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第42話 休日

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カイト達勇者パーティが来るまで2日間ある。

もう下準備は出来たから、カイト達が来たら話をするだけで良い。

ポーションも徐々に薄めてきたから、もう暫くしたら要らなくなるだろう。

順風満帆、順風満帆。

あと少しだ。

随分、出だしは遅れたけど、まぁどうにかなりそうだ。

此処からはまぁ少しは静観しても良いのかも知れない。

◆◆◆

「それで、どうしようか? 2日間カイト達が来るまであるんでしょう?」

「そうだね、此処暫くカイト達に付きっ切りだったから、少し羽目を外さない?」

「羽目を外すってどうするの?」

「ここは確かに村だから、不便だけど観光地でもあるらしいんだ。まぁ知る人ぞ知る。という感じで観光客は少ないみたいだけど。聞いた話だと、近くに温泉と湖があって、魚料理と地の動物の肉を使った料理を出す店もあるみたいだよ! 全部は無理だけど、何処か行ってみない?」

此処暫く、全く遊んで無かったし、そもそも俺もレイラも新婚なんだから少しは休んでも良いだろう。

「へぇ~温泉があるんだ。 良いね! 温泉に浸かってお酒をきゅっと良いね~」

よく考えたらレイラはお酒が好きだった。

すっかり忘れていたよ。

「それなら、今日から早速行ってみようか? 尤も温泉はあるけど、温泉宿は無いみたいだから、温泉を楽しんだ後は、お店で料理とお酒を飲む位しか出来ないけど良い?」

「ああっそうか? 宿自体はこの村に1軒しかない位だもんね……うんうん、それでも面白そうじゃない? 行こう」

温泉宿の方が良いけど、無い物は無いんだから仕方ない。

それでも、まぁ温泉に浸かれるのは嬉しい。

「それじゃ、早速出発しようか?」


◆◆◆

「これが、温泉……成程ねぇ」

確かに温泉だけど、思っていたのと違う。

今回借りた家から歩いて30分位。

よく考えたら村の温泉で、観光客が来ないんだからこんな物か。

温泉というより公衆浴場に見える。

男女に別れていて……まぁお風呂と脱衣所以外何も無い。

「いらっしゃい入っていくかい? 代金は小銅貨2枚(約200円)で貸しタオルは小銅貨1枚だよ」

凄く安い気がする。

「まぁ折角だから入ろうか?」

「そうだね、入ろう」

俺は小銅貨6枚を払い、レイラと男女別れて温泉へ入った。

混浴で無いのが残念だ。

なかで繋がっている。

そんな事は無く、脱衣所で服を脱いで入った先にはなかなかの大きさの露天風呂だった。

確かに、これはこれで良いけど。

やっぱり混浴が良かったな。

余りレイラを待たせても悪いので、体を洗い、湯舟に暫く浸かったらお風呂から出た。

割と早く出た筈なのに……

「あれ、もしかして待たせちゃった?」

「ううん、今出た所だよ」

どうやら、二人して同じ事を考えて早目に出てしまったようだ。

「すみません、この辺りで魚料理と地の動物の肉を使った料理を出す店があると聞いたのですが、何処にありますか?」

温泉を管理している職員に聞いてみた。

「それなら、すぐ近くで此処から歩いて15分位です。行き方は……」

「教えて貰ってありがとうございます」

「それじゃ、行ってみようか?」

「うん、言ってみよう」

レイラと一緒に話題の店に行ってみたんだけど……

お酒は美味しいけど、料理は、良く考えたら川魚も肉料理も、普通に冒険者なら食べているから感動は無かった。

ただ、レイラは此処暫く飲んでいなかったせいか、楽しそうにお酒を飲んでいる。

『本当にお酒が好きなんだな』

「レイラ、今日は思いっきり飲んで良いよ」

「そう? それじゃ羽目外して飲んじゃおうかな」

結構ペースが速いけど……まぁ楽しそうだから良いか。
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