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第8話 精通テスト

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「正平さん、貴方何者ですか?」

「男機の医者になって初めての経験だ、此処迄女性に積極的だった男性は過去にはないな」

13号さんと8号さんに訝し気な目で見られている。

確かに状況を考える限りやりすぎた気がする。

だが、幾ら何でも可笑しすぎるだろう?

歌だけで気絶? あり得ない。

「いや、あの位で可笑しいでしょう?」

「あの位、正平くんは常識を覚えた方が良い」

「記憶喪失だから仕方が無いのかも知れないけど…あんな歌を近くで歌われたら可笑しくなるのは当たり前ですよ! どこであんな凄い歌を覚えたんですか? まるで大昔にあったラブソングみたいですけど」

「兎も角だ『歌』を歌うのはもう暫く常識を覚えてからにして欲しい」

「解りました」

それしかいう事は出来ないな。

「所で上條麻里奈さんから連絡先交換の申請が来ていますが、どうしますか? 勿論却下ですよね?」

「いや、折角来てくれたんだしOKで良いですよ」

「本当ですか?」

「そんな神対応した男性は初めてだな」

「それじゃ、これをどうぞ?」

「8号さん、これはスマホで合っていますか?」

見た感じほぼスマホだが、少し大きめでゴツイ気がする。

「はい、ただこの端末はスマホだけじゃなく身分証明や各種特権を使う時の身分証明書も兼ねています。無くさない様に気を付けてください。それでは上條麻里奈さんのデーターを登録しますが、本当に気を付けてくださいね、本当に危なっかしくて見てられません! 基本は女は狼、その位に思ってくださいね」

「8号さんもですか?」

「私はそんな事ないですよ、人畜無害な珍しい女性です」

「嘘だな、正平くん気を付けた方が良い! 此奴の持っている本やDVDを見たら驚く程の変態だ、大人しそうなふりしているが此奴の持っている本の多くはアブノーマルだ『鬼畜王子と豚女の奴隷契約』だっけ、あんなのノーマルは読まん」

「13号、ばらす事無いじゃないないですか? 正平くん違いますからね、その本は友達から借りた本です」

こんなおっとりした綺麗な女性が『奴隷』になりたい。

前の世界だったら何千人が群がる事になるだろう。

「え~と『奴隷』になりたいんですか?」

「勿論、男性限定ですが! なりたいって思っていますよ? 当たり前じゃないですか?」

「子供の前でなに言っているんだ8号、正平くんもそんな風に真面に聞くことはないから」

8号さんは黒髪のショートヘアで綺麗な女性だ。

言っている内容からしてSMみたいだが、メイド喫茶とかで勤めたら人気が出そうな気がする位の美貌はある。

「相手が子供で良いなら此処を出る時に考えて見るよ」

「正平さん?本当ですか? 信じていますからね? 今から私を豚と」

「8号、お前はここでは8号以外の何者でもない、それが守れないなら、部署替えだぞ…それと正平くん、君はもう少し自重しようか? まさかこの8号を本当に奴隷にして傍に置きたい訳じゃないだろう?」

普通に置いても良いけど、言うとまた可笑しくなりそうだ。

「そうですね、自重します」

「そんな、私に関しては自重しないで良いですからね」

なんだか思った以上にこの世界は凄いのかも知れない。

◆◆◆

その他、身長や体重を計り、CRTを取り、口の中からDNAをとった。

まるで人間ドッグだな。

そして最後の検査は


「はい、後は精通検査で終わりですね、それでどうしますか? また新しい子を呼ぶのもありだな」

いや、一緒に遊ぶ位なら兎も角、流石にそれはな。

「それは止めて置きます」

「それじゃ自分でするしかないな」

それもなんだか嫌だな。

「それじゃ、折角だから8号さんに頼もうかな」

「えっ、私ですか? 本当に良いんですか? 男性の性器に触れられるなんて」

「あの正平さん、君成人した女性に触られて大丈夫なのか?」

「多分、大丈夫だと思います」

「そうか、それなら問題ないが随分強者だな…それじゃまた個室に入って休んでいてくれ」

「解りました」

◆◆◆

さっきとは違う個室に入った。

ラブスと違い医務室に近い。

暫くすると8号さんが来たが、なんだこれ。

「あの、なんで宇宙服みたいな物着ているんですか?」

「男性は女性に体を触れられるのも、触らるのも嫌な方が多いのでこれ着ているんです」

こんな物見て勃つ男は居ないと思うがこの世界は違うのか。

「あの、それじゃ全然興奮しないんですが、もう少し薄着にはなって貰えないんでしょうか?」

「あの、それってどの位が良いんですかね? 男性側が望むなら大丈夫ですが、気持ち悪くなったり吐いたりしませんか?」

この世界の男は吐くのか?

そんな素晴らしいシュチエーションで。

「可能なら裸でお願いします」

「そうですか、それが正平さんの望みなら仕方がないですね、では…」

そう言って服を脱ごうとしたが、ブザーが鳴った。

『あーあっ8号、裸は駄目だ、職員規定に引っかかる、我々はあくまでも男性の保護が目的だ、それは越権行為だ』

結局、妥協案でガラス越しに下着姿の8号さんを見ながら、自分でオナホの様な物に出して提出した。

目の前に本物の女性が居るのに触れないってなんだこれ。

「嘘…凄いな正平さん、君たったの30分で出せるなんて」

「こんな早いの初めてですね…正平さんもしかして私、ドストライクなんですか?」

話を聞くと、この世界でAランクは表向き存在はしてなく、Bランクが最高ランクらしい。

そしてBランクの殆どの男性が半日掛かりで勃たせてようやく『出せるとこ』まで漕ぎつけるのだとか。

それですら月一できれば良い方らしい。

この世界の殆どは、この搾精によって成り立っているらしい。

搾精した精子を女性は買い取って妊娠するそういう仕組みすらできていて『優秀な男性の精子』には高値で買い取とられるんだとか。

「それで自然に妊娠することは無いんですか?」

「男女比が合わないからなかなか、無いですよ稀にセレブの方の方であるだけですね」

なんだか凄い世界だな。

◆◆◆

「13号、その正平くんはやはり」

「8号も気がついたか? この世界で未だ見つかってなかったAランク、それすら超える『正常な男性』だ」

「確かに、同年代の子から私みたいな大人の女性まで普通に接しているし、私の下着姿で発情して射精ができる、あり得ないよね」

「女性を拒絶しないで自ら、裸を見たがる、そんな男は居ないな」

「それでどうするのですか? Aランクともなれば上への報告義務がありますよ」

「そうよね、だけどそんな事になったらきっとあの子は真面な人生が送れなくなるわ、だから私は正平さんをBかCランクとして報告しようと思うの、どうだろうか?」

「それって不味いんじゃないかな」

「だけど、私は見てみたいのよ『正常な男子』がどう過ごしていくのか、何かあったら私が責任をとるわ」

「そうね、それで良いかもしれませんね…モルモット扱いじゃ可哀そうですよ、良い子だから。まぁ望まれたら私もついていってフォローしようかな」

「そうね、それじゃ正平さんはCランクという事にしましょう」

「Bランクじゃ不味いんですか?」

「Bでも国内に6人しか居ないから目立つわ、Cなら100人以上居るし、そこ迄目立たたないから」

「それじゃCランクで登録申請、これで決まりですね」

「そうだな」

こうして正平はCランクとして登録される事がきまった。




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