勇者パーティを追放されかけた魔法剣士は、昭和バブルの夢を見るか?

石のやっさん

文字の大きさ
上 下
16 / 38

第16話 リタSIDE リヒトに決めた

しおりを挟む

私は背が低くてかなり子供っぽい。

それが自分なんだから仕方ないよね...良く解っているよ…大体の人が私を子供扱いするし、可愛いとしか言わないんだもん...

ちゃんとした『大人の女性として扱ってほしい』それが私の気持ちだけど諦めたよ…この貧相な体じゃ無理だよね…あははは。

胸なんてまるで大草原…自分で触っても起伏が全くなくて...悲しくなるよ。

そしてこの身長…子供並みに低いし...うんどう見ても子供だ。

幼馴染のガイアだってリヒトだって私をいつも子供扱いする...嫌と言えない自分に嫌気もさすけど...仕方ないよ...この容姿だもん。

だから…この扱いをもう受け入れて諦めていたのよ...

もう『子供扱い』で良い…そう思っていたのに…

最近のリヒト…リヒトってきたら…なにアレ?

本当にリヒトなの? 双子のお兄さんが居た...その方が信じられるよ。

今までよれよれの服ばかり着ていたのに…清潔感のある服を着るようになって、気のせいかカッコ良くなった気がする。

それに急に優しくなって…いったいどうしたのよ?

調子がすごく狂うよ…話し方も変わって凄く大人な感じだし。

それが素だっていうなら今までのは一体なんなのよ…急に大人びて...全然違うじゃない。

それに、これこのセリフ...

『リタは艶やかな黒髪で背が低いせいかつい油断をすると綺麗な髪に触りたくなる。大きな目は透き通るように綺麗でつい見惚れてしまう…本当にそう思うんだ』

これ…本当にリヒトなの…

別人にしか思えないんだけど!

こんな態度できるなら、なんでしなかったのかな。

料理も美味いし気遣いも完璧。

しかも『好きなんだ』それが言わなくても解るくらいに行動ににじみ出てくる。

本当にどうして良いのか解らなくなるよ。

お母さんが昔言っていたのを思い出したよ…

『男の子って凄いのよ!子供だと思っているとある日突然大人になるの』

『リヒトくんとガイアなら私はリヒトくんを押すわ…あの子きっと化けるわ』

気難しいお母さんがなぜかリヒトにだけ『くん』をつけていたのよね。

まさかと思うけど、お母さんはこうなるって気がついていたのかな?

どちらを選ぶか結論をつけた後に…こうなるなんて、本当に思わなかった。

今のリヒトは大人で優しくて…うん凄くかっこ良い。

私が思わずドキドキしちゃう位に...

◆◆◆

それにまだ未練はなくはないけど…気が付いてしまったのよ。

別の意味でも、私はガイアじゃなくリヒトを選ぶべきだって。

ガイアと私の将来に未来は無い。

全く、微塵も私にとって幸せな未来は無いの。

そんな事も考えなかった、本当に私は馬鹿だよ。

『勇者』の恋人って肩書が欲しかったのかな?

のぼせていたのかな?

冷静に考えたら『ガイア』は地雷だった事にさっき気が付いたのよ!

ガイアとの生活、あれは一見素晴らしい話だけど…大きな落とし穴があったのよね。

恐らく、ガイアを選ぶと私もマリアもエルザも不幸になるのよ。

恋人なら兎も角『結婚相手』にはしちゃいけない…

そういう相手…それがガイア...

これを知られたら『周りから嫌われる』かもしれない位に私は計算高いのよ。

猫被って誤魔化しているんだけどね。

さっきリヒトの話を聞いて気がついちゃったのよ。

リヒトは気がついて無かったけど『王配は側室』を娶れないわ。

今現在、王国にも帝国にも王女はいるけど王子は居ない。

そう考えたら魔王を倒す偉業をなしたら、勇者だもん、『婚姻』の話になる可能性はリヒトが思っている以上に高いと思う。

国からの縁談だから断れないし、王家は血を大切にするからガイアが王になるのでなく、王女がやがて女王になる…その王配がガイア。

ガイアは王族の血を引いてないからあくまで王配、そう王様になる訳じゃないのよ!

『大切なのは王家の血』なんだからどう考えても側室なんて許すわけ無いわよ。

大体王なら兎も角、王配が側室なんて話は聞いた事もないわ。

ガイアが王配になったら、私たちは、良くて愛人。しかも王配が愛人ををかこうなんてリスク女王になった王女が許さないかも知れない。下手すれば醜聞を恐れ、縁を切らされ捨てられる可能性だってあるよ。



マリアとエルザはまだ気がついていないみたいだけど…この際、黙っておこうかな…側室にすらなれないと知ったら二人もガイアからリヒトに乗り換えてくるかも知れないし。

うん、何時かは教えるとして、しばらくは黙っておこう…決めた。

元々、私はリヒトも好きだったし…迷った末ガイアを選んだんだもん。

真面な未来がないなら、ガイアをやめてリヒトにした方が良いよ。

幸いリヒトも私が好きみたいだし…

まだ気持ちは揺れ動くけど…リヒトの方が絶対に良い。

うんうん、リヒトに決めたよ。








しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。

柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。 詰んでる。 そう悟った主人公10歳。 主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど… 何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど… なろうにも掲載しております。

王太子に転生したけど、国王になりたくないので全力で抗ってみた

こばやん2号
ファンタジー
 とある財閥の当主だった神宮寺貞光(じんぐうじさだみつ)は、急病によりこの世を去ってしまう。  気が付くと、ある国の王太子として前世の記憶を持ったまま生まれ変わってしまうのだが、前世で自由な人生に憧れを抱いていた彼は、王太子になりたくないということでいろいろと画策を開始する。  しかし、圧倒的な才能によって周囲の人からは「次期国王はこの人しかない」と思われてしまい、ますますスローライフから遠のいてしまう。  そんな彼の自由を手に入れるための戦いが今始まる……。  ※この作品はアルファポリス・小説家になろう・カクヨムで同時投稿されています。

婚約破棄され、平民落ちしましたが、学校追放はまた別問題らしいです

かぜかおる
ファンタジー
とある乙女ゲームのノベライズ版悪役令嬢に転生いたしました。 強制力込みの人生を歩み、冤罪ですが断罪・婚約破棄・勘当・平民落ちのクアドラプルコンボを食らったのが昨日のこと。 これからどうしようかと途方に暮れていた私に話しかけてきたのは、学校で歴史を教えてるおじいちゃん先生!?

お願いだから俺に構わないで下さい

大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。 17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。 高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。 本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。 折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。 それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。 これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。 有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。

モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。 日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。 今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。 そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。 特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

処理中です...