勇者パーティのサポートをする代わりに姉の様なアラサーの粗雑な女闘士を貰いました。

石のやっさん

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第41話 村での準備

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俺は村に着くなりカイト達の為の生活の手配を始めた。

しかし、街と違って村は大変だ。

なんでも揃っている訳じゃない。

「すみません、この村に宿はありますか?」

「ああっ、1軒だけあるよ」

「何処にあるか教えて頂けますか?」

「ああっ、それなら……」

カイト達には教えて貰った村で一つしかない宿で一番良い部屋を一つ借りた。

もうハーレム勇者なのだからこれで大丈夫。

避妊紋も刻んであるから、何も問題ない。

「問題は俺達だな」

「私は別にカイト達と一緒でも構わないけど?」

「あはははっ……気が休まらないからね……本当に!?」

「確かにそうか?」

俺はカイト達を友達だとは思っていない。

知り合い兼、ビジネス相手だ。

カイト達の冒険をサポートする代わりに俺はレイラの借金をチャラにして貰っている。

その分位は働くさ。

レイラと一緒に冒険者ギルドに向かった。

「ククル村冒険者ギルドへようこそ! 今日はどう言ったご用件ですか?」

「この村に暫くしたら、勇者パーティが来るから、炊事、洗濯を含むその他のお世話を頼める冒険者を紹介して欲しいんだ」

「普通のお世話で宜しいんですか?」

「基本はそれで構わないが、ポーションや必要な物も手配できそうな人物が好ましい」

「それなら、幾らでも紹介出来ます」

「それじゃ、あと3日間位で到着するから、勇者カイト達に紹介して欲しい」

「解りました」

「あと、宿屋以外で長期滞在できそうな場所はありませんか?」

「それなら、ギルドでこの村の空き家を貸し出していますが、如何ですか?」

「それじゃ、小さめの物を見せて貰えませんか?」

「そうですか? それなら、案内人をつけますから、これから見に行かれますか?」

「お願い致します」

3件ほど見せて貰い、その中の一軒が家具などもあり、すぐにでも住めそうなので、そこを借りる事にした。

その後、村にある教会に挨拶をして、ようやく下準備完了だ。

「案外大変そうだね」

「まぁね、あいつ等全く、家事が出来ないから、全部準備してやらないといけないんだ」

「勇者パーティだから良いけどさぁ、もし違うジョブだったらどうしたのかな?」

「確かにもし、そうだったら、カイトは兎も角、他の三人はヤバかったかもな……三人とも女なのに此処まで家事が壊滅的じゃ、幾ら可愛くても貰い手が無かったかもね」

「……」

どうしたんだろう?

急にレイラが黙り込んで。

「どうかしたの?」

「いや、良く考えたら私も三人の事はいえない……家事は、あははははっ、うん苦手かな」

「あのさぁ、レイラは冒険者だから苦手かも知れないけど、一応は肉を焼いて塩振る事やスープを作る事、そして洗濯や買い出し……それ位は出来るでしょう?」

「当り前だよっ! これでも一人暮らししていたんだからね?」

「でしょう? だけどカイト達はそれも出来ない」

「出来ない?」

「うん、肉を焼かせれば消し炭になるし、甘やかされて育ったからか話によれば下着すら洗えない」

「マジなのそれ」

「マジ」

「確かに家事は苦手って聞いていたけど、そこ迄とは思わなかったよ」

「噂以上に酷くてね……この村に居る間に家事とかも教えるつもり。 恐らく俺やレイラがついていけるのは、あと暫くだけ、そこからは自分達で頑張って貰わないとね」

「そうだね」

もう暫く進んだら、俺やレイラが勝てない魔物が生息する場所になる。
そこでお別れだ。






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