勇者パーティを追放されかけた魔法剣士は、昭和バブルの夢を見るか?

石のやっさん

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第30話 2対1

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流石に『聖女』や『剣聖』がおしゃかになりました。

それを教会に伝える勇気が無い。

まぁ暫くはこのままにするとしても、ずうっと伝えない訳には行かないよな。

頭から顔にかけて大きな傷を二人は負ってしまったが、これで『魔王討伐』という呪われた運命から解放された。

後はリタだ。

まだ、リタはこの呪われた運命から解放されていない。

どうしたものか?

まだ時間はたっぷりある。

何か方法を考えないとな。

このままじゃガイアと一緒にリタだけは魔王と戦わないとならなくなる。

尤も多分、そこにたどり着く前に多分…終わる。

それまでには…きっと。

◆◆◆

宿に戻ってきた。

何故この時間から部屋が暗くなっているのだろうか?

リタが何かサプライズをしたのかと思ったが、違うようだ。


「お帰りなさい、リヒト」

「リヒトお帰り」

部屋の中に居たのはマリアとエルザだった。

しかも、毛布にくるまっている…その姿は恐らく最低でも下着姿、もしかしたら裸なのかも知れない。

「え~と何しているの? それと、リタは?」

「今日は私とエルザが、リヒトの物になった日ですので、遠慮してもらいました」

「うんうん、リヒトの物になって一緒に過ごす初めての夜だからね」

あの時、俺は返事を待たずに逃げ出した。

まさか、此処迄とは思っていなかった。

『付き合う』からスタートして此処迄くるまでにはまだまだ時間が掛かると思っていた。

それもそうだが、俺は前世では誰ともつるまずに1人でナンパしていた。

複数相手は苦手だったから、狙う相手も1人。

2人なんて相手した事が無い。

俺が学んだナンパや口説き方は『好きと言う気持ち』『愛を囁く』そういう方法だ。

だから…2人相手には通じない。

困った。

「あのな…」

「リヒトは私が好きなんだよね?!だったら…そのこの位はしてあげなくちゃ可哀そうでしょう?」

「まぁな…あそこ迄、言われちゃ…うん仕方が無いな…私も腹を括ったよ、ほら早く風呂入ってきなよ」

「え~と…」

ヤバい、俺が今までに経験した事無い奴だ。

エルザに見られながらマリアに愛なんて囁く事は出来ないし、逆にマリアに見られながらエルザに愛を囁くのも出来ない。

「まさか、今更あれは嘘とか言わないわよね、リヒトーーっ!」

「此処迄、私達にやらせて…私は嘘だったらリヒトを殺して私も死ぬって言ったの!覚えているのかなぁーーっ」

なんでこんな極端なんだよ…

だけど仕方ないのかな。

この状況じゃ…

「違うよ!俺の愛しているって気持ちに嘘はないよ!」

「だったら何でよ! 嘘なんでしょう! やっぱり手が不自由な上顔に傷があるブスなんて相手にしたくないんでしょう…うっうっ」

「その気も無いのに…慰めの言葉で言ったんだな…傷ついたよ…うっうっ」


何故そうなる。

「違うよ! 気持ちは嬉しいけど…流石に2人いっぺんに相手なんて経験がないし、出来そうもないから…なぁ普通はこう言う事は1対1でするもんじゃないか?2人相手にする方法は俺は知らないから嬉しいけど困った…それだけだよ」

