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第18話 貪る
しおりを挟む翔子を俺の部屋に連れ込んだ。
「こんなアパートに住んでいるんだ」
「あの事件の生き残りだからな…周りがうるさくてな…そんな事より、早速だが…」
「いいわ、好きにして…」
完全に俺が悪役だ。
まぁ、バンパイアでインキュバスな時点で正義の味方はあり得ない。
嫌われていて、良かったのかも知れないな。
流石に何も絡んで来ない人間相手に暴力を振るう事は出来ない。
翔子が、手を震わせながら、ブラウスに手に手を掛け、スカートを脱ぎ下着姿になった。
そして、そのまま俺のベッドに横たわった。
「約束は約束、自由にして良いわ…ただ、私からは何もしないから…私が約束したのは自由にする権利だから」
嫌いな男の為には何もしない…そう言う事か。
シャワーすら浴びないのかよ。
「そうか、それじゃ、そうさせて貰う」
確かに約束はそうだ。
俺としても精と吸血が治まるなら、それで良い。
「時也…ごめんね…」
翔子の目は涙で潤んでいた。
なんだ、此奴、健四郎の女じゃ無かったのか…
彼氏でも何でも無い男の為に賭けの対象になるなんて馬鹿じゃないの。
そんなの俺には関係ないがな。
俺も、シャツを脱ぎ、ズボンとパンツを脱いだ。
俺の方を見た翔子が悲鳴をあげる…
「嘘、嘘…そんな嫌、嫌ぁぁぁぁぁーーー」
悲鳴を上げるのも解らなくない。
勃起をしない時の俺のあれは通常サイズだがインキュバスになったせいか、勃起した長さは50cm近くあり、さながら普通の人間の拳を握った人間の肘から先位の長さがある。
それに太さも太い所で9cm、拳位の大きさがある。
まぁ、これを入れられるとなると怖いだろうな。
よく考えたら、風俗に行っても出来なさそうだ…良い相手が見つかって良かった。
「それじゃ、約束だから自由にさせて貰うからな」
◆◆◆
「うっうっ、グスッ…うっ…」
一回目の行為が終わった。
翔子は途中、何回も泣き叫んでいた。
まぁ、こんな物入れられたら、痛くて仕方ない。
まるで破瓜したように、裂けたのか血が出ているし…
「うっ、うっ…時也…グスっ…時也…」
彼氏だか、どうだか解らないが、もうこれで終わりだ。
むかし、何かの雑誌で太平洋って言葉を聞いた事がある。
こんなのブチこまれて広がったら…もう他の男は彼女で満足する事は出来ないだろうな…
だが、こんな物で足りないし…足りるわけがない。
「泣いている所悪いけど、まだまだ続けるからね」
「うっぐすっ、いや、痛いの…あそこ裂けていて痛いの…」
「そんなのは知らないな、約束は約束だ…」
「いや、いや…いやぁぁぁーーっ」
泣いて嫌がる翔子に覆いかぶさった。
◆◆◆
「ううっううっ…」
散々犯ったから、もう性器が広がったままになり、穴が開いたように見える。
泣きすぎて瞼は腫れあがっているし、鼻水を垂らしながら涙している。
こんな状態で裸でいるのに、もう体を隠そうともしない。
なんだか、凄い哀れだ。
今迄は空腹だったからただ貪った…いまは人間で言う腹八分目。
ようやく、ある程度、落ち着いた状態になったので、此処からはインキュバスの能力を使いながら犯る事にした。
「ほら、まだ終わらないぞ…」
「うっううっ…グスッ…はい」
甘い言葉を囁きながら、相手が喜ぶような、快感を与えるような行為に切り替えた。
頭を優しくなで「好きだ」「愛している」そう言いながら優しく宝物を扱うように抱き続けた。
◆◆◆
「そんなに私の事が好きなら…仕方ないよ…うん、私も、その好きだよ」
インキュバスって凄いな。
あそこ迄、絶望していたのに。
恐らく1か月犯り続けていたら、途中で自殺でもするんじゃないか。
そう思っていたのに…これだ。
「お前、それで良いの?時也とかいう彼氏は?」
流石に顔が暗くなり、泣きそうな顔になったな。
「もう無理でしょう…此処迄他の男にされた状態でどんな顔して会えって言うの…多分、もう私は…他の男を相手出来ない…きっともう、この体じゃ…」
誰が見ても解る位に、穴が広がっている。
恐らく、500のペットボトル位なら、難なく入りそうな位ぽっかりとした穴になり大きく開いている。
これじゃ俺以外の男じゃ絶対に満足なんてしないだろうし、翔子も感じる事なんて出来ないだろう。
インキュバスの俺が抱いたせいな気がする。
恐らく、これはもう時間が経っても戻らない、そう思えてならない。
「そうだな、そこ迄開いた穴じゃ、もう他の男を満足はさせられないな…大根だって余裕ではいるんじゃね…お前を満足させるのはあそこじゃ無く腕だな」
もう、異物挿入や、フィストファックじゃないと普通の男じゃ満足させる方法が無いんじゃないかな…
「酷いよ…これじゃもう元彼の前に立つなんて出来ないし…もし、そういう事をしたとしたら、その瞬間捨てられるよ…あはははっ、もう駄目じゃん…どんなに好きでも、もう無理じゃん…諦めるしかないじゃんかぁぁぁぁーーーーっ」
俺を好きだって言っていたのに、多分時也の事が頭に想い浮かんだのか、急に怒りだした。
「そんなのは関係ないな、1か月、俺はお前を自由にする権利を貰ったんだ…ほうら尻向けろよ!」
「まだ、するの? あんた、どれだけ私が好きなのよ…」
そう言いながらも逆らわず、尻を俺に向けてきた。
◆◆◆
「もう、流石に良いわよね…」
変れば変わるもんだな…
どの位の時間交わっていたか解らない。
次の日の朝を越えて、もうお昼にはなっている。
完全に学校をさぼってしまった。
翔子は俺の腕の中で恥ずかしそうにそう言った。
顔を少し真っ赤にしながら…
俺は意地悪く言ってみた。
「時也はもういいのかよ?」
「もう良いわ…ここまでされちゃもう引き返せないし、吹っ切るしか無いじゃない! 凄く恩はあるのよ…色々馬鹿やっていた私を更生させてくれた人だし…思いは無いかといえばあるわ…だけど、多分、それは愛とかじゃなくて、多分恩だったのよ、良くわかったわ」
「そうか…」
多分、翔子は時也を本当に愛していた気がする。
その証拠に、初めて抱いた時には時也に泣きながら謝りながら俺に抱かれていた。
そして、俺に抱かれた事の罪悪感で泣き…そして自分のあそこが、もう時也を受け入れても満足させる事は出来ないとわかり更に号泣した。
此処までの工程で痛み以外で自分の事で泣いた事はない。
その涙の全ては時也の為だった。
『馬鹿な奴、それならなんでこんな賭けに乗ったんだよ』
だが、やはり凄いのはインキュバスの能力だ。
そんな時也への愛を恩に変え、俺を愛するように変えてしまった。
何年も育んだ愛がたった半日に負けた事になる。
「時也はもう良いんだな?」
「此処迄しておいて、まだ焼きもち焼く訳?もう良いわよ、一か月なんて言わなくて良いわ…一生傍に居てあげる」
「そうか…」
「あっ、嬉しくないの? 私のファンだったんでしょう?」
「うっ嬉しいよ」
「そう、その代り責任とってね」
「責任?」
「うん、私、時也に結婚を申し込まれていたのよ?まだ返事はしてないわ!この話は断るから、代わりに貴方が私を幸せにしなさい…良いわね」
そう言うと俺の腕枕の腕の中で翔子は向きを変えた。
ヤバい、性欲が治まったと思ったら今度は吸血欲が高まってきた。
「あの、首筋を噛んでも良い?」
「全く、何処まで私が好きなのよ、キスマークでもつけたいの別に良いわよ…」
「それじゃ」
俺は翔子の首筋に優しくかみついた。
「痛っ、こら、もう少し女の子には優しく…痛い、ちょっと痛い…優しくしてよ」
「うんぐっちゅる…」
「痛いってば! 痛い…ハァハァ、今度はなんなのよ…首筋が、体が熱いわ…ああっ、これ痛いけど気持ちよい…頭がぼーっとなって駄目…これ、なによ…ああっ気持ちよいわ」
翔子は俺の顔をもっと吸えと言わんばかりに首筋に押し付けてきた。
「うんぐっちゅう」
「気持ちいいわ、もっと吸って」
もしかして、吸血に催淫作用があるのか…
だったら、最初にこっちからすれば良かった。
血を吸ったあと...翔子から求められ、気がつくと窓の外に夕陽がさしていた。
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