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マリの能力
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収納袋からマリが高周波ブレードを取り出し見せてくれた。
良かったのか?
取り上げないで。
「何で持っているんだ?」
「なんでもブレーブキラーって書いてあるのが問題で、剣その物はガラクタだからと返してよこしました。」
見た目にはどう見ても特撮ヒーローもしくはSFの世界の物に見える。
「使い方は解らないのかな」
「私は作るの専門、だから使い方はわからないよ! それ、欲しいなら引き取って貰えたからセレス様にあげるよ」
「そうか、ありがとう」
「どういたしまして」
柄にスイッチがあるが、押しても何も起きない。
やはり、駄目なのか? そう思ったら柄の下の部分に蓋があった。
蓋をあけたら、そこにはセンサーの様な物があった。
指でなぞってみたら…
【指紋認識終了…これより貴方を所持者として登録】
「何だこれ、音声、まさか..」
「何で、この剣喋るの?」
マリは解らないみたいだ。
【所持者 セレス…】
俺がさっきのスイッチを押したら剣がぶれている様に見えた。
「高周波ブレードーーッ」
何となくカッコつけながら岩を斬ってみたら…岩が斬れた。
砕けるのではなく斬れた、しかも岩を斬った感覚がハサミで紙を斬るより簡単だった。
「凄い、セレス様」
「いや違う…凄いのマリちゃんだから」
「ふぅ、そう私は天才! 孤高の天才マリちゃん、私にとってはこんな事は簡単だもん」
案外、調子に乗るタイプなのかも知れない。
これどうなんだろう?
高周波ブレードVS聖剣
実際に戦ったらどちらが勝つのかな
この剣で斬れない物等想像もつかない。
まぁ聖剣は聖なる力があるし、魔剣は魔力が籠っているから流石に無理だろうな。
「それで、物を使う能力は凄いのは解かったけど、魔法の方はどの位出来るの?」
「私、凄く苦手なんです」
「それじゃ、試しに何かやってみて」
「本当にやりますよ! やって良いんですよね?」
「勿論構わない」
「全てを焼き尽くす獄炎の炎よ全てを焼き尽くせ! 」
マリの杖に凄い力が集まっていく。
そして、炎が…竜巻の様に舞い上がり近くの森を焼き尽くした。
ヤバイ、このままじゃ山火事になりかねない。
そうなる前に木を。
「火を打ち払う、水よ全ての火をうち消せ」
今度は空に大きな滝が現れたかと思えば、燃えた木を消し尽くした。
「凄いじゃないか」
「あはははっ、もう立てません!」
「だが、もっと簡単な魔法で良かったのに、なんでこんな最上位魔法を使ったんだ」
「マリちゃんは、初級魔法も中級魔法も上級魔法も使えません」
「そんな可笑しいだろう? 魔法の訓練って初級からはじめるものなんじゃ無いのか?」
「マリちゃんのお父さんもお母さんも『大は小を兼ねる』からと初級も中級も上級も教えてくれませんでした」
どういう事だ?
そんな事出来るのか?
それに中級以上は兎も角、初球は出来ないと不便だろう。
焚火も出来ないじゃ無いか。
「不便じゃなかったのか?」
「結構不便でしたね、でもご先祖様の残してくれた財産があったので働かなくても生活出来ていたので、基本死ぬまで、お父さんもお母さんも遊んで暮らしてましたから、さほど問題になかったかな」
うわぁ、もしかして家族ニートか。
「それじゃ、マリちゃんも働かなかったのかな」
「私は働いてましたよ、だけど良くクビになるんですよね。アカデミーにも行きましたし、良く『天才』って言われてました…ですが1週間もすると『紙一重の方』とか言われて、そこから『何もしないで良い』になって最後は『頼むから辞めてくれ』と泣かれるんです」
何となく解かった気がする。
苦労をしょい込んだ気がする。
大きな家を買って、大きな部屋を用意してそこで研究していて貰おう。
それが良い。
「解かった、その天才と言われた頭脳を俺に貸してくれ」
「喜んで」
しかし、前世が日本人だったせいか、黒髪黒目は実際に見ると凄い破壊力だな。
此の世界では圧倒的に少なく、下手すれば生涯会わない人も居るかも知れない。
アイシャやマリアが物語の人、もしくはハリウッドスターなら、マリは、20代後半でも秋葉系アイドルのヒラヒラしたスカートを穿いているアイドル。
悪く言うなら20代で高校生役をやっている女優さん、もしくはAV嬢。
上手く言えないが、身近というか何と言うか『現実味』がある。
何となく、二人が美人なのに対して『可愛い』と言える感じ。
『イエスロリータ、ノータッチ』だけど、彼女は『ロリに見えても良く見ればロリ出ないのは解かるよね? 本当は成人していて20代後半なんだよ』という様な『可愛いい感じだ』
子役でデビューした背の低い子がそのまま28歳になった、そんな感じだ。
『美人独特のオーラが無い分』親しみやすい。
「そんなにマリちゃんを見てどうかした?」
「何でもない」
◆◆◆
「マリちゃんです。宜しく~」
「なんでそんな服着てますの?」
「暑くない?」
「暑いけど、こう言う服しかマリちゃん持ってないんだもん」
えーとゴスロリ服、好きで着ていたんじゃないのか?
「セレス、買ってあげなよ、可哀想だよ」
「流石に長袖は可哀想ですわ」
「えーと、それ好きで着ていたんじゃないんだ」
「お母さんの形見、なんだよ、まぁ勿体ないから着ているだけなんだよ」
「そうか気が付かなくてごめん、明日にでも買いにいこう」
「えーと、マリちゃんは奴隷の筈なんだけど、服買ってくれるの?」
「多分、此処の生活は驚くよ」
「セレスは物凄く大切にしてくれますわ」
「そうなんですか…わーい」
◆◆◆
「あの、なんでセレス様がご飯を作るの、奴隷が三人もいるのに、変だよ」
「なれた方が良いですわ」
「そうそう、何時もの光景だから」
これが異常なのはいくらマリちゃんでも解かる。
奴隷はボロ服を着て、それこそ床下に座らせられて居る様な存在だよ。
それが、ふっくらしたソファに座って、ご主人様のセレスが家事をしているよ。
しかも話しを聞くと『様』すらつけないで欲しいって言うんだから驚きだよね。
しかし、このご飯凄く美味しい。
「これ凄く美味しいよ」
「A5だからね」
「A5のマツザカですわ」
A5なんて最高級のお肉じゃない、こんなに歓迎してくれるなんて感激。
「あの、こんなに歓迎してくれるなんてマリちゃん感激です」
「これは何時もだよ」
「何時もマツザカのA5なのですわ」
「歓迎会はまた今度やるからな、今日は遅いからこんな感じで勘弁してくれ」
奴隷なのにこの待遇。
なんで謝られるか流石に解かんない。
『多分此処がマリちゃんの居場所なんだ』
いま、それが解かった。
だが、これで終わらないんだもん
「明日、マリちゃんの服と日常品を買いに行くよ、あと、結構アイシャにマリアが頑張ってくれたから、大きなパーティハウスを買おうと思うんだ、明日一緒に冒険者ギルドに付き合ってくれ」
「「解りました(わ)」」
信じられないよね。
良かったのか?
取り上げないで。
「何で持っているんだ?」
「なんでもブレーブキラーって書いてあるのが問題で、剣その物はガラクタだからと返してよこしました。」
見た目にはどう見ても特撮ヒーローもしくはSFの世界の物に見える。
「使い方は解らないのかな」
「私は作るの専門、だから使い方はわからないよ! それ、欲しいなら引き取って貰えたからセレス様にあげるよ」
「そうか、ありがとう」
「どういたしまして」
柄にスイッチがあるが、押しても何も起きない。
やはり、駄目なのか? そう思ったら柄の下の部分に蓋があった。
蓋をあけたら、そこにはセンサーの様な物があった。
指でなぞってみたら…
【指紋認識終了…これより貴方を所持者として登録】
「何だこれ、音声、まさか..」
「何で、この剣喋るの?」
マリは解らないみたいだ。
【所持者 セレス…】
俺がさっきのスイッチを押したら剣がぶれている様に見えた。
「高周波ブレードーーッ」
何となくカッコつけながら岩を斬ってみたら…岩が斬れた。
砕けるのではなく斬れた、しかも岩を斬った感覚がハサミで紙を斬るより簡単だった。
「凄い、セレス様」
「いや違う…凄いのマリちゃんだから」
「ふぅ、そう私は天才! 孤高の天才マリちゃん、私にとってはこんな事は簡単だもん」
案外、調子に乗るタイプなのかも知れない。
これどうなんだろう?
高周波ブレードVS聖剣
実際に戦ったらどちらが勝つのかな
この剣で斬れない物等想像もつかない。
まぁ聖剣は聖なる力があるし、魔剣は魔力が籠っているから流石に無理だろうな。
「それで、物を使う能力は凄いのは解かったけど、魔法の方はどの位出来るの?」
「私、凄く苦手なんです」
「それじゃ、試しに何かやってみて」
「本当にやりますよ! やって良いんですよね?」
「勿論構わない」
「全てを焼き尽くす獄炎の炎よ全てを焼き尽くせ! 」
マリの杖に凄い力が集まっていく。
そして、炎が…竜巻の様に舞い上がり近くの森を焼き尽くした。
ヤバイ、このままじゃ山火事になりかねない。
そうなる前に木を。
「火を打ち払う、水よ全ての火をうち消せ」
今度は空に大きな滝が現れたかと思えば、燃えた木を消し尽くした。
「凄いじゃないか」
「あはははっ、もう立てません!」
「だが、もっと簡単な魔法で良かったのに、なんでこんな最上位魔法を使ったんだ」
「マリちゃんは、初級魔法も中級魔法も上級魔法も使えません」
「そんな可笑しいだろう? 魔法の訓練って初級からはじめるものなんじゃ無いのか?」
「マリちゃんのお父さんもお母さんも『大は小を兼ねる』からと初級も中級も上級も教えてくれませんでした」
どういう事だ?