こう言う事を言うとガイアは…そう思うかも知れないが、あれは『娼館』だからだ。

流石に、そう言う場所じゃ無ければ3Pなんて、そうそう前世だって経験は滅多にしない。

そして、この世界じゃ、多分前世以上に敷居は高くやらないだろう。

「そそそ…そうね、そう言う事なのね…うんゴメン」

「あはははっ、確かに驚くし困るよな」

だが、確かにバラバラで相手をするのもこの場合は良く無いかもな。

最初の相手は兎も角、後にされた相手は面白くないよな。

腹を括るか。

「やっぱり良いや、頑張ってみるよ! ただ俺はリタとしか経験が無いから自信が無いんだけどな…取り敢えずお風呂入ってくるよ」

「「(あの…)リヒト」」

シャワーを浴びながら何か考えてみるか。

◆◆◆

「私達もしかしてやっちゃったのかな?」

本当に頭が可笑しくなっていたとしか思えない。

ガイアに振られて、リヒトに固着して…そしてあんなエロイ物を見たせいで可笑しくなっちゃってたんだわ。

あの、めくるめく様な経験をこれから出来ると思う期待と『こんな自分でも愛してくれる』その二つのせいね。

「あはははっ、うん普通に考えたら3人で一緒なんて無い…普通に考えて全くないよ…マリアはそんなの見た事がある?」

「ないわ」

「そうだよ!そんな変態みたいな行為をリヒトに頼んで居たんだよ、私達」

「はぁ~どうしようか?」

「どうするも何も…リヒトは頑張るって言ったんだ…もうやるしか無いだろう?」

「ううっ…そうね」

かなり引かれるような変態行為。

それすら、あの清楚なリヒトが受け入れるなんて…

以前なら信じられないわよ。

◆◆◆

「お風呂から出たよ…さてどうしようか?」

リタの時は失意のどん底だったから、そのままの流れでつい押し倒してしまったけど、こうして改めてみると『幼馴染』なんだよな。
「どうしようかって何よ…」

「どう言う事なんだ」

「いや、その幼馴染とこう言う事をするのは、何ていうか抵抗がある…その、二人にはそのエッチなイメージが無いから、マリアは聖女だし、エルザはボーイッシュな感じだから」

「それなら、気にしなくて良いわ、私も同じだから、だけど私はリヒトをおかずに自分で慰めた事はあるわ…恥ずかしいから言わせないで」

「私は、その妄想でなら…リヒトを押し倒したことがある」

「そう…それなら、エルザと俺で最初はマリアを喜ばせて、その後はマリアとエルザが交代する…それで良いか? それじゃエルザはマリアにそうだな、熱いキスをしてくれ」

現金な物でヤル気が出てきた。

「解った」

「マリア、愛しているよ…」

「ちょっと待って、なんでエルザ私にキスしようと…うぐっ、ぷはっ待ってリヒト、そこは汚いから、なんで私の足を広げようと…ちょとちょちょっと嫌だ恥ずかしい見ないで…ああっ」

「はむっ、大好きな人には汚い所なんてないからね」

「なっなんて事するのよ…ああっ駄目だって…ハァハァ、エルザも…やめて」

「ごめん、リヒトに頼まれたから無理」

「マリア、嫌がっている割に体は凄く反応しているけど」
「言わないでよ…恥ずかしから」

良く考えたら、俺が1人で2人を相手にするんじゃなく1人をこちらに巻き込んで2人で1人を満足させれば良かったんだ。

俺は愛を囁きながらマリアの敏感な所や普通なら自分でもあまり触らない所迄全部口をつけた。

最初は凄く恥ずかしがっていたが…途中からは自ら体をくねらせ押し付けてきた。

何回か絶頂を繰り返してマリアは満足そうに息を切らしている。

「ハァハァ…なにこれ信じられない、まさか此処迄なんて…なんでこんな事できるの…ハァハァ、あんな事やそんな事…出来ないよ…普通は」

「私にはリヒトの真似は出来ないな…その下半身のあんな所に口をつけるなんて」

俺は少し意地悪くいってみた。

「そう? だけど、これが『好きな人相手にするSEX』だと俺は思うんだけどな」

「「好きな人相手のSEX!」」

俺はSEXには二つのタイプがあると思っている。

それは『自分が気持ち良くなる為のSEX』と『相手を喜ばせる為のSEX』だ。

世の中の男の大半は、自分が気持ち良くなる為の独りよがりのSEXをして終わる。

そういう男しか相手にしてこなかった女に『相手を喜ばせる為のSEX』をすると、その行為そのものも『愛』だと思わせることが出来る。

「うん、大好きな気持ちを込めてするんだよ。俺はマリアが大好きだからな…マリアが喜んでくれると凄く嬉しいし、気持ちよさそうな顔をしていると何でもしてあげたくなる…だから出来るんだよ。マリアやエルザ、リタじゃなくちゃ気持ち悪くてこんな事出来ないよ」

「リヒト…」

「マリアばかりズルい! 今度は私の番だよ」

「そうだね…それじゃ」

この状況だからもう、しっかりと反応しているな。

最後までやれないのが残念だ。


「あああっリヒト、そんな所を…ああああっ駄目、ああっ…」

「今度は私の番ね」

「エルザ、愛しているよ…」

2対1でもこうすれば…よかったんだな。












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