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第32話 復活①
しおりを挟むエリクサールをくすねて置いて良かった。
勇者パーティにもしもの事があればと預かっていた3本のエリクサール。
その2本はドルマンに返し、1本は貰っておいた。
書類仕事は全部俺が行っていて、消費した事にしておいたから問題ない。
三人はまだ寝ている。
毛布を捲って覗いてみたが、やはり刺青と奴隷紋は消えていない。
恐らくは病や怪我と魔法薬が見なさいのだろう。
よく見ると傷口が若干見える。
とは言っても、前世で言うシャーペンの芯より細いから言われなくちゃ気がつかない。
心臓も動いているし、まぁ成功だ。
まだ寝ているし買い物にでも行って来るか?
◆◆◆
必要な物を買い揃えて帰って来たが、まだ寝ている。
前の世界で言うなら手術後、そう考えたら仕方ないかもしれない。
まずはこの装備を身に着けて貰うとしてどうしようかな?
三人はもうポンコツだ。
恐らく戦う事は出来ないだろう。
能力ではなく、心が折れているだろう。
だから、もっと落とさないといけない。
名声もなにもかもが得られないレベルまで…
◆◆◆
「起きたか?」
「うわぁぁぁリヒト!一体貴方なにしてくれているのよ!」
「ハァハァ、リヒト酷いよ! 死ぬかと思ったよ!」
「僕はリヒトが頭が可笑しくなって二人を殺したのかと思ったよ!」
まぁ、驚くよな。
「うるせぇなぁ! 治してやったんだから、文句言うなよ! 問題なく体も動くみたいだしな! あと、ほらよ!今日からお前等の服はこれだ!」
俺はあらかじめ買ってきたビキニアーマー(ほぼ紐)を三人に放り投げた。
「何よ!これ、私は聖女だからこんな装備なんて着ないわよ」
「これ殆ど紐じゃない?流石にこれ着て外を歩くのはちょっと…」
「うん、流石にお尻が丸見えで刺青迄見えて、僕も恥ずかしいよ」
「駄目だ!」
此処は心を鬼にして無理にでも着てもらう。
「…なんて言うと思った? 馬鹿じゃないの? 着るわよ!着る!」
「ふぅ~なんでリヒトは素直じゃ無くなったのかな?解った着るよ」
「僕は剣聖だし、まぁ着るよ、それで、普段はそこのマントを羽織っていれば良いんだよね?」
「お前等…」
「いい加減、悪ぶるの止めなよ? もう解っているわ!」
「そうそう、リヒトの事だもん! もし体が治ったら、また賢者として戦いに駆り出される、そう思っての行動でしょう?」
「うん、流石にこんな刺青が入っていて、ビキニアーマーを着ている女じゃ、御旗に出来ないもんね?」
「流石に、こんな刺青を入れた変態剣聖と共に戦いたい騎士なんて居ないだろうからね」
はぁ~幼馴染だからか読まれているのか…
「違う!その恰好にマントの状態なら何時でも犯れるからだ!態々服を脱がすのが面倒くさいしな! これからは人前でも犯りたい時に犯るから覚悟しておけ!」
「そもそも私奴隷だし!沢山の恩があるし、本当に愛されて居るのが解るから、リヒトがしたいなら人前だって別に良いわよ? 相手してあげるわ!」
「まぁ別に良いよ!散々迷惑かけたしね、第一下の世話なんて長年連れ添った夫婦でも辛いはずだよ!それを嫌な顔しないでしていたんだ!これは愛だよね! そんなに好きなら人前でもだって私は構わないよ!それより、いつもイチャイチャしてくれても良いんだよ!」
「うんうん、そんなにリヒトは僕が好きなんだね、仕方ないな!そこまで見せつけたいなら、僕は構わないよ!」
そう言いながら、三人してお尻フリフリしてやがる。
「という訳で、体も治った事だしね」
「そうだね、今迄散々お世話になったしね」
なんで三人とも目配せして手をニギニギしているんだ?
「そうだね、今日は僕たちがしてあげるよ」
そう言うなり三人に押し倒された。
◆◆◆
「ハァハァ、もう充分満足だぁ、ハァハァぜいぜい!」
「駄~目、ほらほら、完全に復帰したから、私からしてあげるから」
「それじゃ私は、キスしてあげるね」
「ほらリヒト手が余っているから、僕の胸、揉み放題だぞ」
セシリアが俺に跨り、イザベルがキスをして右手をエルザが胸に押し付けてきた。
体が自由に動かせるのが嬉しいのか、感謝の気持ちなのか…さっきから全く止まらない。
「そうだな、それじゃ遠慮なく楽しませて貰うよ」
「「「うん」」」
確かに最高の気分だが、まさかこれが毎日…なんて事は無いよな?
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