8 / 91
第八話 過去 目の曇った貴公子
しおりを挟む
俺は生まれて初めて父上に殴られた。
「お前みたいな奴は息子とは思いたくない、はっきり言えば顔も見たくない」
そこ迄いわれた。
俺の何処がいけなかったんだ。
最初に会った時はマリアは凄く物静かで大人しい子だと思っていた。
【この人こそが俺が守るべき存在なんだ】
本当にそう思った。
文を交わしても、お茶を一緒に飲んでも静かな時間が続く。
それは穏やかな掛け替えない時間だった。
だが、それは《間違った物》だとこの時は知らなかった。
まさか、あの、お淑やかで寡黙な彼女が、実の妹を虐め、虐待していたなんて俺は知らなかった。
いつの様にマリアと会話を楽しみ、家に帰る為に馬車に乗り込む時だった。
木の陰で震えている少女を見つけた。
貴族の男として声を掛けない訳にはいかない。
それ以外にも男としての保護欲が出た。
「どうしたんだい、何故泣いているんだい」
大きな声を出さないで出来るだけ穏やかな声で話掛けた。
怯えている者と話すにはこの方法が良い。
「フリード様、お見苦しい所を見られてしまいました」
彼女はマリアの妹のロゼだった、将来は俺の義妹になる存在。
ますます放って置く訳にはいかない。
「そんな所で泣いているなんて、何かあったのかい? 俺でよければ話を聞くよ」
彼女は左手を振るわせていた。
これはどう考えてもただ事じゃない。
「その...フリード様に言える事ではありません...ですが騙されないで下さい」
彼女はそれだけ言うと走り去って行ってしまった。
誰にも言えない、だが彼女を泣かせる様な事が確実に起きている。
将来の義兄としては放って置けない。
俺は、ロゼに何があったのか自分で調べる事にした。
幸いな事に、俺はマリアと違い社交的だったから、ロゼの友人の貴族の令嬢とコンタクトがとれた。
【貴公子】そう呼ばれていた事が役に立ったのかも知れない。
このあだ名のお陰で信頼が得られて、無事ロゼの友人のお茶会に参加する事が出来た。
勿論、その日、都合が悪くロゼが参加できないのは確認済みだ。
【お茶会当日】
俺は王都でも有名なサンスマという店の高級砂糖菓子を持って参加した。
これなら女の子受けも良い筈だ。
お茶会で目にした物は、自分以外は全員女しかいないという光景だった。
男の俺がお茶会に参加するのが珍しいのか、沢山の女性に囲まれて質問攻めにあった。
他愛の無い会話をしながら、気づかれない様にロゼへの話に切り替えていく。
「そう言えば、婚約者の妹のロゼが元気が無いのだが、何か知っているかい?」
「「「「「「...」」」」」」
さっき迄、煩い位に話していたのに、急に押し黙った。
「なにか知っていそうだね」
明かに、何か知っていそうだ。
「あの...此処だけの話で、お怒りにならない、そういう約束であれば、お話ししたい事があります」
「ああっ約束しよう」
「それなら...」
聞くんじゃ無かった。
まさか、自分の婚約者のマリアがそんな酷い奴だったなんて知りたくもなかった。
「ロゼはマリア様に何時も古い物を押し付けられていました、宝石からドレスまで全部マリア様のおさがりばかりで、お可哀想に新しい物を身に着けて来た事は少ないです」
「その様な事が」
「はい、それに何時もマリア様の取り巻きに、怒られ、時には怒鳴られ本当に不憫に見えました」
「そうですわ、楽しくお茶会をしていても、『もう帰る時間だから』とマリア様の連れに無理やり家に連れ帰られる事もしばしありましたわ」
これで決まりだ...やはりマリアは黒だった。
「色々教えてくれてありがとう」
「「「「「「どう致しまして」」」」」」
【令嬢SIDE】
「あの、マリ―ネ、本当にこれで良かったのかな?」
「あら、シレ―ネ、さっきの私達の発言になにか問題でもありましたかしら? 別にわたくし、嘘は申してませんわよ」
「そうね...言われて見れば嘘は無いわ」
「でしょう? それをどうとるのかは彼方の自由、ロゼから送り物を貰っているから『多少の贔屓』はありますが、嘘をついていない以上責任なんてありませんわよ! おーほほほっ」
貴族って本当に怖いわ。
ロゼの身に着けている物は、家に代々伝わる様な高価な物ばかり、それに対してマリア様の身に着けている物は今も王都で普通に買える物ばかりです。
恐らくロゼの身に着けている宝石の1つもあれば、下手すればマリア様の持っている物全てが買えてしまうかも知れません。
マリア様の取り巻きは、恐らくロゼのお母様がつけた者でしょう。
確かに良く怒られていましたが、それはロゼがマナー違反をしたり、余りにもマリア様に対して理不尽な物言いをしたからです。
悪いのはロゼです。
それに『もう帰るじかんだから』と連れ去られたのは、その後に家で家庭教師がお待ちだったからですよ...
【白でも黒に自分の利益しだいでしてしまう】自分も含め貴族令嬢とは怖い者ですね。
だけど、幾らロゼが頑張ろうと私達が嘘の情報を流そうが、あの貴公子と名高いフリード様が騙される訳ないでしょうに。
私は...
「あのさぁ、マリ―ネ、嘘は言ってないにしても、誤解する様な事はいうべきでは無いと思う」
「そうね、私もそう思うわ」
もう一人は気がついたようですね...
「何よシレ―ネ、貴方はロゼの味方しない訳」
「しない、私は、どちらかと言えばロゼが悪いと思うもの、そう思わないマレル」
「そうね...マリーネ、私もシレ―ネの方が正しいと思うわ」
「本当にノリが悪いわ、まぁ良いわ、話していても面白くないから行くわ」
「そうね」
本当に馬鹿ね、私達は貴族令嬢なのよ、それも此処にいるのは子爵以下の家柄のね...【強い方について弱い者を叩き潰し、引き上げて貰う】それが私達よ!
確かにロゼは色々な物はくれるけど、所詮はただの金づるでしかない、それに対してマリア様はドレーク伯爵家の正当な後継者。
どちらにつくか決まっているわ。
「ロゼ」「マリア様」 何故「様」をつけて呼ばれているのか、あの方達は解らないのでしょうね。
そして上位貴族で伯爵家の後継者であるから、あちこちに目を光らせている人間がいる。
あそこの使用人は恐らく、ドレーク家の者だわ。
こういう積み重ねが将来、自分の為になるのに...本当に馬鹿が多いわ。
シレ―ネは知らなかった...フリードが自分が思っていた以上にボンクラだった事実を。
【フリードSIDE】
令嬢6人が言うのだからそこに嘘偽りはない筈だ。
ただのお茶会の場とはいえ、マリアの婚約者の俺にあの様なことは普通は言わない。
俺の顔を見て暗くなり「此処だけの話」と前置きして話した。
しかも、よく見たら体も少し震えている様に見えた。
恐らくは彼女達は、マリアがひいてはドレーク家が怖い筈だ。
それでも、ロゼの友人だったからだろう...体を震わせながらも真実を話してくれた。
ならば、俺はそれに答えたい。
彼女達の友人の俺がロゼを助ける事こそが、彼女達の信頼に答える唯一の方法だ。
こうして目の曇った貴公子の暴走が始まろうとしていた。
「お前みたいな奴は息子とは思いたくない、はっきり言えば顔も見たくない」
そこ迄いわれた。
俺の何処がいけなかったんだ。
最初に会った時はマリアは凄く物静かで大人しい子だと思っていた。
【この人こそが俺が守るべき存在なんだ】
本当にそう思った。
文を交わしても、お茶を一緒に飲んでも静かな時間が続く。
それは穏やかな掛け替えない時間だった。
だが、それは《間違った物》だとこの時は知らなかった。
まさか、あの、お淑やかで寡黙な彼女が、実の妹を虐め、虐待していたなんて俺は知らなかった。
いつの様にマリアと会話を楽しみ、家に帰る為に馬車に乗り込む時だった。
木の陰で震えている少女を見つけた。
貴族の男として声を掛けない訳にはいかない。
それ以外にも男としての保護欲が出た。
「どうしたんだい、何故泣いているんだい」
大きな声を出さないで出来るだけ穏やかな声で話掛けた。
怯えている者と話すにはこの方法が良い。
「フリード様、お見苦しい所を見られてしまいました」
彼女はマリアの妹のロゼだった、将来は俺の義妹になる存在。
ますます放って置く訳にはいかない。
「そんな所で泣いているなんて、何かあったのかい? 俺でよければ話を聞くよ」
彼女は左手を振るわせていた。
これはどう考えてもただ事じゃない。
「その...フリード様に言える事ではありません...ですが騙されないで下さい」
