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第35話 鎮静
しおりを挟むヤバい…
まるで遭難したような感じだ。
飢餓状態が凄い。
まるで砂漠で遭難して飲まず食わず歩いている状態だ。
それなのに、目の前に水や食料が転がっている…
理性があるうちにどうにかしないと不味い事になる。
『もう誰でも良い』
そんな事が頭に浮かぶ…
今の俺はバンパイアにしてインキュバス。
どんな女を犯そうが問題無い。
犯せば、その快感から逃げられなくなり、どんな女も俺の物だ。
だが、俺は人間で居たい。
体はもう人間じゃないが、せめて心は人間のままで居たい。
「ハァハァハァ…」
汗をかきながら意識をもうろうとさせながらある場所に向かっていた。
恐らく汗の臭いと俺の美貌につられてくるのか女が寄ってくる。
「お兄さん、私と…しませんか?」
「お兄ちゃん、私としようよ…わたし絶対に内緒にするから」
「ねぇ、あたしの男にならない? あたし貢ぐし、あんたがその気なら旦那と別れるから」
「会社なんてサボるからね、お姉さんと良い事しようよ」
「ハァハァ…ごめんねーー」
中学生に小学生…人妻にOL、が発情してよってくる。
駄目だ、今の俺がそのまま抱いたら…全部俺の物にしてしまい、殺しかねない。
息せき切らしながら俺はどうにか目的の場所まで来ることが出来た。
ようやく着いた。
2時間 5000円~ 泊り8000円~ の看板ラブホだ。
「すみません…1番大きな部屋を…」
「それは良いけど、相手が居ないじゃないか」
「後からハァハァ来ます」
「そう、それじゃ休憩で8000円 501号室ね」
俺はお金を払いひったくる様にして鍵を貰い部屋に駆け込んだ。
『風俗は浮気じゃない』
そう親戚の叔父さんが言っていた気がする。
部屋に入ると俺はスマホを使い、デリヘルサイトにアクセスして女の子を買った。
「はい、デリヘルラバーです…」
「すぐに来られる子をお願いしたい…ハァハァ外見はあまり拘らないから出来るだけ淫乱で厭らしい子が良い…出来るなら複数人」
「そうですか…うちは高級店だから居ますよ…そうだ、つむぎとジュリアならすぐいけますと3POKの子でAV出身、しかも輪姦ものに出ていて特にジュリアはDVDの中で50人斬りチャレンジを達成していますから」
「それじゃ、その二人で頼む…」
「プレミアム嬢で3Pコースだから6万円~だけどいけますか?」
「大丈夫だ」
「それじゃホテルの名前と部屋番をお願いしますね」
ホテルの名前と部屋番業を教え電話を切った。
◆◆◆
待つ事15分ドアのノックする音が聞こえてきた。
トントントン
「ハァハァいらっしゃ」
「どうも、つむぎで~す…あらあら」
「ジュリアだよ…あらら、凄い事になっているわね…それじゃつむぎ、やっちゃおうか…凄く辛そうだね、大丈夫、私達、シャワー浴びないプレイも出来るから…」
2人は俺のズボンを降ろし…手早く服を下着事脱ぎ捨て、サービスに入った。
「行くよつむぎ」
「うん!」
つむぎは黒髪の可愛らしい女の子でジュリアは浅黒く金髪の黒ギャルだ。
ベッドまで行かずに玄関先で押し倒すようにして俺に抱き着く。
「このサイズは普通の子じゃ難しいわ、私達ならまぁどうにかなるけど…」
「うん、大きいね」
どの位時間が経ったのか解らない。
途中、何回も延長するかどうか電話が入り、途中彼女達に代わり、お金がある事を説明して貰って『しっかり払う約束』をし確認の電話をやめて貰った。
「ハァハァ、私流石にもう駄目だ…どんだけなのよ…」
そう言うとつむぎは失神してしまった。
「わたしはまだまだいけるわ…伊達にAV界で一番淫乱な女なんて呼ばれてないんだから…ほうらほうら…」
さすが、淫乱というだけあるし…AVの企画で50人斬りしただけの事はある。
プロとしてのプライドなのかジュリアはサービスを続け続けた。
彼女が崩れ落ち、快感で体を引き攣らせながら気絶した時。
ようやく俺の暴走が静まった。
ジュリアやつむぎじゃ無かったら10人以上を失神させなければ治まらなかったかも知れない。
デリヘルのお姉さんを買っただけだからこれは浮気じゃない。
そう言いたいが、最近の嫉妬深くなった翔子に通じるかな。
心は翔子だけで良い、そう言っているが、体は違う。
翔子にだけは事情を話して置いた方が良いのかも知れない。
それより今は…
多分、時間からして彼女達を買った料金は恐らく40万円位かな。
「ありがとうね」
気絶している2人にお礼を伝えて100万円の束1つ置いて、俺はラブホを後にした。
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