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地獄の剣武会(終了 スラムの少年)
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「セレス様これはあんまりだ」
闇ギルドに行くと開口一番ギルドマスターに言われた。
それはそうだ、闇ギルドとしては27人の騎士を殺してギルド側が金貨1350枚 ギルドの構成員で金貨1350枚のお祭りの様な仕事になる筈だった。だが騎士は4人しか出場しておらず、ギルドに金貨200枚、構成員に金貨200枚の仕事になってしまった。それでも破格値ではあるのだが。
「ちゃんと補填するから安心して、ほら」
「金貨1000枚、、くれるんですか」
「よく考えてそれ位が妥当だと判断した。勝ち抜き戦だから全部の騎士が闇ギルドの構成員にあたるとは限らんだろう」
「確かに、おいお前らセレス様が金貨800枚 詫び料にくれたぞ、半分の400枚を後で分けてやるからな、セレス様に感謝しろよ」
「「「おー」」」
「流石セレス卿 太っ腹だ」
「セレス様の為なら、どんな汚れ仕事でもやりますぜ」
流石に抜け目ないな、僕の見ている前で金貨200枚霞めとった。
「それからこれだ」
「何ですかこの手紙は」
「僕からの推薦状だ。剣武会の大会の上位者は騎士に慣れるように王に進言しておいた。僕の推薦状があれば、身元確かな者として過去を探られる事もないだろう」
「しかし、セレス様は何故、ここまで当ギルドに肩入れしてくれるのですか」
「さぁね気に入ったからかな」
「気に入ったからですか、、まぁそういう事にしておきましょう。だが、闇ギルドは良い事も悪い事も忘れない。そして必ず借りは返す。それだけは憶えておいてください。」
「わかった。あとこれは騎士を殺した報酬の金貨200枚。それともしこの場にいるなら個別の報酬は直接渡したいんだが」
「そうですか、それじゃ連れてきます」
3人の厳つい男と1人の少年だった。
3人の厳つい男には金貨50枚ずつ私感謝を述べてから渡し帰した。
残りの少年が気になり、その場に残した。
「まさか俺は金貨が貰えないのか、俺にはどうしてもそのお金が必要なんだ」
「いやそれは間違いなく渡すから安心してくれ。だが君は下手すれば死んでいた。それなのに出場した。その理由が知りたかった。」
「俺には好きな女の子がいるんだ。だが、そいつの親が貧乏で娼館に借金のかたに売っちまった。だから買い戻すのに金が必要なんだ。」
「そうか、その女は君にとって何なんだ、気に入った娼婦か何かか?」
「違う、俺はマリアンには指一本触れちゃいない。幼馴染なだけだ。だけど、そいつだけが俺を人として見てくれた。スラムに居る俺を家族のように扱ってくれたんだ。」
「そうか」
「そうだ」
「お前は、その子を娼館から買い戻した後はどうする。最も一生遊んで暮らせる金もあるが」
「考えていない、」
「なぁ 石ころ少年。お前は僕を楽しませてくれた。」
「金の為だ」
「だが、お前は金の為とはいえ僕の敵を討ってくれた。これをやる。」
「これは何だ」
「これは家の権利書だ。騎士が住んでいた小さなものだが王都にあるから立地がいい。女を迎いに行くのに家も無いじゃかっこもつくまい」
セレスは権利書を放り投げる。そして勝手にギルドマスターの机からペンを取ると手紙を書き始めた。
「これも持っていけ」
「これは、、、」
「騎士団への推薦状だ。但しお前は2回戦で負けたから見習いからだな」
「ギルドマスター こいつが娼館でお金をだまし取られないようにだれか弁と腕の立つ奴をつかせてやってくれ 金は僕がだす」
「わかりました」
「ほら、最後に金だ。」
「ちょっと待ってくれ、、セレス様、もしかして、今の話しは俺に金以外にも家をくれて、騎士にするという話しか、、」
「そうだ、見習いだがな、、金があってもスラム住いじゃまともな人生が歩めないだろう。金だって人権が無いからだまし取られても泣き寝入りしかない。だが、騎士になれば人権も手に入るし平民では地位は上の方だ。」
「なぜ、そこまでしてくれる、俺は貴方に何を返せばいいんだ」
「別に何もいらないよ」
「俺は石ころ少年じゃないクロスだ。いつかこの借りは返す。だから忘れないでくれ」
「あぁ、解った。 胸を張って迎えに行け。そして2度と手放すな」
「解った。セレス様 ありがとうな」
「セレス様、あんた随分優しいな」
「別に優しい訳じゃない、あいつは石で殴って苦しめて騎士を殺してくれたその礼だ」
セレスは、クロスとマリアンに自分とマリアを重ねた。
どんなに汚れていても僕はマリアに傍にいて欲しかった。だが僕はその命すら守れなかった。
クロスお前は立派だ。スラムにいるお前が石ころ一つで希望をつかみ取った。
好きな彼女の為に闇ギルドで働きながら、チャンスを見逃さず、死ぬ気で戦って未来を勝ち取ったんだ。
お前は間に合ったんだ。
頑張れよ。
「なぁセレス様、あんたでも笑う事があるんだな」
「いつも僕は笑っていると思うけど」
「そうか、まぁいいや」
