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【閑話】変わる信仰
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私は悪魔神官に話を聞いてみた。
そうしたら、私の考えが間違っていない事が解った。
「天界にはルールがあり神であっても、死人を勝手に甦らす等してはいけない事になっております」
それは知っている。
だからこそ、あの邪神は、幾ら生贄を出しても良いとまで言った、私の願いを叶えなかった。
妃を蘇らしてはくれなかった。
「それは知っている、だがお前も見ただろうが、一人ではなく、沢山の人間を甦らした存在を」
「見ました」
「なら、あれは何なんだ?」
「不敬と言うのは無しで宜しいですか?」
「赦す」
「あれは、私が思うに創造神様だと思うんですよ! あんな人数普通の神が甦らしたら大変な事になると思うんですよね! それをあんなに簡単にやるなんてそれしか無い! 違うにしてもそれ位の存在だと思います」
「やはり、そう思うか?」
「はい、いや見れば見る程素晴らし存在です」
「そう思うか?」
「はい、正直言えばこんな邪神より、あの方を祀りたい...約束ですよ不敬罪は無しでお願いします」
「そうか、私もそう思っていたんだ...ルディウス様は妻を蘇らしてくれた、あのケチな邪神と大違いだ」
「魔王様?」
私は、邪神の像に剣を放り投げた。
剣は邪神像に当たり、邪神像は裂けて砕けた。
「これから、全ての邪神像は壊してしまえ、代わりに天使、いや神ルディウス様の像を飾る様に」
「魔王様」
「イワノフ、済まないこれはお前に諫められても、無理だ」
「何を言っておられるのですか? こんな素晴らしい提案反対などしません、今日中に城の邪神像は全て破壊し取り敢えずルディウス様の肖像画にでも代えましょう...神像は作るのに時間が掛かりますから」
「そうか、神像か、直ぐに手配を」
「既に執事のトルムカがこんな事になるんじゃないかと手配済みです」
「そうか、それなら安心だ」
「それでは、これからはルディウス様を祀って宜しいのですか?」
「当たり前では無いか、あんなパチ物の邪神みたいな神でなく本物の神を祀った方が余程良い」
「それでは今日からは、ルディウス様を祀る事にしましょう」
いつの間にか、ルデイウスは知らないうちに魔族に祀り上げられていく
【邪神SIDE】
一体、何があった。
魔王に状況を聞こうと思って神託を降ろそうとしたら...何故か降ろせない。
それ所か、信仰が少し落ちた気がする。
何が起きたんだ
他は兎も角、何故か魔王城周辺を見ようとしたが見えない。
まるでその部分が女神の物になった様に自分の力の干渉が出来ない。
何か恐ろしい事が起きそうな気がする。
【女神SIDE】
何か手を考えないといけない。
悲しくて下界なんて見てられない。
あんな、ルディウスの姿を見たら、怒りのあまり顕現して魔族を滅ぼしてしまうかも知れない。
だから、解決策が見つかるまで見ない事にしたわ。
早く、何か助かる方法を考えないと。
今何が起きているのかは神すら知らない。
再び
これで魔族の方は大丈夫だろう。
ただ、最大の問題がある。
あの二人とどう戦うかだ。
武器は、この錆びた剣を使う事に決めた。
聖剣は使った所で当たらない。
多分、此奴は魔剣なのだろう。
聖剣と違う波動を感じる。
力は弱いかも知れないが、当たらないよりはましだ。
結局、あそこ迄の事をしたのに、大したレベルアップにならなかった。
よく考えてみれば、現状で魔王すら瞬殺できるのだから、大した経験値を積めないのだろう。
今戦えば、前と同じ結果になるのは見えている。
そして、そう遠くない日に再び戦わなくてはならない。
あの二人が戻るまであと何日だろうか?
魔王の話ではおおよそ3日間位の様だ。
取り敢えず、俺は手に入れた錆びた剣を手入れしてみた。
七星...そこ迄しか読めない。
錆びつく前はきっと素晴らしい剣だったのかも知れない。
まぁ、錆びついても聖剣並みの魔剣だ、当たり前か。
あと3日間じゃどうやっても無理だろう。
どんなパワーアップをした所で、間に合わない。
「うぐっうーーーっ」
心臓が苦しい。
節々が凄く痛くなる...
