奴隷譲渡!? 勇者パーティを追放される俺は文句を言わない代わりに、勇者が父親の遺産で貰った女奴隷を貰う事にしました。

石のやっさん

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第40話 ラウムVSリリア 子供の様な......

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「おい、ガキんちょ! もしかして迷子か? 俺が親を探してやろうか?」

「誰がガキんちょですって! 私はこれでも成人しているんです!」

「ああっ、そうか悪い! ってリリア様?」

「私の事知って……ええっ!」

燃える様な赤髪にグリーンアイに鍛えられた体。

厄災の竜相手に戦ったという伝説の騎士。

『赤髪の獅子 レオ様』そっくり。

「すみません、まさかリリア様とは……後ろ姿からは、その申し訳ない。気がつかなかったです。 お許し下さい」

「別に構わないです。私が華奢で幼く見えるのは本当の事ですから! それで、貴方お名前はなんて言うんですか?」

「俺ですか? 俺の名前はレオです!」

「レオ様……ですって? あの伝説の……」

どう見てもレオ様にしか見えないよ。

小さい頃から好きで読んでいた本に出て来た伝説のカッコよい騎士。

小さい頃の私はレオ様と結婚する夢を見ていたんだもん。

文章の特徴、挿絵にソックリ……どうみて本の中の人にしか思えないわ。

「あはははっ、良く言われます! 300年も前の伝説の人間がいる訳ないでしょう? 俺は偶々赤髪に生まれたので両親が『赤髪の獅子』と言われた騎士の名前をつけただけですよ」

「そ……そりゃそうよね……だけど、本当にそっくりだよ! 「俺が本物のレオです」って言われても、そうなのかなぁって思っちゃうくらい」

「そう言って貰えると照れちゃいますね! 本物の賢者のリリア様に言われると……貴方こそ本物の伝説じゃないですか?」

「えへへっ、そうかな?」

「はいっ! 『その魔法は一撃でワイバーンを葬り万人を救った』って良く聞きますよ!」

そんな噂になっているんだ……

「えへへっ、まぁね! これでも賢者なんだもん! それ位出来るわ!」

本物じゃないのは解るけど……こんなレオ様、そっくりな人に言われると嫌だ……顔が赤くなっちゃう。

「それで、リリア様はどうして……その、言いにくいですが、そんな酷いお姿にまるでスラムの住民ではないですか?」

「これには……事情があるの……」

なんで私、こんな姿なの。

気にしないで良いって周りは言うけど……

リヒトが居た時とは全然違う……

「それなら、事情を聞かせてくれませんか? お力になりますから。 そうだ、そこの酒場で飯でも食いながら話しませんか?」

「うん……そうね」

なんで、よりによってこんな状態でレオ様そっくりな人に出会うのよ。

酷いよ。


◆◆◆

この分ならきっと上手くいく。

大体、情報で解っていたけど、この姿はリリアの理想の姿に近いようだ。

堕天使とはいえ元は天使。

そんな俺の魅力で落ちない人など居ない。

簡単すぎて怖い位だ。

ただ、一つの想定外は、此奴の容姿が幼子みたいな感じだからか、どことなく罪悪感がある。

それだけだ。

「エール二つに枝豆サラダ、オークのサイコロステーキくれ! リリア様も好きな物どうぞ!」

「私はお腹空いて無いから大丈夫だよ! それより、リリアって呼んでくれないかな? 私もレオって呼ぶから……」

顔を赤くして、何だか初々しいな。

「そうか! それならリリアって遠慮なく呼ばせて貰うよ! それでどうしてそうなっているのか事情を聞かせて貰えるかな?」

「うん……実はね……」

リリアは口を開き話し始めた。

内容は大体知っている。

あのリヒトを追い出した弊害が出ている。

そのせいだろう。

だが……凄いな、リヒト。

知恵が回る奴だと思ったが、それに増して家事や身の回りの世話までしていたのか?

