快感アプリ☆DREAMBOMB ~6:マッチョなランジェリーイケメンをイジめたい~

keino

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6 美緒の場合

1 つまりは今?

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「まだそんな年じゃないってば!」

 田舎の母との電話を切り上げスマホをベッドに投げ出した。
 母の結婚はまだか攻撃が激化していた。
 確かに自分は立派なアラサーかもしれない。でもいき遅れと言う程でもない。初婚平均年齢をこえてもいない。
 田舎の同級生から結婚しました、子供が生まれましたの報せが続々届こうとも、ここ大都会ではまだ笑って暮らせている。
 例えそれで自虐の嵐が吹き荒れようが、ドーピングさけが抜けたときまとめて精神に大ダメージを感じようが女子会は楽しい。女子会がなきゃ生きていけない。

「そんなのどうしようもないでしょー……、自分だけの話じゃないんだから」

 そりゃできるなら相手が欲しい。
 顔も給料も偏差値45程度以上あれば御の字。まともに話し合いができるならそれでいい。できればでいいから話し合った上、決定権は持ってくれるような頼もしい人がいい。いや、やっぱり贅沢は言わない。
 ……私に偏差値45の条件はそんなに厳しいと言うの? 姿形は清潔感があればいいし、年齢別平均年収未満で構わないのに?
 なんて世知辛いのか。こんなにがんばってきたのに。

 ドーピングでも拭いきれないモヤモヤを抱えたまま、ドーピングによって安寧すいみんはもたらされた。



________ ___ __ _





「こんばんは、茅花かやはなさん。お疲れ様です。お邪魔しますね」

「た、立木さん、どうぞ! こんばんは、お疲れ様です。私もう出るとこですから、ごゆっくりどうぞ。失礼します」

「えっ、……ハイ、お疲れさまでした」

 仕事帰りゆっくりとご飯を食べ、お風呂代わりにジムに寄って軽く何かで汗を流し、温泉とサウナも堪能してから家路につくのが日課だ。
 立木さんとはタイムテーブルが似通っているのか、週に2回はかぶる。今日はサウナでかぶった。ウォータープルーフだけど、こんなイケメンに化粧がとけた赤ら顔なんてとても見せられない。

 立木さんはびっくりするほどの爽やかイケメンだ。脱いでもすごい。いわゆる細マッチョさまで、同時間帯女子の視線を総なめにしてる。
 立木さんは営業職らしく、気さくに話しかけてきてくれるのだが、周りの視線が痛いので、私は早々に切り上げるようにしていた。
 あのレベルの人は、遠くからの目の保養がちょうどいい。マシンを使う立木さんなんて、延々見ていられる神々しさだ。
 そんな彼がタオルで汗を拭いているときに、貧相なアラサー女が視界に入ったら不快だろう。わかります。

 したくを済ませ、エレベーター前で待っているとき、立木さんが小走りでやって来た。
 うわあラッキー。他の女性がいないときなら大歓迎ですってぐっは!!

「今終わりですか、茅花さん! き、奇遇ですね」

「た、た、た、立木、さん……っ!」

「はい? どうかされましたか?」

「そ、その、あの……、いえっ……」

 ヤバイ。人の趣味に口なんて出すもんじゃない。そんなの知ってたのに。
 あまりの衝撃ですでに態度と声に出てしまっている。
 だってっ。だって!
 そのNICEBODY!にほとんどぴったりした白Tから、レーシィな黒ブラ透けてますぅぅぅううっ!!

 私から決定的な言葉はなかったけど首を傾げた立木さんは、私の視線を辿りそして、ボッと瞬間的に真っ赤になった。

「こ! これは! あ、あれなんです! 胸筋を支えるためにですね!」

「し! 知ってます知ってます! メンズブラで――あわわわわわ!」

 立木さんはバタバタしながらもジムバッグからバスタオルを引き出そうとして荷物をぶちまけた。
 私は後ろを向いていればいいのか、だけどそれってかえって失礼なんじゃと両手をブンブン振って無害アピールをして、ぶちまけられた荷物を拾うのを手伝おうとしゃがんだ瞬間エレベーターが着いた音が鳴って、びっくりして立木さんに頭から突っ込んだ。
 いろいろがひどい!

「ごめんなさいっごめんなさい!」

「だ大丈夫! 茅花さんこっち! こっちに!」

 エレベーターが開ききる前に、なんとか二人でバラバラの荷物を抱え、バタバタとジムの奥へと移動する。
 おお!? こっちにもエレベーターあったなんて知らなかった!
 あわあわと立木さんについていきエレベーターを降り、ドアの一つをくぐると――人のうち!? え!? このドア立木さんち!?


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