勇者パーティを追放されかけた魔法剣士は、昭和バブルの夢を見るか?

石のやっさん

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第31話 マリアSIDE やはりリヒトはお嫁さん。

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「満足そうに寝ているわね」

「そうだな、本当にうれしそうだ…」

結局、あの後私達は物凄く乱れたわ。

あそこ迄されちゃ、こっちだって色々してあげたくなるわよ。

「しかし、リヒトは、本当に私が好きなのね…だったらもっと早く言いなさいよ! あと少しで取返しが付かなくなちゃう所だったわ」

「そうだな、こんな宝物みたいなリヒトを捨てて、あんなクズを選ぶ所だったなんて…あの時の私を殴ってやりたい」

今迄もそう思っていたけど、本当に思い知ってしまったわ。

リヒトは『最強の嫁』なんだとね。

家事が得意で私達を心から愛してくれて床上手。

もう他の男じゃ絶対に代替えはきかないわ。

「私だってそうよ! リヒトは...ただエロイだけじゃ無かったのね。私達を愛しているから、あんな淫乱で変態みたいな行為が出来たんだわ『好きな人相手にするSEX』だからあれが出来るのよ…エロいんじゃなくて私達を心から愛しているからこそのアレなんだわ」

あれは性欲を満たす行為じゃなかったのね。

愛を伝える行為だったんだわ。

体を重ねている間『俺は此処迄、マリアを愛しているんだ』そんな気持ちが嫌って程伝わってきたわ。

「男はプライドが高いからな『足を舐める』なんて出来ないよ…しかも私が足にコンプレックスがあるのを知ってか『エルザの足凄く綺麗だ』なんて言いながら…舐めまわすんだもの…どうして良いか困ったよ」

「『好きだ』『愛している』そう言いながらあそこ迄されたら…こっちだって頑張らなくちゃ、そう思うじゃない? 気がついたら私も凄い事しちゃっていたわ…私まるで娼婦…うううん、それ以上に凄いことしてなかった?」

「それは私も同じだよ、仕方ないだろう、あの清楚で真面目なリヒトが、あそこ迄して、それが『愛』だというなら応えたくなるよ…私は絶対にあんな破廉恥な事はリヒト以外にはしないし、出来ない」

「しかし、やっぱり戦闘ばかりしていたからかな…まるで私男みたい。リヒトが凄く可愛く思えて『守ってあげたい』そう思うほど愛おしい」

「あはははっ、私は剣聖で剣ばかり振るっていたせいか、多分マリアより、その気持ちが強いかもね」

「本当に可愛いわね、この寝顔…幾ら見ていても飽きないわ」

「愛されている、それが伝わってきたせいか、本当にそうおもうよな? しかも凄く美形に見えるんだ…もうリヒトしか男は要らない。そう思える程に」

「同じだわ…幾ら見ていても本当に飽きないわよ」

私達は寝ているリヒトの髪を撫でながらただ寝顔を見続けていた。

◆◆◆

気がつくとリヒトは居なくなっていた。

どうやら寝てしまっていたようだわ。

「マリア…これ」

「なに…メモ」

傍にリヒトが居ないのが少し寂しく残念に思えた。

だけど…あはははっそう言う事。

メモにはこう書かれていた。

『食材を買いに朝市に行ってきます! リタにも伝えておいて』

「本当に嫁さんみたいだな!リヒトには言えないけど」

「ええっそうね」

やっぱり、リヒトはお嫁さんだわ。

女なのにまるで新妻を貰った様な錯覚を私は覚えた。

多分、エルザも同じだわね







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