そんな事出来るのか?
それに中級以上は兎も角、初球は出来ないと不便だろう。
焚火も出来ないじゃ無いか。
「不便じゃなかったのか?」
「結構不便でしたね、でもご先祖様の残してくれた財産があったので働かなくても生活出来ていたので、基本死ぬまで、お父さんもお母さんも遊んで暮らしてましたから、さほど問題になかったかな」
うわぁ、もしかして家族ニートか。
「それじゃ、マリちゃんも働かなかったのかな」
「私は働いてましたよ、だけど良くクビになるんですよね。アカデミーにも行きましたし、良く『天才』って言われてました…ですが1週間もすると『紙一重の方』とか言われて、そこから『何もしないで良い』になって最後は『頼むから辞めてくれ』と泣かれるんです」
何となく解かった気がする。
苦労をしょい込んだ気がする。
大きな家を買って、大きな部屋を用意してそこで研究していて貰おう。
それが良い。
「解かった、その天才と言われた頭脳を俺に貸してくれ」
「喜んで」
しかし、前世が日本人だったせいか、黒髪黒目は実際に見ると凄い破壊力だな。
此の世界では圧倒的に少なく、下手すれば生涯会わない人も居るかも知れない。
アイシャやマリアが物語の人、もしくはハリウッドスターなら、マリは、20代後半でも秋葉系アイドルのヒラヒラしたスカートを穿いているアイドル。
悪く言うなら20代で高校生役をやっている女優さん、もしくはAV嬢。
上手く言えないが、身近というか何と言うか『現実味』がある。
何となく、二人が美人なのに対して『可愛い』と言える感じ。
『イエスロリータ、ノータッチ』だけど、彼女は『ロリに見えても良く見ればロリ出ないのは解かるよね? 本当は成人していて20代後半なんだよ』という様な『可愛いい感じだ』
子役でデビューした背の低い子がそのまま28歳になった、そんな感じだ。
『美人独特のオーラが無い分』親しみやすい。
「そんなにマリちゃんを見てどうかした?」
「何でもない」
◆◆◆
「マリちゃんです。宜しく~」
「なんでそんな服着てますの?」
「暑くない?」
「暑いけど、こう言う服しかマリちゃん持ってないんだもん」
えーとゴスロリ服、好きで着ていたんじゃないのか?
「セレス、買ってあげなよ、可哀想だよ」
「流石に長袖は可哀想ですわ」
「えーと、それ好きで着ていたんじゃないんだ」
「お母さんの形見、なんだよ、まぁ勿体ないから着ているだけなんだよ」
「そうか気が付かなくてごめん、明日にでも買いにいこう」
「えーと、マリちゃんは奴隷の筈なんだけど、服買ってくれるの?」
「多分、此処の生活は驚くよ」
「セレスは物凄く大切にしてくれますわ」
「そうなんですか…わーい」
◆◆◆
「あの、なんでセレス様がご飯を作るの、奴隷が三人もいるのに、変だよ」
「なれた方が良いですわ」
「そうそう、何時もの光景だから」
これが異常なのはいくらマリちゃんでも解かる。
奴隷はボロ服を着て、それこそ床下に座らせられて居る様な存在だよ。
それが、ふっくらしたソファに座って、ご主人様のセレスが家事をしているよ。
しかも話しを聞くと『様』すらつけないで欲しいって言うんだから驚きだよね。
しかし、このご飯凄く美味しい。
「これ凄く美味しいよ」
「A5だからね」
「A5のマツザカですわ」
A5なんて最高級のお肉じゃない、こんなに歓迎してくれるなんて感激。
「あの、こんなに歓迎してくれるなんてマリちゃん感激です」
「これは何時もだよ」
「何時もマツザカのA5なのですわ」
「歓迎会はまた今度やるからな、今日は遅いからこんな感じで勘弁してくれ」
奴隷なのにこの待遇。
なんで謝られるか流石に解かんない。
『多分此処がマリちゃんの居場所なんだ』
いま、それが解かった。
だが、これで終わらないんだもん
「明日、マリちゃんの服と日常品を買いに行くよ、あと、結構アイシャにマリアが頑張ってくれたから、大きなパーティハウスを買おうと思うんだ、明日一緒に冒険者ギルドに付き合ってくれ」
「「解りました(わ)」」
信じられないよね。
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