31 / 60
第31話 酒と快楽に溺れれば良いんじゃないか?
しおりを挟む
「どう!? 大丈夫!」
「うん! 全然平気だよ!」
人間って言うのは結構、乗り越えられる物なのかも知れない。
体の震えは止まり、いまは普通と変わらない。
盗賊退治だって、冒険者の仕事だ。
もし、馬車の護衛や商人の護衛の仕事を受けた時に、殺す事が出来なかったら、それは致命的だ。
躊躇して殺さなかった為に仲間を呼ばれて……なんて事態になりかねない。
それに、これは俺には関係ないが、勇者パーティになれば『人殺し』が出来ないと困る事になると思う。
もし、魔王討伐の旅の途中に賞金首や罪人に出会い討伐したとして、場合によっては役人に引き渡す時間も無い時もあるかも知れない。
そういう時は、やはり殺すしかないだろう。
『賞金首』という言葉は『首を斬り落とす』からこその言葉だ。
有名な犯罪者には賞金が掛けられ『首を持参する事』でお金が貰える。
冒険者になった以上は『出来ない』じゃ済まされない。
レイラは、じいーっと俺の目を覗き込んでくる。
「どうやら、虚勢や嘘じゃないようだね! たった1日で立ち直るなんて上等だよ! これで、本当の意味での一人前。 此処までくれば、自分の力量にあった仕事ならなんでも受けられるよ」
「そうかな?」
「そうだよ! 実力のあるルーキーが人を殺す事が出来なくて、あっさりと盗賊に殺される。よくある事だよ! 人間は頭を使い、情に訴えてくる分、魔物より達が悪い。か弱い子供だからって見逃したら後ろからブスッなんて良くある事だよ! そして形勢が逆転されたら最後『見逃してあげたじゃないか』なんて言っても意味はない。あとは殺されるだけだ。こっちが見逃したからって相手も見逃してくれるとは限らない。そう思わない?」
「言われてみれば、その通りだね」
「ああっ、だからこそ、冒険者は時に非情にならないといけない。そうしないと、足元をすくわれるしね……それに……」
「冒険者だからね」
「そう、そう言う依頼も含めて冒険者だからね」
そう言えばゼウスさんが言っていた『これ、戦争なのよね』それを頭に入れとくと良いって。
『戦争だから殺し合うのは当たり前』そう思えって事みたいだったけど。今までは解らなかった。
だけど、盗賊を討伐した時から……何となくだけど、意味が分かるようになったよ。
「さてと……行って来るかな」
「また、カイトの所? 大変だね」
「まぁね……」
宿に居ないでくれるといいな。
◆◆◆
カイト達が泊っている宿屋に来た。
「カイト達はいますか」
「いますよ……いつもどおりです」
「そう……」
宿屋の留守番の女の子にこんな事言われる位じゃもう駄目なんじゃないかな?
どうせ今日も3人部屋だろう。
トントントン。
「入るぞ」
カギが掛かっているし返事がない。
「居るのは解っているんだ! とっとと開けろ!」
ガチャッと音がしてノブが回った。
「リヒトか?」
「そうだ! いつもどおり報告書を書く為に来た」
「何もかわらない! 前のままだ……」
「お前、ふざけているのか? まさか、あれからずうっと引き篭もっていたままなのかよ……」
聞かなくても解かる。
無精ひげを生やし、ヤル気の無い顔。
ちゃんと訓練をしたり討伐をしていた奴の顔じゃない。
「そうだ……」
「それで、どうするんだ? 流石に此処まで来たらフォローなんて出来ないぞ!」
「どうにかならないか?」
流石にもう無理だ。
本来なら、もうオークのキング種位は楽に狩れる力を持ち、次の街に向かう時期だ。
それが、ゴブリンの討伐で躓いている。
恐らくは『ゴブリンハンター』から国か教会に連絡がいっている筈だ。
とは言え、このままじゃ良くない。
見捨てるのは簡単だし、ある意味チャンスだ。
今なら『一生懸命、面倒はみたけど、当人たちの心が折れたから無理だ』で済む。
だがな……
こいつ等は兎も角。
こいつ等の親には多少の義理があるから。
まだ、見捨てられないか。
「それで、やっぱり、例の事件が元なのか?」
「ああっ、俺はまだやれる! だが三人は……」
俺が来ているのに毛布をかぶったまま出て来ない。
「悪いが、もう良縁は諦めろ! 絶対にもう無理だな! この後、ハーレムパーティの申請しておいてやるから、思うぞんぶん、やりまくれ!」
「お前、なにを言っているんだ!」