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
頭が、首が腕が、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
腰が背中が足が、痛い痛い痛い痛い
「ううっ、こんな時に体が可笑しくなるなんて」
「ルディウス様ーーーーっ」
アイラやシャインが心配そうに見ている中、周りが暗くなっていく感覚に襲われ意識を手放した。
「ううんっ...はっ」
「目を覚まされたましたかルディウス様」
「アイラ...今は何時だ」
「ルディウス様は3日間意識を失っていました」
「ラファエルとトールは?」
「魔族の諸侯を連れ立ち魔王様と話中です」
不味い、多分あの二人は人間との戦争を起こす事を推進する筈だ。
今の魔王は俺と話し合いで《それはしない》そういう約束をした。
下手をすれば殺されかねない。
魔王が死んでしまったら、確実に魔族と人間の戦争が起き、その結果人間が殺されかねない。
だが....俺が行って何が出来る。
俺は...多分勝てない...勝てないのは解っている。
《勝てないから見殺しにするのか? それは勇者はしない...死んでも戦う》
誰か知らないが、そんな声が聞こえてきた。
《お前は...だから》
聞き取れない。
だが、はっきり聞き取れた。
そうだ、負けるからと言って逃げちゃ駄目だ。
俺は...解らない。
兎も角、行かなくては。
【魔王SIDE】
「駄目だ、この戦いは中止する」
「それは無いぜ、魔王、折角俺自らが態々、魔族領を回り、諸侯を集めてきたんだぜ?」
「そうよ、面倒くさいのを我慢して集めてきたのよ! それに邪神ゲストリアも進軍するように神託を降ろした筈よ」
「確かに、だが、私が側近たちと話し合い決めた事だ、中止し人間との和解を目指す」
「たかが魔王にそれを決める権利があるのか?」
「何か勘違いしているんじゃないかしら、私達の正体を思い出しなさい」
「確かに、堕天使に武神、私より遙かに強いのだろう...だが、お前達は此処での地位は四天王の一人にすぎない、断る」
「どうしてもか?」
「どうしても断ると言うのね」
「断る」
「「それじゃ死ね」」
トールとラファエルが同時に動いた。
魔王は咄嗟に結界を張るが...パリンッ...薄いガラスが割れるような音がしてあっさりと割れてしまった。
このまま、このまま殺されて終わる。
魔王が、自分の死を覚悟した瞬間、素早く割り込んできた者が居た。
その割り込んできた者は2人の手を押さえると壁に投げ捨てた。
だが、2人はそんなそのままぶつからずに軽く回転すると、そのまま立った。
「ルディウス様」
「貴様、出来損ないの癖にまた阻むつもりか?」
「あんだけ無様に負けたのに? 死にたいのかしら?...天使だから大丈夫とか思わないでね。
再び、戦いが始まる。
そうしたら、私の考えが間違っていない事が解った。
「天界にはルールがあり神であっても、死人を勝手に甦らす等してはいけない事になっております」
それは知っている。
だからこそ、あの邪神は、幾ら生贄を出しても良いとまで言った、私の願いを叶えなかった。
妃を蘇らしてはくれなかった。
「それは知っている、だがお前も見ただろうが、一人ではなく、沢山の人間を甦らした存在を」
「見ました」
「なら、あれは何なんだ?」
「不敬と言うのは無しで宜しいですか?」
「赦す」
「あれは、私が思うに創造神様だと思うんですよ! あんな人数普通の神が甦らしたら大変な事になると思うんですよね! それをあんなに簡単にやるなんてそれしか無い! 違うにしてもそれ位の存在だと思います」
「やはり、そう思うか?」
「はい、いや見れば見る程素晴らし存在です」
「そう思うか?」
「はい、正直言えばこんな邪神より、あの方を祀りたい...約束ですよ不敬罪は無しでお願いします」
「そうか、私もそう思っていたんだ...ルディウス様は妻を蘇らしてくれた、あのケチな邪神と大違いだ」
「魔王様?」
私は、邪神の像に剣を放り投げた。
剣は邪神像に当たり、邪神像は裂けて砕けた。
「これから、全ての邪神像は壊してしまえ、代わりに天使、いや神ルディウス様の像を飾る様に」
「魔王様」
「イワノフ、済まないこれはお前に諫められても、無理だ」
「何を言っておられるのですか? こんな素晴らしい提案反対などしません、今日中に城の邪神像は全て破壊し取り敢えずルディウス様の肖像画にでも代えましょう...神像は作るのに時間が掛かりますから」
「そうか、神像か、直ぐに手配を」
「既に執事のトルムカがこんな事になるんじゃないかと手配済みです」
「そうか、それなら安心だ」
「それでは、これからはルディウス様を祀って宜しいのですか?」
「当たり前では無いか、あんなパチ物の邪神みたいな神でなく本物の神を祀った方が余程良い」
「それでは今日からは、ルディウス様を祀る事にしましょう」
いつの間にか、ルデイウスは知らないうちに魔族に祀り上げられていく
【邪神SIDE】
一体、何があった。
魔王に状況を聞こうと思って神託を降ろそうとしたら...何故か降ろせない。
それ所か、信仰が少し落ちた気がする。
何が起きたんだ
他は兎も角、何故か魔王城周辺を見ようとしたが見えない。
まるでその部分が女神の物になった様に自分の力の干渉が出来ない。
何か恐ろしい事が起きそうな気がする。
【女神SIDE】
何か手を考えないといけない。
悲しくて下界なんて見てられない。
あんな、ルディウスの姿を見たら、怒りのあまり顕現して魔族を滅ぼしてしまうかも知れない。
だから、解決策が見つかるまで見ない事にしたわ。
早く、何か助かる方法を考えないと。
今何が起きているのかは神すら知らない。
再び
これで魔族の方は大丈夫だろう。
ただ、最大の問題がある。
あの二人とどう戦うかだ。
武器は、この錆びた剣を使う事に決めた。
聖剣は使った所で当たらない。
多分、此奴は魔剣なのだろう。
聖剣と違う波動を感じる。
力は弱いかも知れないが、当たらないよりはましだ。
結局、あそこ迄の事をしたのに、大したレベルアップにならなかった。
よく考えてみれば、現状で魔王すら瞬殺できるのだから、大した経験値を積めないのだろう。
今戦えば、前と同じ結果になるのは見えている。
そして、そう遠くない日に再び戦わなくてはならない。
あの二人が戻るまであと何日だろうか?
