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第51話 変わる世界
しおりを挟む「なんで俺達がこんな事されないといけないんだ」
「そうだ、僕らは男だぞ! こんな事して只で済むと思うな!」
「煩い黙れ!『オトコモドキ』の分際で、人権があると思うな」
凄く愉快だ、今迄、男だからと偉そうにしていていた此奴らを今後は『人』として扱わないで良い事になるなんて最高だ。
「『オトコモドキ』とはなんだそれは僕は聞いてないぞ」
「こんな騙しうちで監禁などして男性特権が黙ってないぞ」
此奴らは馬鹿なのか?
もしそれが発動するなら死刑だ、こんな事はしない。
「黙れ! これから先、男性保護法で身分を守られるのはCランクまでだ! お前らの様に女性に養って貰える立場でありながら、女性を嫌悪し、感謝せず、また子作りにも参加出来ない者は男性保護だけではない『人権をはく奪』する」
「ふざけるな、そんな事許されない!」
ズドーーーン!
「嘘だろう…」
まぁ驚くだろうな目の前で『オトコモドキ』が射殺されたんだ。
「あ~あ勿体ない、おもちゃが1つ無くなった」
「『オトコモドキ』は沢山いるんだ、1匹殺すだけで、立場を解らせる事が出来たら安いもんだ」
「「「「「…」」」」」
「これで解って貰えたかな? もう一度言う、お前達には人権は無い」
「それでこれから我々はどうなるのでしょうか?」
少しは解ったか。
「お前達には3つの生活から選んで貰う」
私は、国が決めたプログラムを読み上げた。
1. 女のおもちゃになる事で今迄に近い生活を送る、その場合は薬品や電気を使い、強制的な性行為を行われる事を拒否できない。輪姦も当然ある。
2. 無人島で男同士で自給自足生活を送って貰う…但し、電気もガスも無い。水道は井戸水がある。
3. 収容施設に入り、単純な軽作業をして貰う。その場合は一切の外出は許されないが、代わりに衣食住は保証される
※いずれの場合も死んだ後は臓器の提供はして貰う。
「そんな、ふざけるな、お前…」
「馬鹿、やめるんだ…殺される」
「賢明ですね、すぐに決めろとは言いませんが1週間で決めて下さい!」
「「「「「…」」」」」
「なんですか? その目は? 散々世話をしてきたのに毛嫌いしていたのは貴方達『男』いや『オトコモドキ』ですよ? 犬だって飼ってあげたら恩義を忘れません…それが役たたずのゴミの癖に、私達を馬鹿にした結果がこれです…仕方ないですよね」
「そんな、我々だって」
「ハァ~、貴方達は五体満足じゃないでしょう? 子供を作れない体なのですから…だけど、数少ないからと温情で接してきました、女に生まれたら死ぬ程働かないと生活が出来ない…ですが男は別です…ですがよく考えたら、貴方達は『男』じゃなかったんですよね! 子供を作る力も無かったんですからー――っ、という訳で保護しない事に決まったんですよ」
私達がしている事は決して意地悪ではありません。
此処に居る男は皆、パートナーを作る努力をしない男です。
顔見知りを複数抱えたり、婚姻をしている男性など女性と親密な関係になっている男性は今回は除外です。
此処に居る人間はこの世界に要らない人間なのです。
生かしてあげるだけ…ありがたいと思って欲しいですね。
応援ありがとうございます!
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