「へぇ~そう言う事になっていたんだ!」

「うん、自分達が悪いのは解っているんだ……まるで兄の様に接してくれたリヒトを追い出したんだもん。仕方ないよ……だけど、これから色仕掛けを使ってでもリヒトを落とせなんて酷いと思わないかな? 私、そんな事出来ないよ……」

「勘違いだったらゴメン! リリアって勇者ライトのハーレムパーティの一員でゆくゆくは結婚する……」

「あはははっ、そうだね! そう言う筈だったの。だけど、元から私は三番目なんだ……私……私よりライトはマリアンヌやリメルの方が好きなんだもん! 必要なリヒトを戻す為なら喜んで差し出すよ! 当たり前だよね! 元から私はおまけでハーレムに居る様な存在だもん……それに今のライトにとって必要なのはリヒト……リヒトを連れ戻す為なら私だけじゃなくマリアンヌやリメルだって差し出すよきっと!」

なんだか、聞いていて痛々しい。

「そんな……」

「驚いた? 賢者なんていってもこんな者なの! 誰からも一番になんて愛して貰えない……貧相なガキ女……それが私だから。 最初にレオは私に『がきんちょ』って言ったでしょう? あれ凄く的を得ているの……ライトから子供みたいって結構、馬鹿にされた事多い……確かに胸も無いし背も低いし子供みたいだもんね。 どう幻滅した」

ヤバい。

俺は堕天使なのに、天使の名残なのか『慈愛』の気持ちが出て来てしまった。

『可哀そう』

「リリア……そんな自分を大事に思ってくれない奴の言う事なんて聞かなくて良いんじゃないか?」

「そうなのかも知れない……だけど、私……1人じゃ生きていけない」

「どうして?」

「今の私見れば解るでしょう……賢者なんて言うけど、本当に何も出来ない女なんだもん」

俺が堕『天使』だからかなのか、チョロすぎる気がする。

この状態の女を落とせない男はまずいないんじゃないか?

「リリアのお世話をすれば、もしかしてリリアが貰えるのか?」

「えっ!? なに?」

「いや、今の話を聞く感じだと、お世話をする人間が必要だから色仕掛けをするって事だよな? なら、俺がしっかりお世話をすれば、俺にも色仕掛けをしてくれるのか? そう思っただけだ」

顔を真っ赤にしているし……

「あの……そのね……」

「騎士を舐めちゃいけない! 見習いの時には正騎士の従者として家事一式位できるぞ……そうだ、これから宿へ行こう!」

「あの……確かにレオはカッコ良いし素敵だけど、会ったその日に宿屋は……流石に困る……困っちゃうから」

その日じゃ無ければ良いんだ。

「いや、変な事する訳じゃ無いから! 確かにリリアは魅力的だけど、俺からは手を出さない! それは約束する!  俺がしっかりお世話が出来るかチャンスをくれないか? そうだ美味い物も食わせてやるから、そっちも期待してくれ」