クロス少年はマリアンを誇らしげに迎えに行く。
スラムに生れた少年は石ころ一つでその未来を勝ち取った。
闇ギルドに行くと開口一番ギルドマスターに言われた。
それはそうだ、闇ギルドとしては27人の騎士を殺してギルド側が金貨1350枚 ギルドの構成員で金貨1350枚のお祭りの様な仕事になる筈だった。だが騎士は4人しか出場しておらず、ギルドに金貨200枚、構成員に金貨200枚の仕事になってしまった。それでも破格値ではあるのだが。
「ちゃんと補填するから安心して、ほら」
「金貨1000枚、、くれるんですか」
「よく考えてそれ位が妥当だと判断した。勝ち抜き戦だから全部の騎士が闇ギルドの構成員にあたるとは限らんだろう」
「確かに、おいお前らセレス様が金貨800枚 詫び料にくれたぞ、半分の400枚を後で分けてやるからな、セレス様に感謝しろよ」
「「「おー」」」
「流石セレス卿 太っ腹だ」
「セレス様の為なら、どんな汚れ仕事でもやりますぜ」
流石に抜け目ないな、僕の見ている前で金貨200枚霞めとった。
「それからこれだ」
「何ですかこの手紙は」
「僕からの推薦状だ。剣武会の大会の上位者は騎士に慣れるように王に進言しておいた。僕の推薦状があれば、身元確かな者として過去を探られる事もないだろう」
「しかし、セレス様は何故、ここまで当ギルドに肩入れしてくれるのですか」
「さぁね気に入ったからかな」
「気に入ったからですか、、まぁそういう事にしておきましょう。だが、闇ギルドは良い事も悪い事も忘れない。そして必ず借りは返す。それだけは憶えておいてください。」
「わかった。あとこれは騎士を殺した報酬の金貨200枚。それともしこの場にいるなら個別の報酬は直接渡したいんだが」
「そうですか、それじゃ連れてきます」
3人の厳つい男と1人の少年だった。
3人の厳つい男には金貨50枚ずつ私感謝を述べてから渡し帰した。
残りの少年が気になり、その場に残した。
「まさか俺は金貨が貰えないのか、俺にはどうしてもそのお金が必要なんだ」
「いやそれは間違いなく渡すから安心してくれ。だが君は下手すれば死んでいた。それなのに出場した。その理由が知りたかった。」
「俺には好きな女の子がいるんだ。だが、そいつの親が貧乏で娼館に借金のかたに売っちまった。だから買い戻すのに金が必要なんだ。」
「そうか、その女は君にとって何なんだ、気に入った娼婦か何かか?」
「違う、俺はマリアンには指一本触れちゃいない。幼馴染なだけだ。だけど、そいつだけが俺を人として見てくれた。スラムに居る俺を家族のように扱ってくれたんだ。」
「そうか」
「そうだ」
「お前は、その子を娼館から買い戻した後はどうする。最も一生遊んで暮らせる金もあるが」
「考えていない、」
「なぁ 石ころ少年。お前は僕を楽しませてくれた。」
「金の為だ」
「だが、お前は金の為とはいえ僕の敵を討ってくれた。これをやる。」
「これは何だ」
「これは家の権利書だ。騎士が住んでいた小さなものだが王都にあるから立地がいい。女を迎いに行くのに家も無いじゃかっこもつくまい」
セレスは権利書を放り投げる。そして勝手にギルドマスターの机からペンを取ると手紙を書き始めた。
「これも持っていけ」
「これは、、、」
「騎士団への推薦状だ。但しお前は2回戦で負けたから見習いからだな」
「ギルドマスター こいつが娼館でお金をだまし取られないようにだれか弁と腕の立つ奴をつかせてやってくれ 金は僕がだす」
「わかりました」
「ほら、最後に金だ。」
「ちょっと待ってくれ、、セレス様、もしかして、今の話しは俺に金以外にも家をくれて、騎士にするという話しか、、」
「そうだ、見習いだがな、、金があってもスラム住いじゃまともな人生が歩めないだろう。金だって人権が無いからだまし取られても泣き寝入りしかない。だが、騎士になれば人権も手に入るし平民では地位は上の方だ。」
「なぜ、そこまでしてくれる、俺は貴方に何を返せばいいんだ」
「別に何もいらないよ」
「俺は石ころ少年じゃないクロスだ。いつかこの借りは返す。だから忘れないでくれ」
「あぁ、解った。 胸を張って迎えに行け。そして2度と手放すな」
「解った。セレス様 ありがとうな」
「セレス様、あんた随分優しいな」
「別に優しい訳じゃない、あいつは石で殴って苦しめて騎士を殺してくれたその礼だ」
セレスは、クロスとマリアンに自分とマリアを重ねた。
どんなに汚れていても僕はマリアに傍にいて欲しかった。だが僕はその命すら守れなかった。
クロスお前は立派だ。スラムにいるお前が石ころ一つで希望をつかみ取った。
好きな彼女の為に闇ギルドで働きながら、チャンスを見逃さず、死ぬ気で戦って未来を勝ち取ったんだ。
お前は間に合ったんだ。
頑張れよ。
「なぁセレス様、あんたでも笑う事があるんだな」
「いつも僕は笑っていると思うけど」
「そうか、まぁいいや」
クロス少年はマリアンを誇らしげに迎えに行く。
スラムに生れた少年は石ころ一つでその未来を勝ち取った。
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