悪徳貴族になろうとしたが

石のやっさん

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実験

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イライザから話を聞いて、俺は盗賊が根城にしている洞窟に来た。

勿論、横にはイライザがいる。

「本当に来ましたが大丈夫なんですか?」

かなり離れた場所から盗賊の出入りを見ていた。

案外、俺が使っている魔法は遠距離で使えるみたいだ...ただライフルみたいに一瞬でとはいかなく、速度は恐らくオートバイ位の速度な気がする。


「まぉ大丈夫だろう...運が悪けりゃ死ぬだけさ」

「冗談ですよね?」

「死ぬだけさ、気にすんな」

まぁ冗談だが...

「気にしますよ、私まだ結婚もしてないんですよ」

「そのお尻じゃ無理だ諦めろ」

「酷い」


馬鹿な話をしている隙に見張りの男が2人出て来た。

そこに、俺は前の要領で頭に杖を向けてそのまま伸ばしたイメージをする。

ゴブリンの時の様に思いっきりかき混ぜるのでなく、軽くかき混ぜるイメージをした。

すると見張りの一人の体が痙攣をおこして、まるで痺れた様に体がなっていた。

「一体、何をしたの?」

俺はあえて本当の事を言わない。

「呪いを掛けてみたんだよ...イライザにしたような感じの奴」

「呪いですか?」

意外な事に、魔法がある世界だから呪い位あるかと思ったら無いらしい。

そして、魔法も、杖を使って火や水を出すものや治療の物もあるが、全て可視出来る物しかない。

つまり、俺の様に《見えない》《いきなり何処かに出す》そういう物は誰も知らない。


それに答えずに、1人が痙攣した為、大声を出しているもう一人も同じ様にした。

但し、さっきより更に緩やかに...それでも同じ様に頭を抱えて転がりまくっている。


多分、この魔法は強弱を上手く調整すれば《もっと応用が利くはずだ》

取り合えず、今日はこれで終わりで良い。

あくまでこれは実験、討伐に来たのではない。

「あの、ルディウス様、あの呪い、私に本当に掛けたんですか? 冗談ですよね?」

「別に良いだろう? 俺に逆らわないなら、大丈夫だから」

「そんな...」

「まさかイライザは僕に逆らったり、裏切ったりはしないよな」





その顔を見たイライザは生きているここちがしなかった。


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