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第21話 搾精と記者会見
しおりを挟む「凄いですね…引退ですか?」
「はい、この前のお話みたいな老人じゃなく、凄く綺麗な美少年なんですよ…しかも年下…本当に可愛くて写真を見せられないのが残念です…」
「あの…本当ですか?」
「これはプロダクションの公式発表ですよ、嘘は無いです、本当に目に入れても、目をくり抜かれても笑っていられる位、素敵な男の子なんです…しかも私の傷を見ても…気にしないなんて…凄い愛ですよね…本当あんなFランクの糞爺で妥協何てしなくて良かったです」
「あの、みうさん、今迄の作品は…」
「私がヒロインの作品は、もう全部引き上げます…私を愛してくれるたった1人の人だけしか…見せません…すべてのキャラクターも全部一緒に捧げるつもりです」
「そんな、中には名作も沢山あるのに…」
「『ミサミサ』も『綾波玲子』も『キューティ美羽』を全部彼一人だけの者です…当たり前でしょう?わたしはもう彼だけの者なんだもん」
「ゆかりさん、貴方も引退なんですよね」
「はい…信じられません…あんな天使の様な男のが居たなんてしかも『知り合い』からスタートなんです…生きててよかったって、本当に思いました」
「ですが…貴方はツンデレの女王…嫌われ者ばかりの役をしている声優ですよね」
「それでも良いって…信じられません」
「それでは皆さんに一言」
「どんな仕事でも頑張ればきっと誰かが見ていてくれる…皆も頑張って下さい!」
「此処で、ムーンプロダクションの真田マネージャーに代わります」
「芸能人になっても男なんて縁が無い? だれが言ったんですかね…他の事務所の、綾瀬亜美さんもうちの二人も、男性に見初められて引退ですよ…この後二人はDSSSで暮らします…皆の憧れDSSSでの暮らしが待っています…もし貴方が真剣に頑張るなら道は必ず開けます…やる気があるなら我々は手を貸す準備があります」
「凄いですね…それで相手の方は?」
「相手は一般人…しかも貴重な男性、守秘義務がありますから…ですが、前の森沢の相手の様な爺じゃなく、若くて高ランク…それだけ言わせて頂きます…ではこの辺で」
「以上、ムーンプロダクションからでした」
◆◆◆
「正平さん、自重して下さいって言いましたよね?」
やはり琴美さんに怒られてしまった。
「だけど…ただの『知り合い』の登録だよ」
琴美さんの顔があきれ顔になった。
「あのですね…『知り合い』でも…DSSS、まぁ此処に部屋を一室貰えて暮らす事が許されます…そして男性の者、正式に正平さんのパートナーとして国にも登録されます…個人の身分証にも記載されるんです…その栄誉をどれだけの女性が欲しがるか」
「だけど『ご学友』なら兎も角『知り合い』だよ」
「知り合いとご学友の大きな違いは、面会の機会があるかどうかです…ご学友で月に2回、友達で月に1回、男性と会う権利があります、その権利が無いのと国からの支給が少ないのを除けば…後は大差ありません」
国からの支給…
「国からお金が出るんだ…」
「最も、殆どの女性は、お金を男性に貢ぎたいから、小さい頃から、お金儲けの手段を勉強しますから、余り意味はありません」
凄いな…お金を貢ぐのが当たり前の世界…
「そんなにお金なんて必要ない気がするけど」
元からこんな施設がほぼ無料で使えるし、お金を支給して貰える男に何で貢必要があるんだ。
「ハァ~そんな事迄記憶が無いんですね、男にお金やプレゼントをするのは女の甲斐です…皆、プレゼントしたいって思っているのに…」
「そうなんだ…琴美さん、今度は本当に自重するよ」
「そうですね…ハァ…私が頑張りますから、大丈夫です」
プレゼントか…何か考えて見よう。
「あと、来週あたり、搾精に行かないと行けませんから…苦痛かと思いますが、覚悟して下さい」
搾精? なんだそれ…
「搾精ってなに?」
「その…男性に唯一強制される義務です…苦痛だと思いますが頑張って下さいね…あの施設だけは、私やエルミナ、千鶴は入れませんから」
搾精…名前から言うと『精子を搾り取る』多分、そう言う意味だ。
そんなに苦痛だとは思えないな。
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