魔王の話ではおおよそ3日間位の様だ。
取り敢えず、俺は手に入れた錆びた剣を手入れしてみた。
七星...そこ迄しか読めない。
錆びつく前はきっと素晴らしい剣だったのかも知れない。
まぁ、錆びついても聖剣並みの魔剣だ、当たり前か。
あと3日間じゃどうやっても無理だろう。
どんなパワーアップをした所で、間に合わない。
「うぐっうーーーっ」
心臓が苦しい。
節々が凄く痛くなる...
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
頭が、首が腕が、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
腰が背中が足が、痛い痛い痛い痛い
「ううっ、こんな時に体が可笑しくなるなんて」
「ルディウス様ーーーーっ」
アイラやシャインが心配そうに見ている中、周りが暗くなっていく感覚に襲われ意識を手放した。
「ううんっ...はっ」
「目を覚まされたましたかルディウス様」
「アイラ...今は何時だ」
「ルディウス様は3日間意識を失っていました」
「ラファエルとトールは?」
「魔族の諸侯を連れ立ち魔王様と話中です」
不味い、多分あの二人は人間との戦争を起こす事を推進する筈だ。
今の魔王は俺と話し合いで《それはしない》そういう約束をした。
下手をすれば殺されかねない。
魔王が死んでしまったら、確実に魔族と人間の戦争が起き、その結果人間が殺されかねない。
だが....俺が行って何が出来る。
俺は...多分勝てない...勝てないのは解っている。
《勝てないから見殺しにするのか? それは勇者はしない...死んでも戦う》
誰か知らないが、そんな声が聞こえてきた。
《お前は...だから》
聞き取れない。
だが、はっきり聞き取れた。
そうだ、負けるからと言って逃げちゃ駄目だ。
俺は...解らない。
兎も角、行かなくては。
【魔王SIDE】
「駄目だ、この戦いは中止する」
「それは無いぜ、魔王、折角俺自らが態々、魔族領を回り、諸侯を集めてきたんだぜ?」
「そうよ、面倒くさいのを我慢して集めてきたのよ! それに邪神ゲストリアも進軍するように神託を降ろした筈よ」
「確かに、だが、私が側近たちと話し合い決めた事だ、中止し人間との和解を目指す」
「たかが魔王にそれを決める権利があるのか?」
「何か勘違いしているんじゃないかしら、私達の正体を思い出しなさい」
「確かに、堕天使に武神、私より遙かに強いのだろう...だが、お前達は此処での地位は四天王の一人にすぎない、断る」
「どうしてもか?」
「どうしても断ると言うのね」
「断る」
「「それじゃ死ね」」
トールとラファエルが同時に動いた。
魔王は咄嗟に結界を張るが...パリンッ...薄いガラスが割れるような音がしてあっさりと割れてしまった。
このまま、このまま殺されて終わる。
魔王が、自分の死を覚悟した瞬間、素早く割り込んできた者が居た。
その割り込んできた者は2人の手を押さえると壁に投げ捨てた。
だが、2人はそんなそのままぶつからずに軽く回転すると、そのまま立った。
「ルディウス様」
「貴様、出来損ないの癖にまた阻むつもりか?」
「あんだけ無様に負けたのに? 死にたいのかしら?...天使だから大丈夫とか思わないでね。
再び、戦いが始まる。
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