50 / 94
教皇登場
しおりを挟む
駄目だ、怒りが収まらない。
この体に引っ張られているのだろうか?
母親を殺された事の悲しみが頭から離れない。
父親である、アベルに対しては殺そうとしても拒絶反応がなかった。
だが、母親のアマンダが殺された瞬間から、怒りと悲しみがおさまらない。
このままではきっと八つ当たりしかねない。
ルディウスはきっとマザコンだったに違いない。
女を殺された、俺の怒りの他に、悲しみが止まらなくなる。
この悲しみはルディウスの物だ...母親を殺された憎しみが出てくる。
本来ならルディウスにとって母親の愛はどうやっても《手に入らない宝物》だった。
所が前世の俺の記憶が蘇った事で《形は違うが手に入ってしまった》
今の俺の心は前世の俺でもルディウスの物でも無く恐らくは二つが合わさった物だ。
そのせいか心の底からルディウス本来の悲しい思いが伝わってくる。
俺からしたら、《虐待されていた子供なのに可笑しな奴だ》
「王国なんて皆殺しで良いよ?」
「国王の前で王女と王妃の首を跳ねてやろう...それでも足りないからね」
「出来るよね? 直ぐにやろうよ」
此奴、俺よりもドロドロしている気がする。
流石の俺でも日本人の犯罪者が自分の女を殺しても《日本人は皆殺し》なんて思わない。
殺した奴は地獄に落としてやるが、その家族まで手を出そうとは....あれっ思うな! やっていたわ。
だが、流石にそれは人としてやってはいけない気がする。
昔、俺の仲間に大怪我させた奴の仕返しに、そいつの姉を風俗に売り飛ばしたが...気が晴れるどころか滅入った。
だが、誰かに八つ当たりしないと気が済まない。
殺しても拷問しても許される様な奴はいないだろうか?
一瞬奴隷が頭に浮かんだが...奴隷に罪は無い。
だが、この世界で何をしても許される存在が居る。
それは...魔族だ。
頭の中で次はどうするか、決まった。
そうと決まったら、此処の司祭に相談して、ホワイトとグレーテルに話をしなくてはならない。
「勇者様、明日こちらに教皇様が見えられます、少し遅れますが、貴方様の執事のルドル様とミルカ様とレイラ様も無事保護しましたのでこちらに来られるという事です」
「そうですか、今後の方針についてお話ししようと思ったのですが、それなら教皇様の到着を待ってからの方が良さそうですね」
「はい、私には荷が重すぎます、田舎司祭ですから、あと教皇様ですがルディウス様は《様》をつける必要はありません」
教皇はこの世で一番の貴人の筈だが...
「それは何故ですか?」
「貴方様は女神様の御使いです、一番神に近い方なのです《教皇》と呼びつけられた方が正しく、特に今の教皇様は勇者絶対主義の方です、その方が喜ばれます」
「そうですか? 気をつけます」
「ええ」
この日は俺に気を使ってか、ホワイトにもグレーテルにも出会わなかった。
【次の日】
空から飛竜船が二隻降りて来た。
一隻でも聖教国でしか見る事が殆ど無い飛竜船が二隻。
こんな事はまず無い。
小さな街だからちょっとした騒ぎになりそうだったが、聖騎士によって収められた。
「飛竜船か...凄いな」
「何を言っているのルディウス? 貴方は勇者なのよ、あんな物欲しかったら《くれ》の一言で教皇様がくれるわ」
「ホワイト、冗談だよな?」
「グレーテル冗談じゃないわよね」
「うん、間違いなくくれるね、あの教皇だから」
「だったら二人は何故貰わなかったんだ」
「世間体よ...あんな物に乗って移動したらどう思われるかしら」
「納得」