彼女はそれだけ言うと走り去って行ってしまった。
誰にも言えない、だが彼女を泣かせる様な事が確実に起きている。
将来の義兄としては放って置けない。
俺は、ロゼに何があったのか自分で調べる事にした。
幸いな事に、俺はマリアと違い社交的だったから、ロゼの友人の貴族の令嬢とコンタクトがとれた。
【貴公子】そう呼ばれていた事が役に立ったのかも知れない。
このあだ名のお陰で信頼が得られて、無事ロゼの友人のお茶会に参加する事が出来た。
勿論、その日、都合が悪くロゼが参加できないのは確認済みだ。
【お茶会当日】
俺は王都でも有名なサンスマという店の高級砂糖菓子を持って参加した。
これなら女の子受けも良い筈だ。
お茶会で目にした物は、自分以外は全員女しかいないという光景だった。
男の俺がお茶会に参加するのが珍しいのか、沢山の女性に囲まれて質問攻めにあった。
他愛の無い会話をしながら、気づかれない様にロゼへの話に切り替えていく。
「そう言えば、婚約者の妹のロゼが元気が無いのだが、何か知っているかい?」
「「「「「「...」」」」」」
さっき迄、煩い位に話していたのに、急に押し黙った。
「なにか知っていそうだね」
明かに、何か知っていそうだ。
「あの...此処だけの話で、お怒りにならない、そういう約束であれば、お話ししたい事があります」
「ああっ約束しよう」
「それなら...」
聞くんじゃ無かった。
まさか、自分の婚約者のマリアがそんな酷い奴だったなんて知りたくもなかった。
「ロゼはマリア様に何時も古い物を押し付けられていました、宝石からドレスまで全部マリア様のおさがりばかりで、お可哀想に新しい物を身に着けて来た事は少ないです」
「その様な事が」
「はい、それに何時もマリア様の取り巻きに、怒られ、時には怒鳴られ本当に不憫に見えました」
「そうですわ、楽しくお茶会をしていても、『もう帰る時間だから』とマリア様の連れに無理やり家に連れ帰られる事もしばしありましたわ」
これで決まりだ...やはりマリアは黒だった。
「色々教えてくれてありがとう」
「「「「「「どう致しまして」」」」」」
【令嬢SIDE】
「あの、マリ―ネ、本当にこれで良かったのかな?」
「あら、シレ―ネ、さっきの私達の発言になにか問題でもありましたかしら? 別にわたくし、嘘は申してませんわよ」
「そうね...言われて見れば嘘は無いわ」
「でしょう? それをどうとるのかは彼方の自由、ロゼから送り物を貰っているから『多少の贔屓』はありますが、嘘をついていない以上責任なんてありませんわよ! おーほほほっ」
貴族って本当に怖いわ。
ロゼの身に着けている物は、家に代々伝わる様な高価な物ばかり、それに対してマリア様の身に着けている物は今も王都で普通に買える物ばかりです。
恐らくロゼの身に着けている宝石の1つもあれば、下手すればマリア様の持っている物全てが買えてしまうかも知れません。
マリア様の取り巻きは、恐らくロゼのお母様がつけた者でしょう。
確かに良く怒られていましたが、それはロゼがマナー違反をしたり、余りにもマリア様に対して理不尽な物言いをしたからです。
悪いのはロゼです。
それに『もう帰るじかんだから』と連れ去られたのは、その後に家で家庭教師がお待ちだったからですよ...
【白でも黒に自分の利益しだいでしてしまう】自分も含め貴族令嬢とは怖い者ですね。
だけど、幾らロゼが頑張ろうと私達が嘘の情報を流そうが、あの貴公子と名高いフリード様が騙される訳ないでしょうに。
私は...
「あのさぁ、マリ―ネ、嘘は言ってないにしても、誤解する様な事はいうべきでは無いと思う」
「そうね、私もそう思うわ」
もう一人は気がついたようですね...
「何よシレ―ネ、貴方はロゼの味方しない訳」
「しない、私は、どちらかと言えばロゼが悪いと思うもの、そう思わないマレル」
「そうね...マリーネ、私もシレ―ネの方が正しいと思うわ」
「本当にノリが悪いわ、まぁ良いわ、話していても面白くないから行くわ」
「そうね」
本当に馬鹿ね、私達は貴族令嬢なのよ、それも此処にいるのは子爵以下の家柄のね...【強い方について弱い者を叩き潰し、引き上げて貰う】それが私達よ!
確かにロゼは色々な物はくれるけど、所詮はただの金づるでしかない、それに対してマリア様はドレーク伯爵家の正当な後継者。
どちらにつくか決まっているわ。
「ロゼ」「マリア様」 何故「様」をつけて呼ばれているのか、あの方達は解らないのでしょうね。
そして上位貴族で伯爵家の後継者であるから、あちこちに目を光らせている人間がいる。
あそこの使用人は恐らく、ドレーク家の者だわ。
こういう積み重ねが将来、自分の為になるのに...本当に馬鹿が多いわ。
シレ―ネは知らなかった...フリードが自分が思っていた以上にボンクラだった事実を。
【フリードSIDE】
令嬢6人が言うのだからそこに嘘偽りはない筈だ。
ただのお茶会の場とはいえ、マリアの婚約者の俺にあの様なことは普通は言わない。
俺の顔を見て暗くなり「此処だけの話」と前置きして話した。
しかも、よく見たら体も少し震えている様に見えた。
恐らくは彼女達は、マリアがひいてはドレーク家が怖い筈だ。
それでも、ロゼの友人だったからだろう...体を震わせながらも真実を話してくれた。
ならば、俺はそれに答えたい。
彼女達の友人の俺がロゼを助ける事こそが、彼女達の信頼に答える唯一の方法だ。
こうして目の曇った貴公子の暴走が始まろうとしていた。
43
お気に入りに追加
4,473
あなたにおすすめの小説
異世界で買った奴隷がやっぱ強すぎるので説明求む!
夜間救急事務受付
ファンタジー
「異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!」の続編です!
前編を引き継ぐストーリーとなっておりますので、初めての方は、前編から読む事を推奨します。
【短編】最愛の婚約者の邪魔にしかならないので、過去ごと捨てることにしました
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
「ディアンナ、ごめん。本当に!」
「……しょうがないですわ。アルフレッド様は神獣様に選ばれた世話役。あの方の機嫌を損ねてはいけないのでしょう? 行って差し上げて」
「ごめん、愛しているよ」
婚約者のアルフレッド様は侯爵家次男として、本来ならディアンナ・アルドリッジ子爵家の婿入りをして、幸福な家庭を築くはずだった。
しかしルナ様に気に入られたがため、四六時中、ルナの世話役として付きっきりとなり、ディアンナとの回数は減り、あって数分で仕事に戻るなどが増えていった。
さらにディアンナは神獣に警戒されたことが曲解して『神獣に嫌われた令嬢』と噂が広まってしまう。子爵家は四大貴族の次に古くからある名家として王家から厚く遇されていたが、それをよく思わない者たちがディアンナを落としめ、心も体も疲弊した時にアルフレッドから『婚約解消』を告げられ──
これは次期当主であり『神獣に嫌われた子爵令嬢』ディアンナ×婿入り予定の『神獣に選ばれた侯爵家次男』アルフレッドが結ばれるまでの物語。
最終的にはハッピーエンドになります。
※保険でR15つけています
【完結】どうかその想いが実りますように
おもち。
恋愛
婚約者が私ではない別の女性を愛しているのは知っている。お互い恋愛感情はないけど信頼関係は築けていると思っていたのは私の独りよがりだったみたい。
学園では『愛し合う恋人の仲を引き裂くお飾りの婚約者』と陰で言われているのは分かってる。
いつまでも貴方を私に縛り付けていては可哀想だわ、だから私から貴方を解放します。
貴方のその想いが実りますように……
もう私には願う事しかできないから。
※ざまぁは薄味となっております。(当社比)もしかしたらざまぁですらないかもしれません。汗
お読みいただく際ご注意くださいませ。
※完結保証。全10話+番外編1話です。
※番外編2話追加しました。
※こちらの作品は「小説家になろう」、「カクヨム」にも掲載しています。
初夜で白い結婚を宣言する男は夫ではなく敵です
編端みどり
恋愛
政略結婚をしたミモザは、初夜のベッドで夫から宣言された。
「君とは白い結婚になる。私は愛している人が居るからな」
腹が立ち過ぎたミモザは夫家族を破滅させる計画を立てる。白い結婚ってとっても便利なシステムなんですよ?
