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3* 何にせよ金になるならありがたいことだ
しおりを挟む「りゅーぅくっ、お待たせ! 久しぶりぃ~」
医務室から入れるSIRは、うちの学校は十数部屋完備されている。
部屋を占領するベッドに、シャワールームとトイレだけの、ヤる為だけの部屋だ。狭いが防音防振は完璧である。
来たのはピンクゴールドの髪をしっかり巻いた、なかなかのスタイルの女だった。顔は何となく見覚えがあっても、名前までは思い出せない。
「ん、久しぶり」
手首に入っているバイタルチェックシステムで『Intercourse』を浮かび上がらせ、女に差し出す。
「もぉ~、そんなに早くシたいのォ?」
女は期待の満ちた目でそう言ったが、俺は早く眠りたいだけだ。
女もVCSを操作して俺の手首に当てる。フッとVCSが振るえて情報交換できた事を知らせる。
チェックすれば、やはり覚えていない名前だった。
名前、年齢、感染症の有無、俺との性行為履歴が表示されるが、病気かどうかだけ分かれば十分だ。
設定すればその日の相性とかお勧め体位、時間などが出るらしいが使った事はない。
このVCS交信をやっとかないとカウントがされず、タネの無駄打ちになってしまう。
ヒットしたなら胎児のDNAで誰が親か分かってご祝儀が入るが、当たりなんてそうそうない。
しかしチリも積もれば何とやらで、この性交手当が学生にはありがたい小遣いになる。
この歩合の単価は、年令と星の数はもちろん、月のセックス回数や精通の年――つまり期待値などにより増減するっぽい。
国内の同世代の中では俺が一番稼いでいると思うし、女は俺とのセックスが、手当最高額がつくはずだ。
そう言えばいくつ目かの星をゲットした時、年齢別トップと聞かされた気がする。
「すぐシャワー浴びてくるね」
「ああ」
ふと気付いたが初回はシャワーを浴びるか聞いてきて、2回目以降は聞いてこないな。
この辺りも男を不快にさせない教育が為された賜物なんだろうなぁ。楽でいいけど。
タブレットを起動させオメガを検索する。起き上がるのが面倒で空中に投影させる。
ヒマに飽かせて検索してみただけだが、男性全員が程度の差があれTS因子を持っている事、TS因子は第二次成長期半ばまでにはおおよそ起動するが、それまで童貞でも変化しない者もいる事。
それはTS因子の質と本人のDNAとの相性、体の発達具合による事。
そして変化する年齢には個人差があるが、総じて華奢な者ほど遅い事などが出てきて結構興味深い。
じゃあもし俺が童貞だったとしても女にはならないのか。まだ成長は止まってないがすでに180センチ近いし、筋肉もそれなりだから華奢とは程遠い。
ぼんやり考えながら検索結果を眺めていると、ふと思い出した。香坂をからかうつもりで言った言葉は案外正解だったのかと。
つーか思いっきり図星突いちまった。ちょっと可哀想だったかなとも思ったが、なぜか急速に腰に血が集まってくる感覚がした。
シャワーの音が止んだので、タブレットをスティック状に戻してバッグに突っ込む。ドアが開き、女が顔を出した。
「今日は入るぅ?」
「いや、いい」
「オッケー」
女はタオルを巻き付けただけの姿でベッドに上がってくる。
俺の目を見ながら、ボタンを外してきた。
「シワになっちゃうから脱がすね」
手慣れた手つきでスルスルと制服を脱がしていく。
「わ。もうちょっと勃ってる。嬉しいー! 昨日の夜や今朝は誰も呼ばなかったの? 呼んでくれればいつでも行くのに」
「気分が乗らなかったんだよ」
まぁお互いに優しい嘘ってやつだ。俺は昨晩も今朝も女を呼んでいて、しっかり出してきた。
女は本当に俺としたかったなら、俺のSNSをチェックして知っているはずだ。
大抵の男は寝る前に女を呼び、上で腰を振らせて出してそのまま寝る。女は後処理を済ませてから帰るのだ。
