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第26話 自重を辞める

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腹を括った。

この世界の女性は男性に飢えている。

男性が何をしても喜んでくれるが恐らく、最終的に望むのはSEXからの妊娠なのかも知れない。

だが、そんな物手に入らないから、高いお金を払い精子を購入して使う。

男の子以外の女の子は雑に扱われ…捨てられる様に施設行きになるが…それは母子の愛情が薄いからだ。

好きでもない、ただ購入しただけの精子で出来た子供…だから『愛』が無いのかも知れない。

愛された事も無い…だから愛し方も知らない…

『男性からの愛情に飢えた世界』

それが恐らくこの世界だと思う。

恐らく『愛情ある付き合い』と『愛情あるSEX』それが必要だが…

今のこの世界でSEXをし妊娠をさせてしまったら…大きな問題が起きそうだ。

だから『腹を括った』

手を抜かずに『最後の一線を越えない』そこまでの恋愛をしよう。

◆◆◆

小学校には週に3回通う事にし1日は休み、残りの3日間を皆に使う事にした。

最も小学校から帰ったあとも…その3日間も…もう躊躇しない。

「美香さん、お願いがあるんだけど…」

「はい、どのようなお願いでしょうか? 男性の願いを聞くのがDSSSですから、出来る事なら、何でもしますよ」

もう躊躇は止める。

「1人部屋が欲しい」

「ハァ~やはり正平様でも、無理でしたか? その歳で此処迄の女性と交際した人物は聞いた事も無かったのですが…無理していたんですね…直ぐにご用意いたします…ご学友や知り合いの解任も必要でしょうか?」

「違う!違う! 皆とは仲良くやっているよ…ただ更に仲良くする為に自分の部屋が必要なんだ」

「そう…なのですか? まぁどちらでも構いませんが…その部屋はどの様な部屋がご希望ですか?」

「そうですね…ベッドはキングサイズ1個で可能なら丸い感じで、スイッチを入れるとゆっくり回ると良いですね…あと、その周りと天井の一部は鏡を貼って下さい」

「はい…なんだか凄いですね」

「お風呂の浴槽は2人浴で、タイルも浴槽もワインレッド、ジャグジーもお願いします…広さは4畳半くらいが希望です」

「え~と2人浴槽と」

「他は、ダイニングとリビングは大理石張りで…大き目のソファに大型テレビ…後は…可能なら小さめのプールにディスコスペースがあると良いかも」

「あの…正平様…その…それはまるでラブスみたいに思えるのですが…」

そう言えばこの世界ではラブホに似た施設でラブスと言うのがあったんだっけ。

「うん、それに近い物が欲しいんだ…あとお風呂にはビーチマットに搾精カップ(オナホに似た物の正式名称)を幾つかに…リビングには冷蔵庫や必要な物を宜しく」

簡単に言えばラブホテルにキッチンをつけた様な部屋だ。

「あの…本当にこれに住むんですか?」

「可能なら、今の部屋を維持しつつ、その部屋を追加で貰いたい…景色が良ければ、なお良いんだけど…」

「可能ですよ…こんな搾精する事を前提としたような部屋…組織として喜ばれます…出来たら少しで良いんで成果を出してくれたら助かります…勿論失敗しても、努力しようとしたその姿はきっと全ての女性が称賛するでしょう」

凄いな…話をしたら、明後日にはもう用意してくれるみたいだ。

◆◆◆

皆にお願いして集まって貰った。

「皆にお話があります…明後日から俺は部屋を移ります…あと皆とは…」

「嘘、正平さん、嘘ですよね…私、私捨てられちゃうの…うわぁぁぁぁー――ん」

「嘘だよな、嘘だよ正平様…私…もう生きて行きたくないよ…あははは…死のう…」

「正平様、嘘だと言って下さい…嘘ですわね…何でもしますから、本当になんでもしますから…捨てないで…お願いしますわ」

「正平くん、亜美凄く幸せだったんだよ…この幸せはまだまだ続くって思っていたの…すんすん…解った…亜美死ぬね…正平くんとの思いで抱えて…この夢の中で死ぬ、死んじゃう…うわぁぁぁぁー-ん」

「みうは短い間ですが…幸せでした…正平くんの知り合いになれて…本当に幸せだよ…ありがとう…みうなんて忘れ良いからね…うわぁぁぁぁん」

「ゆかりは…ゆかりは凄く幸せでした…この夢だけを抱えて強く生きていきます…さようなら…うわぁぁぁぁぁー――ん」

「やっぱり、麻里奈なんて幸せになれないんだ…施設に居るような女の子は、グスグスッスンスン…幸せになれないんだよね…良いよ、麻里奈も麻里奈も死んじゃうから…もう忘れていいよ」

怖い…これだけで死ぬとか言い出して…そしてあながち嘘じゃないのが怖い。

これが愛の裏返しだと思えば凄く嬉しいけど…

「勘違いだよ…これからは順番で1人ずつ半日から1日一緒に過ごす日をつくる事にしたんだ」

「あの…すんすん、正平さん、それはどういう事なのでしょうか?」

「「「「「「どういうこと(なの)(ですの)」」」」」」

「考えてみたんだ、俺は皆の事を愛しているし、皆も俺の事を愛してくれている…なら将来は『嫁』になるんだから、その練習として交代交代で2人きりで一緒に過ごせる日を作ろうと思ってね、学校に行く日は学校から帰ってきてから次の日の朝まで、学校が無い日は朝から次の日の朝まで二人っきりで過ごす時間を作りたいんだ…このDSSSは安全だから護衛も要らないみたいだし…勿論、全員で遊ぶ日とか、ご飯を食べる日とかもちゃんと入れるよ」

「あの…正平さん、それ交代交代で正平さんを独り占め出来る日が貰える…そう聞こえるのですが?」

「そういう事だけど? 流石に皆が居る前で1人とイチャイチャ出来ないからね」

「正平様…それは月に何回か、わわわ私と二人っきりの日が貰える…そう言うことなのか…聞き間違いじゃないよね」

「そういう事だけど?」

「それはわたわた私も正平様と一晩中二人っきりで居られる日が貰えるって事ですですですの事です」

「エルミナさん呂律が可笑しいけどそうだよ」

「亜美は亜美は…幸せ過ぎて…もうどうして良いか解らないよ…うん凄く幸せ…まさか一晩中時間が貰える日が来るなんて…夢みたい」

「みう…幸せ過ぎて怖い位だよ…こんなにこんなに幸せで良いのかな…」

「あははっ夢じゃないし…良いんじゃない?」

「ゆかりは、ゆかりは…ああっ本当に幸せだと言葉に出来ないのかも知れません…ありがとう正平くん」

「麻里奈は麻里奈は嬉しいよー――っうえぇぇぇー-ん」

ゆかりはツンデレを忘れているし…麻里奈は泣き出した。

「それじゃ明々後日からスタートだからね…今日はそうだな…皆で今日は夜通し遊ぼうか? 遊びについては、俺が何か考えてみるよ」

「正平さん、自重を…」

「琴美さん…ゴメン、俺自重を辞めるよ…皆が好きだし喜んで貰いたいから」

「…仕方ないですね、その好きな人の中に私が入っているんじゃ仕方が無いですね…思う存分どうぞ!」

「うん…あと過ごす部屋はラブス仕様だからね…俺は少し休むから」

「「「「「「「ラブス――――ッ」」」」」」」

驚いている…うん面白い。



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