3年どうにか耐えると決意したミモザだが、あまりに都合の良いように扱われ過ぎて、耐えられなくなってしまう。
そんなミモザを常に見守る影が居て…。
シン・三毛猫現象 〜自然出産される男が3万人に1人の割合になった世界に帰還した僕はとんでもなくモテモテになったようです〜
ミコガミヒデカズ
ファンタジー
気軽に読めるあべこべ、男女比モノです。
以前、私がカクヨム様で書いていた小説をリメイクしたものです。
とあるきっかけで異世界エニックスウェアに転移した主人公、佐久間修。彼はもう一人の転移者と共に魔王との決戦に挑むが、
「儂の味方になれば世界の半分をやろう」
そんな魔王の提案に共に転移したもう一人の勇者が応じてしまう。そんな事はさせないと修は魔王を倒そうとするが、事もあろうに味方だったもう一人の勇者が魔王と手を組み攻撃してきた。
瞬間移動の術でなんとか難を逃れた修だったが、たどり着いたのは男のほとんどが姿を消した異世界転移15年後の地球だった…。
転生幼女の愛され公爵令嬢
meimei
恋愛
地球日本国2005年生まれの女子高生だったはずの咲良(サクラ)は目が覚めたら3歳幼女だった。どうやら昨日転んで頭をぶつけて一気に
前世を思い出したらしい…。
愛されチートと加護、神獣
逆ハーレムと願望をすべて詰め込んだ作品に…
(*ノω・*)テヘ
なにぶん初めての素人作品なのでゆるーく読んで頂けたらありがたいです!
幼女からスタートなので逆ハーレムは先がながいです…
一応R15指定にしました(;・∀・)
注意: これは作者の妄想により書かれた
すべてフィクションのお話です!
物や人、動物、植物、全てが妄想による産物なので宜しくお願いしますm(_ _)m
また誤字脱字もゆるく流して頂けるとありがたいですm(_ _)m
エール&いいね♡ありがとうございます!!
とても嬉しく励みになります!!
投票ありがとうございました!!(*^^*)
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
錬金術師カレンはもう妥協しません
山梨ネコ
ファンタジー
「おまえとの婚約は破棄させてもらう」
前は病弱だったものの今は現在エリート街道を驀進中の婚約者に捨てられた、Fランク錬金術師のカレン。
病弱な頃、支えてあげたのは誰だと思っているのか。
自棄酒に溺れたカレンは、弾みでとんでもない条件を付けてとある依頼を受けてしまう。
それは『血筋の祝福』という、受け継いだ膨大な魔力によって苦しむ呪いにかかった甥っ子を救ってほしいという貴族からの依頼だった。
依頼内容はともかくとして問題は、報酬は思いのままというその依頼に、達成報酬としてカレンが依頼人との結婚を望んでしまったことだった。
王都で今一番結婚したい男、ユリウス・エーレルト。
前世も今世も妥協して付き合ったはずの男に振られたカレンは、もう妥協はするまいと、美しく強く家柄がいいという、三国一の男を所望してしまったのだった。
ともかくは依頼達成のため、錬金術師としてカレンはポーションを作り出す。
仕事を通じて様々な人々と関わりながら、カレンの心境に変化が訪れていく。
錬金術師カレンの新しい人生が幕を開ける。
※小説家になろうにも投稿中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる