上 下
37 / 68

男として 経験

しおりを挟む
此処まで来たら、もう勢いだな。

「アイシャはプラチナブロンドの綺麗な髪で、そうだな、昔話に出てくる気が強そうな美人のお姫様みたいな感じかな。姫騎士のジョブが似合う、戦天使みたい感じだ。年齢の事は俺が年上が好きなのは解るだろう? どう見たって美人にしか見えない。見た瞬間から思わず目を奪われたよ」

「面と向かって言われると恥かしいわ…でもありがとう」

「マリアに到っては本物の王妃で元聖女だ。髪も綺麗だし、まるで絵本や劇の中から現れた様な美女だろう? アイシャが戦うタイプのお姫様なら理知的なお姫様、まぁマリアは本物なんだから当たり前か。どこに好きにならない要素があるんだよ」

「まぁ、私、そんな言葉を頂いたのは久しぶりですわ…有難うございます」

「マリは綺麗なカラス髪だし、背が低くて若く見える、それが本当に若いのではなく、独特な色香もある。他の人とちがって可愛いと思うよ? (流石に秋葉系アイドルとは言えないし)昔見た歌姫に似た様な可愛い子がいたよ」

「マリちゃん可愛いのですね、ありがとう」

「マリベルさんは、さっき言った通り、初恋の相手だし。最初は理想のお母さんだと思って見ていたけど、まぁいつの間にか、それから好きになったよ..ああっ本当に恥ずかしいから今度こそ出掛けてくる」

「なんだか、全ての元は私みたいだね、どうしたもんかね」

「今度こそ、少し出かけてくる」

「「「「いってらっしゃい」」」」


◆◆◆

「さてとセレスは出て行ってしまった訳だけど、どんなもんかね?」

「マリベルさん、それはどういう意味ですの?」

「マリアさん、夜の相手の事よ」

「そうですわね、セレスの年齢を考えたら一番興味のある年齢ですわ」

「それに、セレスはうちのリヒトのせいで不自由させていたみたいだし、私達が好みならお相手を考えていいんじゃない? まぁ奴隷だから押し倒しても良い筈だけどセレスは良い子だから出来ないと思うしね」

「まぁ、私は王妃でしたからそこそこの経験もあるし、マリベルさんも同じでしょうから、そうですわね、本気で好きだって解った事だし、此方からはしたないですが、押しかけませんか」

「ハァ~ 少し恥ずかしいけど、そうするしかないのかね」

「そうですわね」

「ちょっと、勝手に決めないでくれる、そういう事なら私も参加するわ…まぁ経験は無いけど良い歳なんだから」

「マリちゃんも仲間外れは嫌ですよ、見た目は別ですけど2番目に年上なのよ」

「それじゃ、今夜頑張って見る?」

「「「はい」」」


◆◆◆

「流石に暫く、こういう事はして無かったからね、ハァ~少し体形が崩れたような気がするわ、大丈夫かしら?」

「マリベルさん、そんな事言いだしたらキリがありませんわ、まぁそれも含んでセレスならきっと愛してくれますわよ」

「そうね、まぁ年上が好きという事はそういう事よね」

「ちょっと、マリベルさん、マリア、こんな恥ずかしい下着付けるの?」

「まぁ初めてで恥ずかしいかも知れないけど、夫婦になればもっと派手なのも身に着けるわよ、今日は初日だからこれでも抑え気味なのですわ、そうですわねマリベルさん」

「そうね、そういう方も居るわね、だけどマリアさん、私は村育ちだから、余りそう言うのは持っていなかったわよ」

「あの、マリちゃんはこれで良いの?」

「そうね、一人位『可愛い』感じの子が居た方が喜ぶんじゃないかしら」

「そうですわ、お似合いでしてよ」

「さてとこれで準備は出来ましたね、後は明かりを消して寝たふりをして、セレスが布団に入ったら…頑張りましょう」

「「「はーい」」」

4人は明かりを消して布団に潜り込んだ。

◆◆◆

良かった、明かりが消えている。

流石に告白を4人纏めてするのは俺だって恥ずかしい。

大体、全員が大人なんだから、告白してしまえば『次の話』になる。

マリベルさんが31歳リヒトが15歳。

そう考えたら16歳でマリベルさんは出産している事になる。

前の世界とは違いこの世界では『普通は当たり前』の事だ。

まぁリヒト達は妊娠なんかしたら大変だから、今はしっかり手は打っているだろうが経験は普通にあるだろう。

それはさて置き…彼女達の年齢を考えたら次はおのずと『そういう関係』になる。

「ハァ~どうすれば良いんだろう」

「セレ坊は、そういう事は悩まないで良いんだよ、さぁおいで」

「ちょっ…マリベルさんと皆」

マリベルさんはベージュ、マリアは紫、アイシャは赤、マリは白、一見清楚だが、よく見るとかなり薄い生地の下着だ。

「なに、ぼーっとしてますの? しっかり告白したのですから、次はこれですわよね? まさかこの年齢の女に告白して結婚を前提にしてないとか言いませんわよね?」

「ふん、またセレスは奴隷だからとか難しい事考えているんでしょう! 全く違うから早くきなさい!」

「マリちゃんも大丈夫だから、こっちへきて」

心の整理がつく前に、もう始まってしまった…この状態で拒むなんて選択は出来ないし。

もう腹を括るしかないな。

◆◆◆

「生きているって素晴らしい」

「全くセレスは、もう『本当の意味で大人になったんだから』それに大袈裟だね。こんなオバチャン達の体がそんなに良かったのかい、色々緩んでいただろうに」

俺とマリベルさん以外は疲れたのかまだ寝ている。

「そんな事無いよ、最高だった」

「私達としてはセレスの初めてがこんなオバサン達だって、すまない気もあるんだけどね、まぁセレスは私達が好きだって言うならその辺りは諦めて」

此の世界じゃそうなのかも知れない。

だが、こんな美女に囲まれた『初体験』は絶対に前世じゃ起きない事だ。

しかし、凄いな15歳の体は、幾らでも出来るんだから。

「そんな事は無いよ、皆、素晴らしかったよ、まるで夢みたいだった」

「そうかい、そんなに気に入ったなら『また今晩もする?』」

「そうだね…あははは」

「しかし、セレスは凄いね、本当に初めてだったのかい?」

「あはははっ、大好きな人に、自分がしたい事をしただけだよ」

「そうかい、良い子だね、私はこれから朝食を作るから、セレスはその子達ともう暫く寝ていなよ」

「それなら、俺が作るよ」

「約束しただろう? ご飯作るってね、とびっきり美味しいのつくるからね」

「そうだった」

「まぁ、休んで待っていてね、ちょっと恥ずかしいわね」

まだ寝ている3人にマリベルさんを見てつい頬が緩んでしまう。

食事が出来ても3人は疲れているのかまだ寝ている。


久々に食べた、マリベルさんのご飯は『凄く懐かしい』味がした。

よく考えたら『俺は既に胃袋』も掴まれていたんだな。

しみじみそう思った。




しおりを挟む
感想 222

あなたにおすすめの小説

勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!

石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。 応援本当に有難うございました。 イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。 書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」 から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。 書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。 WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。 この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。 本当にありがとうございました。 【以下あらすじ】 パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった... ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから... 第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。 何と!『現在3巻まで書籍化されています』 そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。 応援、本当にありがとうございました!

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした

桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

処理中です...