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第 17話 キスマーク②
しおりを挟む「エルミナさん、虫に刺されて痒いんですか? お薬持ってきましょうか?」
「これは…駄目ですわ、治らない方が良いんですわ」
「なんか怪しいな? あれやはり痣じゃないか…まぁ大した事じゃなさそうだけど」
「違いますわ…これは、キスマークなのですわ…その正平様につけて頂いたのですわ」
何だか、二人とも怖そうな、泣きそうな顔でこちらを睨みつけてくる。
首筋にキスマークつけただけだよ?
口にキスしたわけじゃないし…そこ迄の事じゃ…
もう良い、解った。
この世界じゃ『そこ迄の事』なんだよな。
何となく、解っている。
前の世界じゃホストとはいえ爺ちゃんホスト。
話術と落ち着いた雰囲気、それを醸し出すしかなかった。
若いホストが気軽に抱きしめたりキスしたりするのが凄く羨ましかった。
幾らカッコよく振舞っても、爺さんは爺さん、お客は癒しを求めてくるから、それは出来ない。
流石にあの年齢では、それは出来ないな。
だが、今なら普通に出来る。
「千鶴さん、そんなに羨ましいの?」
「羨ましいに決まっています…当たり前じゃ…ああっ嘘」
俺は千鶴のブラウスのボタンを二つ開けた。
するとピンクの可愛らしいブラが見えた。
『きゃぁ~』とか期待していたのだけど…駄目だ。
この世界じゃこの行為位は嬉しいだけ、だから悲鳴は上がらない。
鎖骨の下ブラの上の部分に俺は口をつけた。
「正平様…そんな、ああっ」
驚くどころか嬉しそうだ。
よく考えたら…この世界では完全にご褒美だ。
驚いたり、悲鳴なんて上げたりしないな。
「うぐっハァハァ、はいっ! ちゃんとつけたから…これで良いかな」
「正平様~ 心から、心からお慕い申しあげますふう~」
何だか目が随分うつろいでいる気がする。
呂律も少し変だし。
胸のすぐ上のキスマーク。
結構見方によってはエロいかも知れない。
琴美さんが直ぐに反応してきた…来ると思った。
だから…
「正平さん! 何をして…ああっそんなあああっ」
エルミナな千鶴にした位じゃ琴美は驚かない。
だからしゃがみ込みミニスカートから見える、太腿の内側に口をつけた、そのまま強く吸った。
此処なら流石に驚くだろう…
「そんな正平さんあああっ、そんな」
しっかりとキスマークがつくと、琴美さんはそのまま腰を抜かし、ソファに崩れ落ちた。
ピンポーン、ピンポーン。
玄関のチャイムがなった。
「正平くん、貴方の亜美が遊びに…」
よく考えたら、亜美は小学生とはいえ『ご学友』
将来は結婚する可能性もある…
それなら…良いよな…キスマーク位。
「亜美、今日も可愛いね」
「そんな正平くん…凄く嬉しい」
顔が真っ赤だ…だが流石はアイドルかなり耐性がある。
そう言いながら腰に手をまわして引き寄せる。
そのまま抱きしめて、顔を耳の後ろに近づける 耳の後ろ側に口を近づけて甘く囁く。
「本当…食べてしまいたい」
そのまま、力強く口ををつける。
「嘘、嘘、嘘…これは…これはキスなのでは…えっキス…正平くん嘘、キス…あああっああ…きゅうううっ」
嘘だろう。
目をまわして、そのまま気を失っちゃったよ。
ヤバいなこれ…
琴美さんも千鶴さんも様子が可笑しい。
可笑しいな。
この世界にはAランクは居なくてもBランクは居る。
Bランクは確か…
Bランク 女性に対して興味は薄いが、介助する事で勃起が可能。月1単位で性行為が可能。(現在は希少)
確かにBランクの男性と接する事は無くても、性行為をしている女性が居る…そう言うことだ。
なら、こんなに驚く事は無いだろう。
◆◆◆
「はぁはぁ、正平さん、流石にこれは私も驚きました…確かに嬉しいですが…」
「はぁはぁ…これは嬉しいけど、流石に驚いたよ、他じゃ不味いよ」
「ああっ、確かにこれは不味いですわ…」
「正平くん…ハァハァ…凄い…これがAランク…」
歓迎会の後に、亜美に琴美さんが俺がAランクである事を伝えたそうだ。
「だけどBランクの男性なら同じ事するんじゃない?」
「正平さん、記憶が無いから仕方ないのかも知れませんがBランクの男性はこんな事しません」
「そうなのか」
「「「「絶対にしない(ですわ)(よ)」」」
話を聞くと、Bランクの月一と言うのは、かなり時間を掛けて、それこそ半日近く掛けて刺激してようやく大きくなり性行為が可能になるらしい。
自発的な物じゃ無いみたいだ。
そんなに男が性に消極的だとは思わなかった。
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