飛竜船が降りてきたら、年寄り4人が走って来ている、その後ろから多数の聖騎士が追い越さない様に走っている。
なかなかシュールな感じだ。
その後ろに見知った顔が三人...ルドルにミルカにレイラだ、良かった無事だったんだな。
「ハァハァ、ぜぃぜぃ...聖女ホワイト様、そちらが...ハァハァ、その」
「ええっ、勇者ルディウス様です」
「お初にお目に掛かります、私が教皇でございます」
名前を名乗らないのには理由がある。
勇者は神の御使い、ただの人間の自分は《ただ仕えるのみ》で名前を呼べとは強要しない。
そういう意味だ...《おい》《それ》だけで充分。
実際に時代によっては勇者は一切《名前を呼ばなかった》そういう事もある。
ある勇者が《ユリシアよ、最後まで私に仕えてくれてありがとう》そういって死んでいった。
未だにこの話はメイド協会に引き継がれている。
教皇や王ですら名前を呼ばなかった勇者が名前で呼んだ唯一の人物、それがユリシアというメイドだった。
それを聞いた、ユリシアは、勇者の葬儀が終わると、自害して死んだ。
その遺書には《死んでからも勇者様にお仕え致します》とあった。
その後、ユリシアには爵位が与えられ、メイド協会の名誉理事長の地位が与えられた。
そして勇者のお墓の横に埋葬された。
その葬儀は教皇自らが行った。
ちなみに教皇ですらこれなのだ、他の三人は話も出来ない。
後ろでただハァハァゼイゼイしている。
マジか...教皇に八大司教のうち三人が目の前にいる。
「初めましてルディウスです」
「お言葉を有難うございます、これは本当にすみません、疑う訳ではありませんが鑑定をさせて頂いて構いませんか?」
「ええっ構いませんよ」
横から八大司教の一人 ペドロフが鑑定紙を取り出す。
かれは死んでしまったミフォールを上回る鑑定能力があるが、念には念を入れて、鑑定紙を使う事にした。
「ここ、これは...あああっ何と勿体ない...ハハァッ」
鑑定を見るなり、ペドロフは膝磨づき、ひれ伏してしまった。
「一体、どうしたというのですかペドロフ? 幾ら勇者様に会えたからって、ちゃんと解る様に説明しなさい」
「教皇様...これを、このジョブを見てしまったら、最早こうするしか私にはありませんでした、何で私如きが鑑定など...恐れ多すぎます」
《何ですか、このペドロフの態度は...》
「見せなさい...勇者、剣聖のWジョブに他を含んだらヘキサゴン...あああああーーーっ 何と恐れ多い」
その場で教皇すら跪きそうだった。
「止めて下さい...私はまだ若輩者です、そんな事されたら困ってしまいます」
「ですが...その」
「良いですから、止めて下さい」
周りには関係者しか居なくても、教皇が頭を下げるなんて気が引ける。
「解りました...うっ、あの勇者ルディウス様、その御腰の物は?」
「聖剣 シルビアンだけど?」
一応見せた方が良いだろう、俺は腰からシルビアンを抜いて見せた。
刀身が眩い位に青く輝いた。
「「「「「「「「「「「ああっ、正に勇者様...生涯の忠誠を誓います」」」」」」」」」」
今度は周りの者全部がひれ伏す。
ホワイトもグレーテルも跪いてはいないが横で片膝を立てている。
ルディウスは知らなかった。
聖剣を手にする前の勇者は、いわば半人前。
だが、聖剣を手にして輝かせたら、それは《真の勇者》を意味する。
そんな勇者を目の前にして教皇たちがひれ伏さない訳が無い。
《勇者絶対主義》の彼等にとっては至高の瞬間だ。
この場に居る誰もがルディウスの言う事なら何でも聞くだろう。
まして彼は只の勇者じゃないのだから。
この体に引っ張られているのだろうか?
母親を殺された事の悲しみが頭から離れない。
父親である、アベルに対しては殺そうとしても拒絶反応がなかった。
だが、母親のアマンダが殺された瞬間から、怒りと悲しみがおさまらない。
このままではきっと八つ当たりしかねない。
ルディウスはきっとマザコンだったに違いない。
女を殺された、俺の怒りの他に、悲しみが止まらなくなる。
この悲しみはルディウスの物だ...母親を殺された憎しみが出てくる。
本来ならルディウスにとって母親の愛はどうやっても《手に入らない宝物》だった。
所が前世の俺の記憶が蘇った事で《形は違うが手に入ってしまった》
今の俺の心は前世の俺でもルディウスの物でも無く恐らくは二つが合わさった物だ。
そのせいか心の底からルディウス本来の悲しい思いが伝わってくる。
俺からしたら、《虐待されていた子供なのに可笑しな奴だ》
「王国なんて皆殺しで良いよ?」
「国王の前で王女と王妃の首を跳ねてやろう...それでも足りないからね」
「出来るよね? 直ぐにやろうよ」
此奴、俺よりもドロドロしている気がする。
流石の俺でも日本人の犯罪者が自分の女を殺しても《日本人は皆殺し》なんて思わない。
殺した奴は地獄に落としてやるが、その家族まで手を出そうとは....あれっ思うな! やっていたわ。
だが、流石にそれは人としてやってはいけない気がする。
昔、俺の仲間に大怪我させた奴の仕返しに、そいつの姉を風俗に売り飛ばしたが...気が晴れるどころか滅入った。
だが、誰かに八つ当たりしないと気が済まない。
殺しても拷問しても許される様な奴はいないだろうか?
一瞬奴隷が頭に浮かんだが...奴隷に罪は無い。
だが、この世界で何をしても許される存在が居る。
それは...魔族だ。
頭の中で次はどうするか、決まった。
そうと決まったら、此処の司祭に相談して、ホワイトとグレーテルに話をしなくてはならない。
「勇者様、明日こちらに教皇様が見えられます、少し遅れますが、貴方様の執事のルドル様とミルカ様とレイラ様も無事保護しましたのでこちらに来られるという事です」
「そうですか、今後の方針についてお話ししようと思ったのですが、それなら教皇様の到着を待ってからの方が良さそうですね」
「はい、私には荷が重すぎます、田舎司祭ですから、あと教皇様ですがルディウス様は《様》をつける必要はありません」
教皇はこの世で一番の貴人の筈だが...
「それは何故ですか?」
「貴方様は女神様の御使いです、一番神に近い方なのです《教皇》と呼びつけられた方が正しく、特に今の教皇様は勇者絶対主義の方です、その方が喜ばれます」
「そうですか? 気をつけます」
「ええ」
この日は俺に気を使ってか、ホワイトにもグレーテルにも出会わなかった。
【次の日】
空から飛竜船が二隻降りて来た。
一隻でも聖教国でしか見る事が殆ど無い飛竜船が二隻。
こんな事はまず無い。
小さな街だからちょっとした騒ぎになりそうだったが、聖騎士によって収められた。
「飛竜船か...凄いな」
「何を言っているのルディウス? 貴方は勇者なのよ、あんな物欲しかったら《くれ》の一言で教皇様がくれるわ」
「ホワイト、冗談だよな?」
「グレーテル冗談じゃないわよね」
「うん、間違いなくくれるね、あの教皇だから」
「だったら二人は何故貰わなかったんだ」
「世間体よ...あんな物に乗って移動したらどう思われるかしら」
「納得」
飛竜船が降りてきたら、年寄り4人が走って来ている、その後ろから多数の聖騎士が追い越さない様に走っている。
なかなかシュールな感じだ。
その後ろに見知った顔が三人...ルドルにミルカにレイラだ、良かった無事だったんだな。
「ハァハァ、ぜぃぜぃ...聖女ホワイト様、そちらが...ハァハァ、その」
「ええっ、勇者ルディウス様です」
「お初にお目に掛かります、私が教皇でございます」
名前を名乗らないのには理由がある。
勇者は神の御使い、ただの人間の自分は《ただ仕えるのみ》で名前を呼べとは強要しない。
そういう意味だ...《おい》《それ》だけで充分。
実際に時代によっては勇者は一切《名前を呼ばなかった》そういう事もある。
ある勇者が《ユリシアよ、最後まで私に仕えてくれてありがとう》そういって死んでいった。
未だにこの話はメイド協会に引き継がれている。
教皇や王ですら名前を呼ばなかった勇者が名前で呼んだ唯一の人物、それがユリシアというメイドだった。
それを聞いた、ユリシアは、勇者の葬儀が終わると、自害して死んだ。
その遺書には《死んでからも勇者様にお仕え致します》とあった。
その後、ユリシアには爵位が与えられ、メイド協会の名誉理事長の地位が与えられた。
そして勇者のお墓の横に埋葬された。
その葬儀は教皇自らが行った。
ちなみに教皇ですらこれなのだ、他の三人は話も出来ない。
後ろでただハァハァゼイゼイしている。
マジか...教皇に八大司教のうち三人が目の前にいる。
「初めましてルディウスです」
「お言葉を有難うございます、これは本当にすみません、疑う訳ではありませんが鑑定をさせて頂いて構いませんか?」
「ええっ構いませんよ」
横から八大司教の一人 ペドロフが鑑定紙を取り出す。
かれは死んでしまったミフォールを上回る鑑定能力があるが、念には念を入れて、鑑定紙を使う事にした。
「ここ、これは...あああっ何と勿体ない...ハハァッ」
鑑定を見るなり、ペドロフは膝磨づき、ひれ伏してしまった。
「一体、どうしたというのですかペドロフ? 幾ら勇者様に会えたからって、ちゃんと解る様に説明しなさい」
「教皇様...これを、このジョブを見てしまったら、最早こうするしか私にはありませんでした、何で私如きが鑑定など...恐れ多すぎます」
《何ですか、このペドロフの態度は...》
「見せなさい...勇者、剣聖のWジョブに他を含んだらヘキサゴン...あああああーーーっ 何と恐れ多い」
その場で教皇すら跪きそうだった。
「止めて下さい...私はまだ若輩者です、そんな事されたら困ってしまいます」
「ですが...その」
「良いですから、止めて下さい」
周りには関係者しか居なくても、教皇が頭を下げるなんて気が引ける。
「解りました...うっ、あの勇者ルディウス様、その御腰の物は?」
「聖剣 シルビアンだけど?」
一応見せた方が良いだろう、俺は腰からシルビアンを抜いて見せた。
刀身が眩い位に青く輝いた。
「「「「「「「「「「「ああっ、正に勇者様...生涯の忠誠を誓います」」」」」」」」」」
今度は周りの者全部がひれ伏す。
ホワイトもグレーテルも跪いてはいないが横で片膝を立てている。
ルディウスは知らなかった。
聖剣を手にする前の勇者は、いわば半人前。
だが、聖剣を手にして輝かせたら、それは《真の勇者》を意味する。
そんな勇者を目の前にして教皇たちがひれ伏さない訳が無い。
《勇者絶対主義》の彼等にとっては至高の瞬間だ。
この場に居る誰もがルディウスの言う事なら何でも聞くだろう。
まして彼は只の勇者じゃないのだから。
0
お気に入りに追加
231
あなたにおすすめの小説
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
【完結】R18 狂惑者の殉愛
ユリーカ
恋愛
7/21追記:
ご覧いただいてありがとうございます!HOTランクイン嬉しいです!
二部完結しました。全話公開予約済み。完結に伴いタグを修正しています。よろしければ二部もお付き合いください。二部は視点が変わります。
殉愛とは、ひたむきな愛を守るために命を賭すことです。
============
エルーシア(エルシャ)は幼い頃に両親を亡くした侯爵令嬢だった。唯一の肉親である侯爵家当主でエルーシアを溺愛する異母兄ラルドに軟禁されるように屋敷の中で暮らしていた。
そんな中で優しく接してくれる馬丁のエデルと恋仲になる。妹を盲愛する義兄の目を盗み密会を重ねる二人だったが‥‥
第一部は義兄と家人、二人の男性から愛され求められ翻弄されるヒロインのお話です。なぜ翻弄され流されるのかはのちにわかります。
兄妹×三角関係×取り合い系を書いてみたくて今までとちょっと違うものを目指してみました。妹をドロドロにガチ愛する兄(シスコンではないやつ)がダメでしたら撤退でお願いします。
さて、狂っていたのは一体誰だったんでしょうかね。
本作品はR18です。第一部で無理やり表現があります。ご注意ください。ムーンライトノベルズでも掲載予定ですがアルファポリス先行です。
第13話より7時20時で毎日更新していきます。完結予定です。
タイトルの※ はR18を想定しています。※以外でもR18未満のベタベタ(キスハグ)はあります。
※ 世界観は19世紀初頭ヨーロッパもどき、科学等の文明なし。魔法スキルなし物理のみ。バトル要素はありません。
※ 二部構成です。二部にて全力で伏線回収します。一部は色々とっ散らかっております。黒幕を予想しつつ二部まで堪えてください。
悲しいことがあった。そんなときに3年間続いていた彼女を寝取られた。僕はもう何を信じたらいいのか分からなくなってしまいそうだ。
ねんごろ
恋愛
大学生の主人公の両親と兄弟が交通事故で亡くなった。電話で死を知らされても、主人公には実感がわかない。3日が過ぎ、やっと現実を受け入れ始める。家族の追悼や手続きに追われる中で、日常生活にも少しずつ戻っていく。大切な家族を失った主人公は、今までの大学生活を後悔し、人生の有限性と無常性を自覚するようになる。そんな折、久しぶりに連絡をとった恋人の部屋を心配して訪ねてみると、そこには予期せぬ光景が待っていた。家族の死に直面し、人生の意味を問い直す青年の姿が描かれる。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
恋人を寝取られた挙句イジメられ殺された僕はゲームの裏ボス姿で現代に転生して学校生活と復讐を両立する
くじけ
ファンタジー
胸糞な展開は6話分で終わります。
幼い頃に両親が離婚し母子家庭で育った少年|黒羽 真央《くろは まお》は中学3年生の頃に母親が何者かに殺された。
母親の殺された現場には覚醒剤(アイス)と思われる物が発見される。
だがそんな物を家で一度も見た事ない真央は警察にその事を訴えたが信じてもらえず逆に疑いを掛けられ過酷な取調べを受ける。
その後無事に開放されたが住んでいた地域には母親と自分の黒い噂が広まり居られなくなった真央は、親族で唯一繋がりのあった死んだ母親の兄の奥さんである伯母の元に引き取られ転校し中学を卒業。
自分の過去を知らない高校に入り学校でも有名な美少女 |青海万季《おおみまき》と付き合う事になるが、ある日学校で一番人気のあるイケメン |氷川勇樹《ひかわゆうき》と万季が放課後の教室で愛し合っている現場を見てしまう。
その現場を見られた勇樹は真央の根も葉もない悪い噂を流すとその噂を信じたクラスメイト達は真央を毎日壮絶に虐めていく。
虐められる過程で万季と別れた真央はある日学校の帰り道に駅のホームで何者かに突き落とされ真央としての人生を無念のまま終えたはずに見えたが、次に目を覚ました真央は何故か自分のベッドに寝ており外見は別人になっており、その姿は自分が母親に最期に買ってくれたゲームの最強の裏ボスとして登場する容姿端麗な邪神の人間体に瓜二つだった。
またそれと同時に主人公に発現した現実世界ではあり得ない謎の能力『サタナフェクティオ』。
その能力はゲーム内で邪神が扱っていた複数のチートスキルそのものだった。
真央は名前を変え、|明星 亜依羅《みよせ あいら》として表向きは前の人生で送れなかった高校生活を満喫し、裏では邪神の能力を駆使しあらゆる方法で自分を陥れた者達に絶望の復讐していく現代転生物語。
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる