37 / 94
学園長の最後
しおりを挟む
何だか厄介払いの様に学園から出された。
幾ら学ぶ事が無い位に俺が優秀でもこれは無い。
貴族である以上、普通はちゃんと期間中は置いてくれるべきだ。
普通の貴族は此処での期間中は幾ら優秀でも友人や伴侶を得る場でもあるのだ。
一言位抗議をしても良いだろう。
俺は学園長室を訪れた。
学園長室の前に秘書が居た。
「学園長に取り次いで欲しい」
「学園長なら先程、退職しました」
「退職?」
「はい、次の学園長はまだ赴任してきていません、概ね2週間後ですね」
「何で学園長は退職されたのでしょうか?」
「子供は知らなくて良い事です」
「俺だって元生徒です、教えて下さい」
「はぁ~ 自分がした事で何が起こるか解らない糞ガキに話す事はありません、ルディウス私は貴方が嫌いです...この学園で貴方がどれ程...ボンクラな貴方に言っても解らないでしょうね...もう卒業したのだからとっとと去りなさい」
何がなんだか解らない。
【学園にて】
「もうこの学園ともお別れかぁ....定年まで後5年静かに終わりたかった」
「学園長、何も辞めなくても」
「今回の件では何人もの人間が殺されたんだ、死なないだけ私はましだ」
「学園長...」
勇者と剣聖が殺された。
決闘である以上、法的に問題はない。
私はルディウスの主張の通り、2人が偽物であると言う話で押し通した。
だが、此処で大きな問題が生じた。
あんな性格が歪んだ奴でも《国と教会が認めた勇者と剣聖》だった。
だからこそ、教皇が領主に頭を下げ、ローマン伯爵程の方が平民に土下座までしたんだ。
その勇者と剣聖が偽物...だとしたら、紛い者の為に頭を下げた事になる、伯爵はまだしも教皇様が頭を下げる等前代未聞だ。
それをせざる負えなかったのも、勇者と剣聖だからだ。
それが偽物となると全てが覆ってしまう。
まず、勇者と剣聖を審議し鑑定した、審議官8名が女神の御使いである、勇者や剣聖の審議ミスをしたとして即日処刑された。
それから、神託を受けた司祭に、勇者の儀、剣聖の儀に関わった18名も誤った判断をした事で処刑。
そして、アルトランとベーダの家族は男は全員処刑され、女は一全員終身奴隷の性奴隷として売られるらしい、一番下の4歳の子なんてもう地獄しか無いだろう。
解っているだけで今回の事でこれだけの人間が死ぬことが決まった。
それだけじゃ無い...神託は2度とは無いから、今国中の貴族や騎士が血眼になって勇者と剣聖を探している。
こんな事態になったんだ、学園とて責任を取らない訳にはいかないだろう。
そして、ルディウスにも何かしら因縁をつけて処罰が及ぶかも知れない。
今回の事を良く思わない馬鹿が、退学にさせろとか留年させろとか言うだろうな。
だから、私の権限で「卒業させてやったわい」幸いルディウスは優秀だ。
流石の馬鹿も卒業取り消しは出来ないだろう、ましてその時の学園長が居なければ確実に出来ぬ。
私の名前で卒業証明書にサインがしてあるからの...
私はあの勇者も剣聖も嫌いだ、「死ねば良いのに」何回思ったか解らない。
あんなクズ死んで当然。
あんな者が勇者、剣聖笑わせてくれる。
ルディウスは正しい、教師も、いや国ですら手を出せなかったクズを合法的に戦って殺した。
「わはははははっ愉快じゃな」
「学園長」
「後は頼んださらばじゃ」
机の上には退職届けがあり、「中には全ての責任は自分にあるから退職する」そう書いてある。
全ての引継ぎを済まして、学園長は去っていった。
幾ら学ぶ事が無い位に俺が優秀でもこれは無い。
貴族である以上、普通はちゃんと期間中は置いてくれるべきだ。
普通の貴族は此処での期間中は幾ら優秀でも友人や伴侶を得る場でもあるのだ。
一言位抗議をしても良いだろう。
俺は学園長室を訪れた。
学園長室の前に秘書が居た。
「学園長に取り次いで欲しい」
「学園長なら先程、退職しました」
「退職?」
「はい、次の学園長はまだ赴任してきていません、概ね2週間後ですね」
「何で学園長は退職されたのでしょうか?」
「子供は知らなくて良い事です」
「俺だって元生徒です、教えて下さい」
「はぁ~ 自分がした事で何が起こるか解らない糞ガキに話す事はありません、ルディウス私は貴方が嫌いです...この学園で貴方がどれ程...ボンクラな貴方に言っても解らないでしょうね...もう卒業したのだからとっとと去りなさい」
何がなんだか解らない。
【学園にて】
「もうこの学園ともお別れかぁ....定年まで後5年静かに終わりたかった」
「学園長、何も辞めなくても」
「今回の件では何人もの人間が殺されたんだ、死なないだけ私はましだ」
「学園長...」
勇者と剣聖が殺された。
決闘である以上、法的に問題はない。
私はルディウスの主張の通り、2人が偽物であると言う話で押し通した。
だが、此処で大きな問題が生じた。
あんな性格が歪んだ奴でも《国と教会が認めた勇者と剣聖》だった。
だからこそ、教皇が領主に頭を下げ、ローマン伯爵程の方が平民に土下座までしたんだ。
その勇者と剣聖が偽物...だとしたら、紛い者の為に頭を下げた事になる、伯爵はまだしも教皇様が頭を下げる等前代未聞だ。
それをせざる負えなかったのも、勇者と剣聖だからだ。
それが偽物となると全てが覆ってしまう。
まず、勇者と剣聖を審議し鑑定した、審議官8名が女神の御使いである、勇者や剣聖の審議ミスをしたとして即日処刑された。
それから、神託を受けた司祭に、勇者の儀、剣聖の儀に関わった18名も誤った判断をした事で処刑。
そして、アルトランとベーダの家族は男は全員処刑され、女は一全員終身奴隷の性奴隷として売られるらしい、一番下の4歳の子なんてもう地獄しか無いだろう。
解っているだけで今回の事でこれだけの人間が死ぬことが決まった。
それだけじゃ無い...神託は2度とは無いから、今国中の貴族や騎士が血眼になって勇者と剣聖を探している。
こんな事態になったんだ、学園とて責任を取らない訳にはいかないだろう。
そして、ルディウスにも何かしら因縁をつけて処罰が及ぶかも知れない。
今回の事を良く思わない馬鹿が、退学にさせろとか留年させろとか言うだろうな。
だから、私の権限で「卒業させてやったわい」幸いルディウスは優秀だ。
流石の馬鹿も卒業取り消しは出来ないだろう、ましてその時の学園長が居なければ確実に出来ぬ。
私の名前で卒業証明書にサインがしてあるからの...
私はあの勇者も剣聖も嫌いだ、「死ねば良いのに」何回思ったか解らない。
あんなクズ死んで当然。
あんな者が勇者、剣聖笑わせてくれる。
ルディウスは正しい、教師も、いや国ですら手を出せなかったクズを合法的に戦って殺した。
「わはははははっ愉快じゃな」
「学園長」
「後は頼んださらばじゃ」
机の上には退職届けがあり、「中には全ての責任は自分にあるから退職する」そう書いてある。
全ての引継ぎを済まして、学園長は去っていった。
0
お気に入りに追加
235
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺の好きな人は勇者の母で俺の姉さん! パーティ追放から始まる新しい生活
石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが別に気にも留めていなかった。
ハーレムパーティ状態だったので元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、三人の幼馴染は確かに可愛いが、リヒトにとって恋愛対象にどうしても見られなかったからだ。
だから、ただ見せつけられても困るだけだった。
何故ならリヒトの好きなタイプの女性は…大人の女性だったから。
この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。
勿論ヒロインもチートはありません。
他のライトノベルや漫画じゃ主人公にはなれない、背景に居るような主人公やヒロインが、楽しく暮すような話です。
1~2話は何時もの使いまわし。
亀更新になるかも知れません。
他の作品を書く段階で、考えてついたヒロインをメインに純愛で書いていこうと思います。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
学園長からのお話です
ラララキヲ
ファンタジー
学園長の声が学園に響く。
『昨日、平民の女生徒の食べていたお菓子を高位貴族の令息5人が取り囲んで奪うという事がありました』
昨日ピンク髪の女生徒からクッキーを貰った自覚のある王太子とその側近4人は項垂れながらその声を聴いていた。
学園長の話はまだまだ続く……
◇テンプレ乙女ゲームになりそうな登場人物(しかし出てこない)
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる