異世界を下から見て生きる ~元中年オヤジの活躍を全くしない異世界ライフ~

石のやっさん

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第25話 この世界の常識を知らなかった。

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「リヒト様ぁ~死なないで下さいっ!」

「アリス……死んでないから……大丈夫だから……ね」

まぁ、かなり精力を持っていかれたのか、体がだるくて動きたくないけど……

「アリスが、無理をさせたからですか? ごめんなさい!」

「あっ、それ違うから……」

いや、そうかも知れないけど、とどめを刺したのはメリッサだ。

「そうですわね! 幽体離脱して私と楽しんだ副作用がこれですわ! 多分、今日一日はまともに動けないですわね」

「楽しんだって……まぁアリスばかりじゃ悪いから仕方ないですが……そんなに激しくしたのですか?」

「いや……1時間だけな」

「リヒト様ぁ……1時間だけでそんな事になる訳ないじゃないですかぁ~」

「悪い……話すのもしんどいから、メリッサから説明して……」

「実は、幽体離脱をしまして……」

メリッサがアリスに説明してくれた……

「幽体離脱ですか? それ凄く不味いんじゃないですか? リヒト様……死んじゃいますよ」

「そうだな……悪いけどメリッサ、もう少し短い時間で……」

「リヒト様、また相手して下さるのですか? 嬉しいですわ」

事情を聞いてしまうと、断りにくいよな。

だが、なにか考えないとメリッサの相手をするだけでこれじゃいつか死んでしまう。

「あの……リヒト様……本当ならそんな危ない事しないで欲しいのですが……何故消耗するのなら薬草やポーションを使わないのですか? 」

薬草……ポーション?

異世界にはそれがあったのか?

「アリス、それが幾らかわかる?」

「良く解りませんが、そんなに高くないですよ?」

「それじゃ、試しに買ってきてくれる?」

「はい!」

アリスに銀貨1枚を渡し薬草とポーションを買ってくるようにお願いした。

◆◆◆

「これがポーションと薬草か? 案外安いんだな」

「はい、薬草が小銅貨5枚 ポーションが銅貨1枚です」

と言う事は薬草は約500円ポーションが1000円位か?

前の世界でいうドリンク剤みたいな金額だな。

「それじゃ、薬草から……うえ、不味いなこの草……苦っ」

だが、ドリンク剤と違う。

うん、すぐに体が芯から暖まるような感じで……治った。

ポーション使わないで薬草だけで完璧に疲れがとれた。

「薬草は不味いって有名ですから……」

「でも良く効くって聞きますわ」

「完璧に治った……凄いな薬草」

薬草でこれならポーションはどうなんだ?

「リヒト様、今度からはしっかり薬草やポーションを飲んで下さいね?」

「これで、今度から一時間、体力を気にしないで出来ますわね」

まさか、討伐じゃなくこんな事で使う事になるなんて思わなかったな。

此処が異世界なの全く忘れていたよ。

◆◆◆

体が回復したから、そのまま朝食を作りアリスと食べた。

とは言え、スクランブルエッグとパンとスープだけだ。

体力が回復したから、今日も仕事に行くか。

「それじゃ行ってきます!」

「行ってらっしゃい」

アリスが少し寂しそうにしているけど、こればかりは仕方が無い。

後ろ髪を引かれながらも俺は討伐に向かった。

◆◆◆

そうだよ……ここ異世界なんだよ。

薬屋に寄ってから来たんだけど。

薬草にポーション、その上にハイポーションも売っていた。

そうだよな……なんて無謀な事していたんだ。

この位のアドバイス、城でしてくれたって良いのに。

お金はくれたけど、絶対に不親切だ。

しかし、女神イシュタス様はあんなに優しいのに、王族は酷いな。

いや、アリスが差別されていた事や、メリッサが愛人の人生を送っていた事を考えたら……運よく悪い人間に出会ってないだけで、案外かなり酷い人間が多いのかも知れない。

「薬草って凄いな! こんなに回復するなんて」

今回多数の薬草とポーションを用意して討伐に来た。

疲れてきたら、薬草……また疲れてきたら薬草。

ポーションの出番はない。

薬草で疲れを癒しながら戦う。

ゴブリンの攻撃があたり血が出ても、薬草を食えば治ってしまう。

異世界って凄い。

これで傷や疲れが治ってしまうのだから。

前の世界で本当に疲れて1500円のドリンクを飲んだけど、こんな回復はしなかった。

薬草を使ったのは3つ。

メリッサの助けもあってゴブリンの討伐数は16体。

実に日本円に換算したら約9万6千円。

まだまだ狩れるからまだ報酬は増える。

思った以上に稼げるじゃ無いか……冒険者。

そう言えば、オークも一対一なら狩れる。

そう言われていたな。

『今日もゴブリンなんだな……我が主は』

「俺は強く無いからな……ただ今日は狩るかどうか解らないけどオークを見に行くつもりだ」

『オークなんかサクッと倒して、せめてオーガ位は狩って欲しい物だ』

「あの、リヒト様……どうかしましたの? さっきから誰に話しているんですか?」

ミステの意思は俺にしか伝わらないんだよな。

一応説明した方が良いか?

「この剣には魂が宿っているみたいで意思の疎通ができるんだ」

神剣と言うのは黙っておこう。

「そうなのですね……凄いですわ」

「まぁ、凄く助かっている、それで今日は狩るかどうか解らないけどオークを見に行こうと思うんだ」

「そうなんですか……まぁオーク位ならサクッて狩っちゃいましょう」

「そうだね……」

メリッサと一緒にオークを見たんだが……

ゴブリンが小学生位の子供。

だが、オークは大柄なプロレスラー位の体格があった。

今日はやめておこう。

怖気づいた俺はそのまま街へと引き換えした。




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