「あのな……三人はゴブリンに犯されそうになった恐怖からこうなったんだろう? まぁイチャイチャするだけで経験がない状態で魔物に犯され掛かったんだそれも無理もない。 前にあれだけ言っても無理なんだから、仕方ないから溺れてみれば良い。 酒を飲んで、快楽に溺れれば良いんじゃないか? 冒険者は辛いことがあった時はそうするもんだ」
「いや、だが……それは……」
「もう、終わりだよ! ゴブリンに犯されそうになって泣き寝入りした三職の女なんて、もう良い縁談なんか来るかよ! それを見て助ける事も出来なかった勇者も同じだ。俺が報告しなくても、もう多分情報は知られている。ゴブリンハンターも冒険者なのだから、状況は報告しているだろうからな」
「そんな……」
「ゴブリンに犯され掛かったのが周りに知られているの……」
「いや、そんないやぁぁぁーー」
「という事だから、今更だ! だから、思う存分、酒と快楽に溺れて……それが終わったらゼロからスタートするしか無い。まぁ、もう此処まできたらそれしかないんじゃないか?」
「お前、他人事だと思って」
「他人事だよ! 俺はただの冒険者。お前等みたいな栄光も無ければ、能力も無い……元から持ってないんだから! 正直言えば今のお前等の環境すら、凄く恵まれていると思うよ! 『ジョブという才能』『勇者パーティという立場』実に羨ましい。 お前らが只の冒険者なら、働かなければ金が貰えないから、今頃はスラムいきか、もしくは嫌々ながらも仕事をしている筈だ。 こんな引き篭もりなんて出来ねーよ」
「「「「……」」」」
「まぁ良いや……此処から先は自分で考えな! 俺の考えは冒険者の考え方だから、違う方法があるなら違う方法で構わない。解決すれば、それでいいんだ。 今日はこれ以上話しても無駄そうだから、明日またくるよ」
「解った」
「「「……」」」
本当に二度手間で面倒くさいな。
「うん! 全然平気だよ!」
人間って言うのは結構、乗り越えられる物なのかも知れない。
体の震えは止まり、いまは普通と変わらない。
盗賊退治だって、冒険者の仕事だ。
もし、馬車の護衛や商人の護衛の仕事を受けた時に、殺す事が出来なかったら、それは致命的だ。
躊躇して殺さなかった為に仲間を呼ばれて……なんて事態になりかねない。
それに、これは俺には関係ないが、勇者パーティになれば『人殺し』が出来ないと困る事になると思う。
もし、魔王討伐の旅の途中に賞金首や罪人に出会い討伐したとして、場合によっては役人に引き渡す時間も無い時もあるかも知れない。
そういう時は、やはり殺すしかないだろう。
『賞金首』という言葉は『首を斬り落とす』からこその言葉だ。
有名な犯罪者には賞金が掛けられ『首を持参する事』でお金が貰える。
冒険者になった以上は『出来ない』じゃ済まされない。
レイラは、じいーっと俺の目を覗き込んでくる。
「どうやら、虚勢や嘘じゃないようだね! たった1日で立ち直るなんて上等だよ! これで、本当の意味での一人前。 此処までくれば、自分の力量にあった仕事ならなんでも受けられるよ」
「そうかな?」
「そうだよ! 実力のあるルーキーが人を殺す事が出来なくて、あっさりと盗賊に殺される。よくある事だよ! 人間は頭を使い、情に訴えてくる分、魔物より達が悪い。か弱い子供だからって見逃したら後ろからブスッなんて良くある事だよ! そして形勢が逆転されたら最後『見逃してあげたじゃないか』なんて言っても意味はない。あとは殺されるだけだ。こっちが見逃したからって相手も見逃してくれるとは限らない。そう思わない?」
「言われてみれば、その通りだね」
「ああっ、だからこそ、冒険者は時に非情にならないといけない。そうしないと、足元をすくわれるしね……それに……」
「冒険者だからね」
「そう、そう言う依頼も含めて冒険者だからね」
そう言えばゼウスさんが言っていた『これ、戦争なのよね』それを頭に入れとくと良いって。
『戦争だから殺し合うのは当たり前』そう思えって事みたいだったけど。今までは解らなかった。
だけど、盗賊を討伐した時から……何となくだけど、意味が分かるようになったよ。
「さてと……行って来るかな」
「また、カイトの所? 大変だね」
「まぁね……」
宿に居ないでくれるといいな。
◆◆◆
カイト達が泊っている宿屋に来た。
「カイト達はいますか」
「いますよ……いつもどおりです」
「そう……」
宿屋の留守番の女の子にこんな事言われる位じゃもう駄目なんじゃないかな?