「そ……そうだよね……そういう事なら……良いよ」

普通なら幾ら好みでも初めて会った男と宿屋に行かない。

だが、堕天使の魅了からはそう簡単に逃げられない。

「それじゃ、買い物をしてから行くか?」

「うっうん……」

これはもう堕ちたようなもんだな。

◆◆◆

近くの宿屋に入った。

しかし、本当に此奴生活が真面にできないんだな。

見た感じ、汚らしい子供にしか見えない。

「あの……その……」

顔を耳まで赤くして可愛い。

「そうだな! まずはお風呂に入れてあげるから、ほら脱いで」

「あの……流石に洗えるよ……」

「普通に洗ったって、そんな汚れ簡単に落ちないって、ほら任せて」

「ううん……解った」

まるで子供がえぃっと服を脱ぐように一気に脱いだ。

確かに色気はないな。

「凄く可愛い……」

「レオ、恥ずかしいから見ないで、私胸も無いし貧相な体だし……今の私汚いから……」

うんうん、これなら洗いがいがあるな。

「それは無理だな! それじゃ、頭から洗うか?」

俺も服を脱ぎ、風呂の用意をした。

俺はリリアの髪をお湯で濡らしてから、髪を洗髪料で洗い始めた。

「ちょっと……恥ずかしい……だけど気持ち良い……」

神に大昔に仕えた事があるから、こう言うのは得意だ。

「それなら良かった……今度は体を洗ってあげる……それじゃ」

そう言いながらシャボンに催淫剤を混ぜた

「レオちょっと、それいいから、恥ずかしいよぉ~ そんな所、ハァハァ……ねぇ本当に……ハァハァ」

胸から股やお尻まで催淫剤を塗り込まれたらこうもなっていくか。

顏は赤くなり目もとろ~んとなってくる。

このまま押し倒せば受け入れるだろう。

だが、それじゃ約束を違えた事になる。

あくまで『俺からは手を出さない』

「これで綺麗になったよ……」

「レオ……私……おかしくなるの……ハァハァ、さっきからレオに抱かれたくて仕方ないの……お願い……」

「お願い?」

顏は耳まで真っ赤。

ハァハァと胸で大きく息をしている。

「もう駄目なの……どうしても我慢できない……ううっ、痛い、それでも、駄目なの……」

俺を押し倒して無理やり迎えいれた。

顏に冷汗を浮かべ、涙を流しながらも腰の動きを止めない。

「大丈夫か?」

「大丈夫だから……グスッすん……本当に」

当人がしたいと言うのだからそのまま身を任せる事にした。

◆◆◆

どの位時間が経ったのか……少なくとも暗いから夜だ。

「ハァハァ、レオ、私の事愛しているんだよね?」

こんな簡単で良かったのか……

俺は堕天する前は守護天使だった。

そのせいか『守ってあげたい』そういう気持ちを強く持っているのかも知れない。

「……」

天使のあれは凄く立派だ。

こんな小さな体で受け入れるのは凄く苦痛だった筈だ。

薬と魅了の影響ですぐに快楽に変わっていったが、泣きながらもリリアは動きを止めなかった。

「嘘だよね……黙っているなんて……うっうっうえええええーーん! 初めて一番愛して貰えたと思ったのに……だから、だから、私痛くても頑張ったのに……うっうっグスッううううっ酷いよ……」

「違うよ! リリアの事を俺も好きだよ」

「レオ……」

まぁ良いや。

どうせ、人間の寿命は短い。

50年やそこら我々にとっては人間で言う数年に過ぎない。

その位なら一緒に居てやっても良いかも知れない。

「だけど……」

リリアがそれを出来るかどうかだ。

出来るなら、その位の時間をあげても良い。

「レオ、どうしたの? 私なんでもするよ! レオが望むならなんでもするからーーっ! だからね、だからーーそんな顔しないでーー」

「俺はリリアと一緒に居たい。 それに相手が勇者でもリリアの傍に男がいると悲しくなる……本当に俺を愛しているなら魔王討伐の旅を辞めて、その聖なる杖を捨てて欲しい」

「そうしたらレオは傍に居てくれる? そうしたら、ずうっとリリアを愛してくれる?」

「約束する」

「それなら、簡単だよ……ほら!」

そう言うとリリアは傍にあった聖なる杖を床に叩きつけた。

バキバキバキッ……バリン。

音を立てて杖についていた赤い宝石が割れた。

「リリア?」

「待っててねっ!レオ……こんな杖すぐに壊しちゃうから、こんなもの、こんなもの……ハァハァ」

何度も叩きつけられて杖は真二つに折れた。

「リリア……」

「あはははっレオ……杖折っちゃた! レオが傍に居てくれるなら勇者パーティももう辞めるから……絶対に寂しい思いなんてさせないよ? これなら良いよね……リリアはレオだけのリリアだからね……ハァハァ……だからレオ……安心して良いよ……ずうっと傍に居るから」

俺はやっぱり堕天使なんだな。

自分の為に墜ちていくリリアが凄く可愛く思える。

聖なる杖の破壊と賢者の無効化。

これなら、俺が数十年此奴の傍にいても許される功績だろう。

「俺も傍にいるから。だけど風邪ひくといけないから一緒に湯に浸かって温まろう? そしたら、美味しい物作ってやるから一緒に食おうぜ!」

「うん、レオの手料理凄く楽しみ」

なんとなく、頭にエルダお婆さんとリヒトの姿が浮かんだ。

理由は解らない……どうしてだろう。



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