【リクエスト作品】邪神のしもべ  異世界での守護神に邪神を選びました…だって俺には凄く気高く綺麗に見えたから!

石のやっさん

文字の大きさ
上 下
33 / 54

第33話 ゴブリンと

しおりを挟む
俺達は街を出て街道に行き、魔物を探した。

暫く探すと、可愛らしい3人のゴブリンを見つけた。

この場合の可愛いはファンタジーみたいで可愛いという意味だ。

簡単に言うなら、ぬいぐるみや…ネズミの国や三等身位の猫の国のキャラクターみたいな感じだ。

『じゃじゃじゃ…邪神様?』

どうやら、見た瞬間に俺が邪神だという事が解るみたいだ。

良かった…普通の人間みたいに見られたらどうしよう…そう思ったが稀有だったようだ。

少し位はっちゃけても良いだろう。

『じゃじゃじゃじゃーん!そう邪神です…少し前に其処のエルドラン王国を滅ぼしてきました。良かったら他の魔物と話して住んでみたらどうかな? それと他の魔物達にも会いたいんだが近くに巣とかあったら案内して欲しい』

『それなら、すぐ傍に我々が住んでいる洞窟があるから私が案内します…あとの二人は王国の偵察に向かわせても宜しいでしょうか?』

見た目ばかりじゃなくなかなか立派な受け答えが出来ているな。

『別に構わないよ…それじゃお願いするよ』

『畏まりました』

しかし、ファンタジーな感じだな。

ぬいぐるみとかにしたら売れそうな位可愛らしい。

ゴブリンに連れられながら洞窟につくと…

沢山のゴブリンが居た。

だが、その中に、明らかに俺の目で『人間に見える存在』が居た。

とは言ってもゴブリンの体が小さいせいか明らかに子供、小学校の低学年位にしか見えない。

『『『『『邪神様~』』』』』

どうやら、魔物には俺が邪神とすぐに解るようだ。

すぐに見渡す限りのゴブリンが跪いていた。

『今日は遊びに来ただけだから、そう畏まらないで良いよ…近くの王国を滅ぼしたから、そこを自由に使って良いよ…そういう話をしに来ただけだから』

『ありがとうございます…今長老を呼んで参ります』

一人のゴブリンが走って去っていた。

暫く待つと…う~ん、髭もじゃのショタが現れた。

『おおう…邪神様が顕現しておる…神よ…一体なんの為に顕現なされたのじゃ…我ら…』

『気にしなくて良いよ…今回は近くの王国を滅ぼしたから自由にして良いという話と、俺はこの世界に慣れていないから魔国、魔王城へはどう向かって行けば良いのか教えて欲しい…あと幾つか教えて欲しい事がある』

『何でも聞いて下され…王国?エルドラン王国ですか? あそこは先日異世界人…勇者を召喚していたと思うのですが…』

『異世界人も勇者ももう滅ぼしたから、安心して良い…多分今は誰も居ないから、人間が戻ってくる前に占拠する事をお勧めする。できたら他の種族も引き込むと良いと思う』

『確かに我らだけでは心もとないのでオーガ族とも話し合い呼んでくる事に致しましょう』

『それで教えて貰いたいんだが…そこの人とそこの人とそこの人、ちょっと立ってくれるか?』

『『『はっ』』』

俺はショタに見えるゴブリン三人を指名した。

『この者達がどうかしたのですか?』

『俺には少し違って見える…この三人に何か特徴はあるのかな』

『この三人は…そうですな、ゴブリンの戦士で多くの人間を殺し、苗床にし…あとは揃いも揃ってブサイク…その位です』

『ブサイク? その…なんだ、同じゴブリンでも違いはあるのか?』

『はははっ、他の種族にはその違いは解らないかも知れませんが…まぁ彼らはゴブリンの中でもかなりブサイクです…ですが、戦士として優秀だから尊敬もされています』

残虐だからか、悍しいからかブサイクだからか解らないが…ショタに見える。

『そうか…俺が邪神のせいか、君達三人は素晴らしいゴブリンに見える…そうだ、これをやろう』

俺は世界から上等な剣を3本だしてショタに見えるゴブリンに与えた。

『これを下さるのですか?』

『こんな上等な剣を』

『有難き幸せ』

『ああっ、君達3人は邪神の俺からすれば素晴らしいゴブリンに見える…人を殺し、人を犯し…その素晴らしい人生をこれからも送ってくれ』

『『『ありがたき幸せ』』』

もし、彼らを見習う事で、この目の優しい存在が生まれるなら…人間等どうでも良いな。

『そう言えば、此処に雌のゴブリンが居ないようだけど…どうしてだ』

『邪神様…ゴブリンの雌はゴブリンの中でも醜く、我ら雄のゴブリンは抱きたいと思いませぬ…ゆえに人間やエルフの雌を攫い苗床に致します。更に雌のゴブリンは気性が荒く人間やエルフを殺してしまうので共存は出来ません』

『それでは、同じ種族なのに…そのしないのか?』

『醜くて悍しくて抱くなど出来ません…同じ種族ながらあれ程醜い存在はありません』

『それじゃ、雌のゴブリンは…その繁殖行為はしない…子供は雄のゴブリンと多種族の女との間にのみ生まれる…そう言う事か』

『性欲はあるから我々と同じ様に他種族の男を攫い使います。ですが容姿が容姿なので『男を満足に使う事は出来ません』。まぁあれを見て竿を立たせる雄はオークを含みいる訳もなく、だいたいが遊んだ後は我らのように苗床にするのではなく、その場で殺します。まぁ見てみれば解りますが…物凄く悍しい容姿ですから…あれに突っ込める雄は種族とわずおりません。そのせいか凶暴性は凄ましいですね』

凶暴性をおびていて悍しい…もしかしたら…俺には美しく見えるかも知れないな。

『それじゃ、雌のゴブリンが居そうな所を教えてくれないか?』

『それなら、少し進んだところの洞窟に居ます』

それから俺は、雌のゴブリンが居るという洞窟の場所を教わり魔国の大体の方向を聞きその場を後にした。

ちなみに、黒薔薇達はゴブリンの臭いが嫌らしく世界に引っ込んでいる。








しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

ただ貴方の傍にいたい〜醜いイケメン騎士と異世界の稀人

花野はる
恋愛
日本で暮らす相川花純は、成人の思い出として、振袖姿を残そうと写真館へやって来た。 そこで着飾り、いざ撮影室へ足を踏み入れたら異世界へ転移した。 森の中で困っていると、仮面の騎士が助けてくれた。その騎士は騎士団の団長様で、すごく素敵なのに醜くて仮面を被っていると言う。 孤独な騎士と異世界でひとりぼっちになった花純の一途な恋愛ストーリー。 初投稿です。よろしくお願いします。

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

星の勇者たち でも三十九番目だけ、なんかヘン!

月芝
ファンタジー
来たる災厄に対抗すべく異世界に召喚された勇者たち。 その数、三十九人。 そこは剣と魔法とスチームパンクの世界にて、 ファンタジー、きたーっ! と喜んだのも束の間、なんと勇者なのに魔法が使えないだと? でも安心して下さい。 代わりといってはなんですが、転移特典にて星のチカラが宿ってる。 他にも恩恵で言語能力やら、身体強化などもついている。 そのチカラで魔法みたいなことが可能にて、チートで俺ツエーも夢じゃない。 はずなのだが、三十九番目の主人公だけ、とんだポンコツだった。 授かったのは「なんじゃコレ?」という、がっかりスキル。 試しに使ってみれば、手の中にあらわれたのはカリカリ梅にて、えぇーっ! 本来であれば強化されているはずの体力面では、現地の子どもにも劣る虚弱体質。 ただの高校生の男子にて、学校での成績は中の下ぐらい。 特別な知識も技能もありゃしない。 おまけに言語翻訳機能もバグっているから、会話はこなせるけれども、 文字の読み書きがまるでダメときたもんだ。 そのせいで星クズ判定にて即戦力外通告をされ、島流しの憂き目に……。 異世界Q&A えっ、魔法の無詠唱? そんなの当たり前じゃん。 っていうか、そもそも星の勇者たちはスキル以外は使えないし、残念! えっ、唐揚げにポテトチップスにラーメンやカレーで食革命? いやいや、ふつうに揚げ物類は昔からあるから。スイーツ類も充実している。 異世界の食文化を舐めんなよ。あと米もあるから心配するな。 えっ、アイデアグッズで一攫千金? 知識チート? あー、それもちょっと厳しいかな。たいていの品は便利な魔道具があるから。 なにせギガラニカってば魔法とスチームパンクが融合した超高度文明だし。 えっ、ならばチートスキルで無双する? それは……出来なくはない。けど、いきなりはちょっと無理かなぁ。 神さまからもらったチカラも鍛えないと育たないし、実践ではまるで役に立たないもの。 ゲームやアニメとは違うから。 というか、ぶっちゃけ浮かれて調子に乗っていたら、わりとすぐに死ぬよ。マジで。 それから死に戻りとか、復活の呪文なんてないから。 一発退場なので、そこんところよろしく。 「異世界の片隅で引き篭りたい少女。」の正統系譜。 こんなスキルで異世界転移はイヤだ!シリーズの第二弾。 ないない尽くしの異世界転移。 環境問題にも一石を投じる……かもしれない、笑撃の問題作。 星クズの勇者の明日はどっちだ。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

おじさんが異世界転移してしまった。

明かりの元
ファンタジー
ひょんな事からゲーム異世界に転移してしまったおじさん、はたして、無事に帰還できるのだろうか? モンスターが蔓延る異世界で、様々な出会いと別れを経験し、おじさんはまた一つ、歳を重ねる。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

波間柏
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル 14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり 奥さんも少女もいなくなっていた 若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました いや~自炊をしていてよかったです

処理中です...