どうせ今日も3人部屋だろう。
トントントン。
「入るぞ」
カギが掛かっているし返事がない。
「居るのは解っているんだ! とっとと開けろ!」
ガチャッと音がしてノブが回った。
「リヒトか?」
「そうだ! いつもどおり報告書を書く為に来た」
「何もかわらない! 前のままだ……」
「お前、ふざけているのか? まさか、あれからずうっと引き篭もっていたままなのかよ……」
聞かなくても解かる。
無精ひげを生やし、ヤル気の無い顔。
ちゃんと訓練をしたり討伐をしていた奴の顔じゃない。
「そうだ……」
「それで、どうするんだ? 流石に此処まで来たらフォローなんて出来ないぞ!」
「どうにかならないか?」
流石にもう無理だ。
本来なら、もうオークのキング種位は楽に狩れる力を持ち、次の街に向かう時期だ。
それが、ゴブリンの討伐で躓いている。
恐らくは『ゴブリンハンター』から国か教会に連絡がいっている筈だ。
とは言え、このままじゃ良くない。
見捨てるのは簡単だし、ある意味チャンスだ。
今なら『一生懸命、面倒はみたけど、当人たちの心が折れたから無理だ』で済む。
だがな……
こいつ等は兎も角。
こいつ等の親には多少の義理があるから。
まだ、見捨てられないか。
「それで、やっぱり、例の事件が元なのか?」
「ああっ、俺はまだやれる! だが三人は……」
俺が来ているのに毛布をかぶったまま出て来ない。
「悪いが、もう良縁は諦めろ! 絶対にもう無理だな! この後、ハーレムパーティの申請しておいてやるから、思うぞんぶん、やりまくれ!」
「お前、なにを言っているんだ!」
「あのな……三人はゴブリンに犯されそうになった恐怖からこうなったんだろう? まぁイチャイチャするだけで経験がない状態で魔物に犯され掛かったんだそれも無理もない。 前にあれだけ言っても無理なんだから、仕方ないから溺れてみれば良い。 酒を飲んで、快楽に溺れれば良いんじゃないか? 冒険者は辛いことがあった時はそうするもんだ」
「いや、だが……それは……」
「もう、終わりだよ! ゴブリンに犯されそうになって泣き寝入りした三職の女なんて、もう良い縁談なんか来るかよ! それを見て助ける事も出来なかった勇者も同じだ。俺が報告しなくても、もう多分情報は知られている。ゴブリンハンターも冒険者なのだから、状況は報告しているだろうからな」
「そんな……」
「ゴブリンに犯され掛かったのが周りに知られているの……」
「いや、そんないやぁぁぁーー」
「という事だから、今更だ! だから、思う存分、酒と快楽に溺れて……それが終わったらゼロからスタートするしか無い。まぁ、もう此処まできたらそれしかないんじゃないか?」
「お前、他人事だと思って」
「他人事だよ! 俺はただの冒険者。お前等みたいな栄光も無ければ、能力も無い……元から持ってないんだから! 正直言えば今のお前等の環境すら、凄く恵まれていると思うよ! 『ジョブという才能』『勇者パーティという立場』実に羨ましい。 お前らが只の冒険者なら、働かなければ金が貰えないから、今頃はスラムいきか、もしくは嫌々ながらも仕事をしている筈だ。 こんな引き篭もりなんて出来ねーよ」
「「「「……」」」」
「まぁ良いや……此処から先は自分で考えな! 俺の考えは冒険者の考え方だから、違う方法があるなら違う方法で構わない。解決すれば、それでいいんだ。 今日はこれ以上話しても無駄そうだから、明日またくるよ」
「解った」
「「「……」」」
本当に二度手間で面倒くさいな。
44
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる