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第一話 婚約破棄 大丈夫?(加筆大幅修正)
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私の名前はマリア...この国のドレークの伯爵家の娘だ。
そして、ある理由が元で貴公子と名高いドリアーク伯爵家のフリード様の婚約者をしています。
ただ、私個人としていえば...これが恋愛なのかなぁ~と疑問を思っています。
実は私は【転生者】です。
別に転生者と言っても、聖女の能力がある訳でもありません。
300年も弱い生物を倒してレベルMAXなんて事もありません!
私が転生してきたこの世界には、すご~く残念ですが、魔法はありませんし、魔王もいません。
ただ、前世の記憶を持ち越している、それだけにすぎません、しかも普通のOLの平凡な記憶だけです。
そのせいか、少し大人な考えがモテるだけで、チートでも何でもありませんね。
貴公子なんてイケメンと結婚出来るんだから幸せだろうって?
あはははっ馬鹿言っちゃいけません!
貴族の婚約って前世でいう所の『花嫁修業』なんて比べ物にならないのよ!
正直に言わせて貰えれば、この苦労を考えたらトントン、嫌、マイナスかも知れませんよ!
今日は、何時もの様にエチケット夫人(私命名、だって凄―く、マナーに煩いんだもん)にしごかれていた中、何故かフリード様に呼び出しを受けています。
何故なのでしょうか?
その横に笑顔の妹ロゼが居て、私を叱りつけて来るのです。
可笑しいな?
あれ~なんで私が叱られるのかな?
本当に解らないよ。
毎日のようにエチケット夫人をはじめ、色々な方のブラック企業顔負けの毎日。
フリードやロゼに会ったのは、あれれ~思い出せないないや。
顔はすれ違って見てはいるけど!
ちゃんと会話したのは何時だっけーーーうん!思い出せない。
それに、前世も含み私って文学少女だから、妹のロゼみたいに社交界には興味ないし、ダンスパーティーとかも好きじゃ無いから、ここ暫くの接点は全く無いんだけどなぁ~
うん、怒られる理由が全く解らん…わ。
「数々のロゼへの陰湿な嫌がらせ。何か言う事はあるかな、マリア」
ロゼへの嫌がらせ? 全く覚えは無いわ、本当に死ぬ程忙しいしーー、正直、構ってなんていられないわよ、ロゼに構う位なら、ひたすら寝たい、今の私、目の下隈が出来ているのよ? それにロゼは私の事が大嫌いみたいだから、余り話もしてないわ。
睡眠も真面にとれない私は、時間が惜しくて仕方ない、私を嫌っている妹なんかに時間なんてとられたく無いもの。
「ロゼへの嫌がらせ...身に覚えは本当にありません!」
本当に身に覚えは無いわ、そもそも私はロゼに嫌われているせいか、廊下で会っても妹は挨拶も返して来ない。
最初はそれでも挨拶位はしていたけどさぁ、返さない相手に馬鹿馬鹿しいから私も挨拶をしなくなった、ロゼとは交流その物がないわ。
「おはよう」「ごきげんよう」「さようなら」
家族なのにこれだけで充分会話が成り立つ位だわ。
私がロゼに何かをした? 全く記憶など無いし、婚約してから【結婚までに淑女として1人前にする】というお義母様の教育方針でエチケット夫人の指導で忙しいからそんな事している暇なんて、全く無いわよ。
「身に覚えが無いだと! あれ程、陰湿な事をしながら君という女は良心が全く無いのか!」
本当に身に覚えが無いわよ...指導、指導、指導ばかりで、そんな事する暇なんて本当に私には無いわよ。
だが、一応は淑女教育を受けている私は…しっかりと貴族らしく答えます。
「フリード...本当に何の事か解りません、言わせて頂ければ、私はロゼに嫌われているので、妹のロゼとは交流が殆どありません、しかも、花嫁教育が本当に忙しいから社交界にも余り来ません、そんな私が何でそんな事が出来るのでしょうか?」
周りは静まりかえり、二人の取り巻きたちは距離を置いて私を見ているわね。
悲しい事に『孤高のボッチ』の私には味方なんて居ないのよね?
だけど、誰もが私の話が正しいのを知っているから、黙ってその様子を見ているわね。
「待って、フリード、そんなに姉を怒らないであげて下さい」
「ロゼ、もう庇わなくて良いんだ、無視や取り巻きを使っての嫌がらせの数々、そんな陰湿な事を繰り返すような女なんてな」
何なのかな?この茶番...まるで昔見た「ざまぁ系の小説の始まりみたい。取り巻きなんて、私には一人も居ないわよ? 傍に居るのお母さまがつけた教育係と護衛だけ...まぁ無視は貴方が挨拶もしないから心当たりはある...挨拶しない妹に挨拶しないのは問題になる訳ないよね?
挨拶しても返してくれない相手なんだから、話かけないのはお互い様だわ。
フリードの言葉を聞いた周囲が、ひそひそと話し出しているけど、本当にこれで、何で私が一方的に言われるのか、本当に解らない。
あんたら前世のブラック企業の家長かよーーー!
貴族なんだから怒鳴らず冷静にはなそうか?
「俺は貴様のような女の婚約者であったことが恥ずかしい」
もしかして婚約破棄ですか?
こんなに辛い『花嫁修業』をしている私に…
そうですか?
まぁ別に構わないわ...
向こうから言い出したんだから、これは「私のせいじゃない」私から言い出してないからね? 一方的婚約破棄これは覆られないわ『責任は全部フリードだ』うん、いいんじゃないかな?
それなら【何も問題無い】 うん、私に落ち度は全くないから本当に安心だ。
さぁ貴族の淑女モードにならなくちゃね…私は猫を三匹被った。
「では、フリードはどの様にしたいのですか!」
「黙れ! 気安く俺の名前を呼ぶな!」
フリードって馬鹿なのかな?
公衆の面前で馬鹿やって...本当に貴族なのかな?
世間話し位しかした事がなかったけど、此処まで酷いとは思わなかったわ。
なんで『貴公子』と呼ばれているのか疑問に思うわね。
私は更に追加で猫三匹被った。
「そうですか、ではどのようにしたいかフリード様がお決め下さい...」
フリードは雰囲気に酔っているのか、両手を広げて声を上げる。
まるで舞台に立つ役者のよう…おひねりでも投げた方が良いかな?(笑)
「今日この時より、フリード・ドリアークはマリア・ドレークとの婚約を破棄する!...そして、俺は、代わりにロゼ・ドレークとの婚約を宣言する」
えーと、私は別に構わないよ...だけど良いの?大きな問題に確実になるんだけどな、平気?
「それは双方の両親、ひいては当主であるお父様達もご存じなのでしょうか?」
どう考えても知らない筈だわ、知っていたらこんな事を絶対にさせる訳ないもの。
「まだ、知らせていない..だが」
本当に頭がいたくなるわ...貴族として家の付き合いがあるのだから...先にそこを押さえてからでしょうに、親に許可も貰わないで婚約破棄…『貴公子』こんな奴がなんでそんな風に呼ばれているのかな
私は凄く疑問に思うわよ。
せめて、先にどちらかの両親の許可を得てからするのが筋でしょうが...
まぁ良いです、こんなに頑張ってきた私にその仕打ち、言質はとらせて貰います。
「まどろっこしいです...貴族として正式のお言葉か聞いております」
この様な問題行動を起こす様な人間、私としても【要らない】
危なっかしくて生涯なんて一緒に過ごせないわ。
もっとしっかりした人間だと思っていたのに凄く、残念だわ。
「マリア、元婚約者とは言え、無礼だぞ、だが…良かろう貴族として正式の言葉として伝えよう」
これだけの沢山の貴族の前での宣言だよ!もう取り消しはきかないわよ、本当に馬鹿ね。
私としては【こんな不良物件】掴まないで良かったわ。
婚約者としての愛情は少しはあったのよ、これでもね。
ロゼにだって、姉妹としても愛情は余りないけど...家族だとは思っていたのよ。
此処まできたら...もう取り返しはつかないだろう。
どうもしてあげられない...なら【そこ迄して臨んだ】願いを聞いてあげるのが私の最後の愛情だ。
「謹んで、マリア.ドレーク婚約破棄をお受けします」
私は【これで良い】、別に恨まないし、復讐なんてしない
本当に二人はもう【どうでも良い】存在なのだから。
ロゼ、貴方は本当に妹だからと言って、子供の頃からから、私の物をなんでも取り上げてきたわね。
正直言えば、少しはうざく思っていたのよ!...だけどもう、どうでも良くなったわ。
だけどね、流石に嘘までは受け入れられないわ。
まぁどうせすぐに、大変な事になると思うわ、だけど【二人が望んだ未来】だから仕方ないわね。
まぁ【真実の愛】があるなら大丈夫でしょうね。
私が簡単に婚約破棄を受け入れた事で留飲が下がったのかフリードは静かになった。
そして、少しだけだけど言葉を弱めた。
良いのよ、幾らでも聞くわよ!多分、後で凄く後悔すると思うからね。
ロゼもね...
「そうか...潔いのだな」
断罪でもしたつもり!小説なら泣き喚く、そういう場面ね...だけど、ここはそんな世界じゃ無いと思うわよ。
「別に、罪は認めた訳ではありませんよ?私はフリードは嫌いじゃ無かったですが、まだ、婚約して結納を貰った位の間柄です、心は【愛】にまで育っては居ませんわ、それは本来これから長い時間を掛けて築く物ですからね、今の時点で妹が良いなら仕方ない事ですわ、今更、良好な関係は築けないでしょう...ロゼ、誓いなさい! 貴方はフリードを本当に愛しているのよね?姉から奪ってまで欲しかったんでしょう?」
自分に酔っているロゼならしっかりと答えるだろう...何時も私から物を取り上げた時の様な、凄く嫌な笑顔をしますからね。
「黙らなくて良いのよ!ロゼ!フリードは嫌いでは無いけど「まだ、愛を育んでいない」から、ロゼ貴方にあげるわ!」
「私はフリードを心から愛していましす...この愛にに生きると誓います」
「偽りはありませんか?」
「偽りはありません」
本当に馬鹿な子ね、これから茨の道が待っているのに、だけど、本当に愛しているなら仕方ないわ、うん本当に良かった。
「では、貴方に婚約者の地位を正式にお譲りしますわ」
無実の罪に2人して陥れたのだから良心の呵責があるでしょう?
だけど別にいいのよ、そんな事、うん、【どうでも良いわ】
これで、貴方のお姉ちゃんは居なくなりました。
私はそう考えるわ。
そして貴方を支える未来の妻も居なくなりました。
それだけだわ。
「マリア...」
「もう、何も言わないで良いですわ、妹は(愚かな)貴方にふさわしいわ、お幸せに」
「すまないな...」
「別にどうでも良い事です、それじゃ二人ともお幸せに」
私は、その後、不機嫌そうな顔をして壁の花になった。
帰りたいのに、今日は王子が出席しているパーティーなので帰れない。
仕方ないわ、我慢よ私。
今日は貴族の子供だけのパーティー、大人の貴族は此処には居ないわ。
第二王子のアーサー様はいるが、家の事なので口を挟んではこない。
多分、王子は面倒事は嫌なんでしょうね、この話が終わると主催者なのに立ち去った。
「大変だね」
と私を労って…私だって本当は帰りたいのに、アーサー様が羨ましいわ。
そして、ある理由が元で貴公子と名高いドリアーク伯爵家のフリード様の婚約者をしています。
ただ、私個人としていえば...これが恋愛なのかなぁ~と疑問を思っています。
実は私は【転生者】です。
別に転生者と言っても、聖女の能力がある訳でもありません。
300年も弱い生物を倒してレベルMAXなんて事もありません!
私が転生してきたこの世界には、すご~く残念ですが、魔法はありませんし、魔王もいません。
ただ、前世の記憶を持ち越している、それだけにすぎません、しかも普通のOLの平凡な記憶だけです。
そのせいか、少し大人な考えがモテるだけで、チートでも何でもありませんね。
貴公子なんてイケメンと結婚出来るんだから幸せだろうって?
あはははっ馬鹿言っちゃいけません!
貴族の婚約って前世でいう所の『花嫁修業』なんて比べ物にならないのよ!
正直に言わせて貰えれば、この苦労を考えたらトントン、嫌、マイナスかも知れませんよ!
今日は、何時もの様にエチケット夫人(私命名、だって凄―く、マナーに煩いんだもん)にしごかれていた中、何故かフリード様に呼び出しを受けています。
何故なのでしょうか?
その横に笑顔の妹ロゼが居て、私を叱りつけて来るのです。
可笑しいな?
あれ~なんで私が叱られるのかな?
本当に解らないよ。
毎日のようにエチケット夫人をはじめ、色々な方のブラック企業顔負けの毎日。
フリードやロゼに会ったのは、あれれ~思い出せないないや。
顔はすれ違って見てはいるけど!
ちゃんと会話したのは何時だっけーーーうん!思い出せない。
それに、前世も含み私って文学少女だから、妹のロゼみたいに社交界には興味ないし、ダンスパーティーとかも好きじゃ無いから、ここ暫くの接点は全く無いんだけどなぁ~
うん、怒られる理由が全く解らん…わ。
「数々のロゼへの陰湿な嫌がらせ。何か言う事はあるかな、マリア」
ロゼへの嫌がらせ? 全く覚えは無いわ、本当に死ぬ程忙しいしーー、正直、構ってなんていられないわよ、ロゼに構う位なら、ひたすら寝たい、今の私、目の下隈が出来ているのよ? それにロゼは私の事が大嫌いみたいだから、余り話もしてないわ。
睡眠も真面にとれない私は、時間が惜しくて仕方ない、私を嫌っている妹なんかに時間なんてとられたく無いもの。
「ロゼへの嫌がらせ...身に覚えは本当にありません!」
本当に身に覚えは無いわ、そもそも私はロゼに嫌われているせいか、廊下で会っても妹は挨拶も返して来ない。
最初はそれでも挨拶位はしていたけどさぁ、返さない相手に馬鹿馬鹿しいから私も挨拶をしなくなった、ロゼとは交流その物がないわ。
「おはよう」「ごきげんよう」「さようなら」
家族なのにこれだけで充分会話が成り立つ位だわ。
私がロゼに何かをした? 全く記憶など無いし、婚約してから【結婚までに淑女として1人前にする】というお義母様の教育方針でエチケット夫人の指導で忙しいからそんな事している暇なんて、全く無いわよ。
「身に覚えが無いだと! あれ程、陰湿な事をしながら君という女は良心が全く無いのか!」
本当に身に覚えが無いわよ...指導、指導、指導ばかりで、そんな事する暇なんて本当に私には無いわよ。
だが、一応は淑女教育を受けている私は…しっかりと貴族らしく答えます。
「フリード...本当に何の事か解りません、言わせて頂ければ、私はロゼに嫌われているので、妹のロゼとは交流が殆どありません、しかも、花嫁教育が本当に忙しいから社交界にも余り来ません、そんな私が何でそんな事が出来るのでしょうか?」
周りは静まりかえり、二人の取り巻きたちは距離を置いて私を見ているわね。
悲しい事に『孤高のボッチ』の私には味方なんて居ないのよね?
だけど、誰もが私の話が正しいのを知っているから、黙ってその様子を見ているわね。
「待って、フリード、そんなに姉を怒らないであげて下さい」
「ロゼ、もう庇わなくて良いんだ、無視や取り巻きを使っての嫌がらせの数々、そんな陰湿な事を繰り返すような女なんてな」
何なのかな?この茶番...まるで昔見た「ざまぁ系の小説の始まりみたい。取り巻きなんて、私には一人も居ないわよ? 傍に居るのお母さまがつけた教育係と護衛だけ...まぁ無視は貴方が挨拶もしないから心当たりはある...挨拶しない妹に挨拶しないのは問題になる訳ないよね?
挨拶しても返してくれない相手なんだから、話かけないのはお互い様だわ。
フリードの言葉を聞いた周囲が、ひそひそと話し出しているけど、本当にこれで、何で私が一方的に言われるのか、本当に解らない。
あんたら前世のブラック企業の家長かよーーー!
貴族なんだから怒鳴らず冷静にはなそうか?
「俺は貴様のような女の婚約者であったことが恥ずかしい」
もしかして婚約破棄ですか?
こんなに辛い『花嫁修業』をしている私に…
そうですか?
まぁ別に構わないわ...
向こうから言い出したんだから、これは「私のせいじゃない」私から言い出してないからね? 一方的婚約破棄これは覆られないわ『責任は全部フリードだ』うん、いいんじゃないかな?
それなら【何も問題無い】 うん、私に落ち度は全くないから本当に安心だ。
さぁ貴族の淑女モードにならなくちゃね…私は猫を三匹被った。
「では、フリードはどの様にしたいのですか!」
「黙れ! 気安く俺の名前を呼ぶな!」
フリードって馬鹿なのかな?
公衆の面前で馬鹿やって...本当に貴族なのかな?
世間話し位しかした事がなかったけど、此処まで酷いとは思わなかったわ。
なんで『貴公子』と呼ばれているのか疑問に思うわね。
私は更に追加で猫三匹被った。
「そうですか、ではどのようにしたいかフリード様がお決め下さい...」
フリードは雰囲気に酔っているのか、両手を広げて声を上げる。
まるで舞台に立つ役者のよう…おひねりでも投げた方が良いかな?(笑)
「今日この時より、フリード・ドリアークはマリア・ドレークとの婚約を破棄する!...そして、俺は、代わりにロゼ・ドレークとの婚約を宣言する」
えーと、私は別に構わないよ...だけど良いの?大きな問題に確実になるんだけどな、平気?
