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第47話 勇者SIDE ゲスを超える者

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ふう~ようやく片付いた。

例え、どうでも良い奴でも幼馴染…ここ迄するのは流石に心が痛い。

だが…これしか方法が無かった…ごめんな…

さぁ嫌な事は終わりだ、街に向かうか

◆◆◆

「「「「…」」」」

此処まで犠牲を払ってまでリヒトを追いかけてきた。

全てを捨てて来たから、教皇から何を言われるか解らない。

きっと何かしらの罰は覚悟する必要がある…

流石にもう2度とは出来ねー。

「カイト…今思ったんだけど」

「ああっ、そうだな」

「そうね…」

「どうしたの?!なんで私の方を見るの…なんで?!」

そうだ…二番目に考えた作戦は『幼馴染だから皆仲良くしよう』そういう話だったが…最初に考えた作戦は『リヒトが好きな奴が恋人になる』そういう話だった。

あれは『上手くいっていた』んじゃないか?

あのままフリージアが受け入れてしまえば…幼馴染を犯して責任も取らないのか…そう責任を追及できた筈だ。

まして聖女が破瓜したなら、教会も巻き込んで無理やりリヒトを旅に同行させられた筈だ。

そもそも、この作戦は却下されたが立案したのは此奴だ。

『婚約』まで視野にいれた話だった筈だ。

あれは諦める場面じゃない…最高のチャンスだった。

「お前、何で泣き喚いたの?何がきゃぁぁぁーだよ、嫌がりやがってふざけんなよ! 作戦が上手くいっていたじゃないか?」

「『嫌、いやいやよーーー』?『ううっ、酷い…』?『…良いよ…そこ迄いうのなら…もう』? 違うだろう?あそこは『私も愛しているわリヒト』そう言いながら手をリヒトの頭にまわして股を開いて受け入れる場面じゃないかな…それなのに股を頑なに閉じて嫌がって何やってんの…馬鹿なの…いや寧ろ自分から手を添えて迎い入れれば良かったじゃん」

「そうよね100パーセント成功していた作戦を、全部フリージアが台無しにしたんだよ? 好きだ、愛している…そう言えばもう完璧だったのに…」

「酷いよ…皆…グスッ、私そう言うの初めてなんだよ…皆の前は流石に嫌だよ…」

この馬鹿女がリヒトを拒まなければ…こっちの勝ちじゃねーか。

糞がふざけんなよ…

「お前のせいでリヒトが手に入らなくなったんだ…家事は今後全部フリージアにして貰おう」

「そうだね、武器の手入れも頼むわ」

「事務仕事も全部お願いね…あんたのせいなんだから」

「そそそ…そんな…」

この糞女のせいでリヒトを引き入れられなかったんだ…当たり前だ。

本当にムカつくわーー。


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