしない。だがどんなに調べても1人多い…そしてその存在は、お前の所行った『瞳』という存在だ」
「だったら一体瞳はなんなのじゃ」
「創造神の私にも解らない30人の同級生の中に居た31人目の同級生…そして居ない筈の存在なのに30人の記憶の中にも存在する可笑しな存在…そしてとんでもない器を持った存在…普通の人間では無い」
「それで瞳をどうするんじゃ! 手を出すなら」
「手などは出さない…異世界人を送り出した後は精々が神託をおろす以上の事はしてはいけない…お前が違反したとすれば『送り出した後に褒美を与えた事だ』だが、勇者には聖剣など専用武器があるが、召喚歴史が浅い魔族側には無い…それゆえ此処迄は不問にす…ただ此処からは神託以外与える事は許さない」
「解ったのじゃ」
どうやらどうにか切り抜けたようじゃ。
だが『瞳』は一体何者じゃ。
確かに言われてみれば…人から邪神にこんな短期間でなった存在は居ない。
じゃが…邪神である我らをあそこ迄好む存在はおらぬ。
『瞳は我らを好み、我らは瞳を好む』
それだけで良い筈じゃ。
「解れば良い」
「解ったのじゃ」
瞳が何者でも…別に構わぬ。
今は邪神なのじゃからな。
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