「それは双方の両親、ひいては当主であるお父様達もご存じなのでしょうか?」
どう考えても知らない筈だわ、知っていたらこんな事を絶対にさせる訳ないもの。
「まだ、知らせていない..だが」
本当に頭がいたくなるわ...貴族として家の付き合いがあるのだから...先にそこを押さえてからでしょうに、親に許可も貰わないで婚約破棄…『貴公子』こんな奴がなんでそんな風に呼ばれているのかな
私は凄く疑問に思うわよ。
せめて、先にどちらかの両親の許可を得てからするのが筋でしょうが...
まぁ良いです、こんなに頑張ってきた私にその仕打ち、言質はとらせて貰います。
「まどろっこしいです...貴族として正式のお言葉か聞いております」
この様な問題行動を起こす様な人間、私としても【要らない】
危なっかしくて生涯なんて一緒に過ごせないわ。
もっとしっかりした人間だと思っていたのに凄く、残念だわ。
「マリア、元婚約者とは言え、無礼だぞ、だが…良かろう貴族として正式の言葉として伝えよう」
これだけの沢山の貴族の前での宣言だよ!もう取り消しはきかないわよ、本当に馬鹿ね。
私としては【こんな不良物件】掴まないで良かったわ。
婚約者としての愛情は少しはあったのよ、これでもね。
ロゼにだって、姉妹としても愛情は余りないけど...家族だとは思っていたのよ。
此処まできたら...もう取り返しはつかないだろう。
どうもしてあげられない...なら【そこ迄して臨んだ】願いを聞いてあげるのが私の最後の愛情だ。
「謹んで、マリア.ドレーク婚約破棄をお受けします」
私は【これで良い】、別に恨まないし、復讐なんてしない
本当に二人はもう【どうでも良い】存在なのだから。
ロゼ、貴方は本当に妹だからと言って、子供の頃からから、私の物をなんでも取り上げてきたわね。
正直言えば、少しはうざく思っていたのよ!...だけどもう、どうでも良くなったわ。
だけどね、流石に嘘までは受け入れられないわ。
まぁどうせすぐに、大変な事になると思うわ、だけど【二人が望んだ未来】だから仕方ないわね。
まぁ【真実の愛】があるなら大丈夫でしょうね。
私が簡単に婚約破棄を受け入れた事で留飲が下がったのかフリードは静かになった。
そして、少しだけだけど言葉を弱めた。
良いのよ、幾らでも聞くわよ!多分、後で凄く後悔すると思うからね。
ロゼもね...
「そうか...潔いのだな」
断罪でもしたつもり!小説なら泣き喚く、そういう場面ね...だけど、ここはそんな世界じゃ無いと思うわよ。
「別に、罪は認めた訳ではありませんよ?私はフリードは嫌いじゃ無かったですが、まだ、婚約して結納を貰った位の間柄です、心は【愛】にまで育っては居ませんわ、それは本来これから長い時間を掛けて築く物ですからね、今の時点で妹が良いなら仕方ない事ですわ、今更、良好な関係は築けないでしょう...ロゼ、誓いなさい! 貴方はフリードを本当に愛しているのよね?姉から奪ってまで欲しかったんでしょう?」
自分に酔っているロゼならしっかりと答えるだろう...何時も私から物を取り上げた時の様な、凄く嫌な笑顔をしますからね。
「黙らなくて良いのよ!ロゼ!フリードは嫌いでは無いけど「まだ、愛を育んでいない」から、ロゼ貴方にあげるわ!」
「私はフリードを心から愛していましす...この愛にに生きると誓います」
「偽りはありませんか?」
「偽りはありません」
本当に馬鹿な子ね、これから茨の道が待っているのに、だけど、本当に愛しているなら仕方ないわ、うん本当に良かった。
「では、貴方に婚約者の地位を正式にお譲りしますわ」
無実の罪に2人して陥れたのだから良心の呵責があるでしょう?
だけど別にいいのよ、そんな事、うん、【どうでも良いわ】
これで、貴方のお姉ちゃんは居なくなりました。
私はそう考えるわ。
そして貴方を支える未来の妻も居なくなりました。
それだけだわ。
「マリア...」
「もう、何も言わないで良いですわ、妹は(愚かな)貴方にふさわしいわ、お幸せに」
「すまないな...」
「別にどうでも良い事です、それじゃ二人ともお幸せに」
私は、その後、不機嫌そうな顔をして壁の花になった。
帰りたいのに、今日は王子が出席しているパーティーなので帰れない。
仕方ないわ、我慢よ私。
今日は貴族の子供だけのパーティー、大人の貴族は此処には居ないわ。
第二王子のアーサー様はいるが、家の事なので口を挟んではこない。
多分、王子は面倒事は嫌なんでしょうね、この話が終わると主催者なのに立ち去った。
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