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エピローグ

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「わ~いリヒトお兄ちゃんだぁ~」

いきなり入ってきた…巨乳美幼女に抱きつかれた。

『可笑しい』

この世界には巨乳はもう居ない筈なのに…

しかも、俺に抱きついて頭をぐりぐりと押し付けてくる。

「ガムね、リヒトお兄ちゃん大好きなの!」

幼女なのに胸が凄く大きい。

前世で言うなら漫画だけに存在する巨乳小学生にしか見えない。

しかも、胸が大きいのに体はバレエでもしているみたいに華奢で…

何考えているんだ俺!

俺は巨乳が好きなだけでロリコンじゃない。

「君誰だっけ?」

「そんな、リヒトお兄ちゃん酷いよ…ガムリヒトお兄ちゃんが喜ぶと思って、いつも大きいの入れられても頑張ったのに…リヒトお兄ちゃんの為お口に入れられても喜んで…」

「リヒトぉ~幾らインキュバスだからって、こんな子供に迄」

「リヒトさん鬼畜です!」

「リヒト様、そういう事したいなら子供じゃ無くて幾らでも私が」

身に覚えが無い…

「俺はやっていない」

俺が冷や汗をかいているとレイラ…姉が入ってきた。

「まぁ嘘じゃあありませんが、ガムいい加減にしなさいね」

「はーい、レイラ様」

「どういう事?」

話を聞くとガムは元はレイラから貰った収納袋だったそうだ。

表現は可笑しいが…それじゃ嘘ではないな。

他にも2人凄い美人を連れていたが、ガムが収納袋に宿っていたサキュバスロードなら、他の二人は『剣』と『胸当て』と言った所か。

「リヒト…うんうん」

「リヒトだぁ…久しぶりに正面から顔をみたな」

初対面だよな…あっそうか…道具として傍に居たから、向こうには記憶があるのかな?

「懐かしいね、リヒトお兄ちゃん…小さい頃は一緒に遊んだよね…それじゃ、一杯楽しませてあげるからガムとしようか?」

「しようかってなにを?」

「う~んとエッチな事!」

「「待ちなさいガム!」」

「いやぁだよーだ! リヒトお兄ちゃん寝室は何処かな? ガム、男の子だった事があるから、男の子が喜ぶ事全部知っているの…だからリヒトお兄ちゃん行こう」

「男の子? え~と」

「ガム、いい加減にしなさい! リヒトちゃんが困ってます」

「は~い」

レイラが、詳細について教えてくれた。

「この子がガイア?」

「違うもん! ガムだもん」

そう言われてみればどことなく面影はある。

残り二人もマリアンとリラの雰囲気が何処となくある。

だけど…ガムがガイアだと言うなら…これは可笑しい気がする。

男のガイアが俺を好きな訳ない。

「あの、ガムちゃんはガイアでもあるんだよね…それが何で俺が好きなんだよ!」

「あのね…ガムは昔からリヒトお兄ちゃんが好きだったよ」

クネクネしながら話すのは止めて欲しいな。

中身がガイアだと思うと…違和感しかない。

「どういう事?」

「だってリヒトお兄ちゃんって料理に洗濯家事が得意でまるで『理想のお嫁さん』なんだもん…小さい頃ねなんで男同士なのか泣いた事もあったよ…リヒトお兄ちゃんが女だったら、マリアンとなんてつきあわないでリヒトお兄ちゃんと付き合っていたよ」

「マリアン、リラ…」

「今はもうマリアンじゃなくてマリドラだけど、そんなのは記憶して無いよ」

「アイラも知らないわ」

「そりゃばれたら『変態さん』だもん!隠していたもん。それに同性じゃ流石に無理だもん…でも今は関係ないから…さぁリヒトお兄ちゃん、私と…」

「ごめん、どんな顔して良いか解らない」

いや、凄く可愛いと思うけど、頭の中にガイアの顔が浮かぶんだよ。

「そんな、ガムね、リヒトお兄ちゃんの為になんでもするよ」

「まぁ、ガムの事は置いておいて、今日から暫くは私達3人がリヒトを独占という事で」

「うんうん、そうだよ!」

「なんでそうなるのかな? 後から来たくせに」

「それは酷すぎます」

「そうですわ」

「あらっ、散々独占してきたんだから良いじゃない?特にエルザ!」

「そうそう」

口争いは良いけど…爪や翼をだすのは止めて欲しいな…

「良いよ!全員纏めて相手するよ(夢で)」

「あははっリヒトお兄ちゃん、ハーレム野郎だね」

「私もよいですよね…」

「レイラ姉ちゃんは最後で…手加減お願いします」

「あらそう、頑張ってもっと強くなってね(夜のほう)」

「頑張ります」

俺達の楽しい生活は始まったばかりだ。

◆◆◆

その後、魔王クラスのレイラやリヒトが住み着いたせいで、魔物や魔族は大人しくなった。

特にリヒトと目が合うと『貢物です』とばかり物を寄越す事もしばしば…

他の国や街は魔族と戦っているが、此処には来ない。

リヒト達は暫くは此処で暮らしたあと…世界を旅しながら楽しく暮らした…という噂です。

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