5時から俺は! 地獄の様な異世界から帰ってきた俺が更に地獄の様な生活を送りながら希望を見出す物語。

石のやっさん

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第1話 暗い闇の底から

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異世界転生や異世界転移…皆はどう思っている?

『ピチャン』

憧れるのは解るよ…俺もそうだったからね…

『ピチャン、ピチャン』

ライトノベルの世界じゃ英雄になり、素晴らしい恋人や仲間に恵まれ…王族や貴族にも持てはやされる生活…リアルでは決して叶わない夢物語り…

確かにそれを手に入れる可能性は大いにある。

『ピチャン、ピチャン、ピチャン、ピチャン』

だが、それはハイリスクハイリターンで勝った者が手に入れられる物だ。

恐らく、それを手にする者は、きっと現実社会でも成功を収められる位有能な人間だと俺は思うよ。

『ピチャン、ピチャン』

殆どの物語の主人公は思い出してみれば解かるけど、目の付け所が違って、かなり…努力している。

きっと、同じ位努力をしていれば、現実社会でも成功を収める事が出来たたであろう人物。

そういう人物が場所を異世界に移して活躍しているに過ぎない。

俺は本当にそう思うよ。

異世界は恐ろしい所だ。

命というチップを常に賭けさせられる…

ブラック企業、カニ漁船、マグロ漁船、その方がまだマシかも知れない。

体はきついけど、死には繋がらないからね。

『ピチャン、ピチャン』


失敗=地獄…それが異世界では常識だよ!

安易に考えてはいけないよ…

『ピチャン、ピチャン』


なんでこんな事を言うのかって?

それは俺がその地獄に今正に居るからなんだよ…

さっきから『ピチャン、ピチャン』煩いだろう?

これは俺の血が流れ落ちている音なんだ。

なんで、そんな音がしているのかって…

それは俺が、異世界転移に失敗した人間だからだよ。

今の俺は餌なんだ。

手足を切り取られ、魔法で死なない状態を保たれ天井から吊るされている。

切り落とされた切断面から滴る血をバンパイアが口をつけ吸いに来る。

他にもサキュバスには精を吸われる…

こんなはずじゃ無かった。

こんな筈じゃ…

『ピチャン、ピチャン』

この音は俺から流れ落ちる血の音だ。

バンパイアが美味しい血を手に入れる為。

サキュバスが精を手に入れる為。

吐き気がする程の不味い物を食わされ…ただ生きている。

バンパイアやサキュバスのエサとして生かされている存在。

それが俺だ。

異世界が如何に怖く、残酷な場所なのかこれで解った…だろう。

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