これが教育の賜物なのか、生存競争(種争奪戦かもな)で身に付けた女達の知恵なのかは知らない。
俺は夜抜いても朝勃つので、目覚まし代わりに騎乗位で起こしてもらう。
ミドルスクールに入ってからこの習慣がついたが、寮の皆は驚きを通り越して呆れ気味だ。
世の中は受胎率も下がっているが、男性の精子生産性も数世紀前に比べ半分以下に下がっている。
俺は先祖返りか旧人類かよ、ウケる。何にせよ金になるならありがたいことだ。
それにしても普段は、女に勃たせてもらうまで勃つ事なんてないのにどうしたことか。
女は早々にチンポを握り、裏スジからつうっと舌を行き来させてきた。鈴口を親指でクリクリされると、先走りが滲んで指の滑りがなめらかになり腰が痺れてくる。
「すごい……おっきぃよ、龍玖ぅ~」
どーしたんだ俺。もう完勃ちしてやがる。
いつもなら散々咥えさせてからじゃないとなのに今日は早い。
「もういいや。乗って」
女は嬉しそうに口を離すと、俺に跨ってくる。
「今日はこっち」
くるりと背を向けさせて、背面騎乗位にさせる。
「あ、髪結んでくんない?」
「いいよー。どーしたの、超積極的じゃん」
「いや?」
「全然っ、すっごい嬉しい! 何でも言って!」
女は滴るマンコを見せ付けるようにケツを突き出し、チンポを握ってヌプヌプと腰を沈めた。
「あぁん……バッキバキおチンポ、いいよぉ」
女はグリングリンと腰を振り、卑猥な言葉とマン汁を垂れ流す。
「あああ゛あ゛あ゛~~、イイッ! 最っ高ぉ! 硬いあぁ~、 やっぱり龍玖が一番いいっあんんっ!」
グチョグチョとマン汁を泡立てながらチンポを絞り上げ、喘ぎ散らした。
いつもならその言葉に得意げに突き上げてやったりもするのに、何かイラつく今日の俺は、やっぱり少しおかしいのかもしれない。
「ちょっと黙れ」
女はビクッと固まったが、「うん、わかった」と言ってすぐに腰振りを再開する。
荒い息遣いとたまに漏れ出るだけになった喘ぎ声に気分を持ち直し、下からも手伝ってやると「ふうぅ~~ん!!」と喘ぎ、マンコを締めて耐えている風の姿にやっと少し楽しさを感じた。
腹筋で起き上がり、女の背を突き飛ばした。
小さく悲鳴が上がったが、無視して四つん這いにしてチンポをガンガンに突き立てる。
「ひぃっ! んああああ゛!! しょれしゅごいの、らめぇ! もぉイぐぅ! イぐぅッ! ガマンできないぃぃっ! ザーメンくださいぃぃ!!」
そういえばこんな風に俺が動くなんてここ最近無かった。つーか、セックス覚えて1年経たずに受身になってた。
せっかく気分が乗っていたのに、女が再び喘ぎ出して萎える。後頭部を押してベッドに顔面を押し付けた。
「黙れよ」
「うううう゛う゛う゛う゛~~んんんっっ!!」
女は慌てて自らより強くシーツに顔を埋めると、突き出したケツをブルブルと震わせながらイった。
俺は構わずに腰を掴んで、ウネるマンコに高速ピストンをかます。肌や腰骨がぶつかりでかい音を立てる。
突き入れるたび「う゛ーっう゛ーっ」と女が声を漏らす。女はイキっぱなしなのか、格段に具合が良い。
一際奥まで突き入れて、グリグリ捻りながらザーメンを放出した。
最後まで絞り出してズルリと引き抜くと、ドロッと白濁がヒクつくマンコから溢れ出る。
女はゼェゼェと荒い息を吐きながらもキュッとケツを締めて、垂れる子種をせき止めた。少し押し出されて飛んだ。
女は、肩で大きく息をしててもこちらに這い寄り、チンポに舌を伸ばしてお掃除フェラをしようとする。
半萎えだったチンコが完全に萎えた。
「今日はいいわ、シャワー浴びてくるから寝てれば」
「う、うん。ありがと」
頭から冷たいシャワーを浴びる。
なんだろう。久し振りに自分から動いて気持ち良く済ませたはずなのにモヤモヤが残る。
この感覚は昔どこかで感じた憶えがある。
シャワーを滝行のように浴び続けると、それはすぐに見つかった。
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