上 下
58 / 90
<フリーター帰省編②> ~消えた金貨を探せ~

第五十六話:フリーター、大人買いする

しおりを挟む
 タナカ商会の倉庫から事務所に移動する。

 俺とあねさんヴァスケルは、来客用ソファに座る。
 ソファは硬いが密着するヴァスケルは、むにゅんと柔らかい。
 おっと、そんな感想は不要だね。これは失敬。

 テーブルを挟んだ向かいのパイプ椅子には竹本さん。
 脇に立つのはパンチパーマのタナカ。
 タナカは背筋をピンと伸ばして、妙に姿勢が良い。どうやらヴァスケルを怖がっているみたいだ。意外とビビりだね。まあ、理解できるけどさ。

 パンチのタナカがテーブルの上に世界地図を広げ、フィリピンを指さす。
 あらためて見た熱帯の地は、島がたくさんある国という印象。
 平凡な感想ですいません。
  
あんちゃん。ニュースに出てるのは、権藤ごんどうがマニラで消息をくらましたとこまでだ。で、俺が知ってるのは、権藤が買い取るはずだったクルーザーがプエルト・ガレラの港から消えたってことさ」
「タナカさん、それはいつの話?」
「船の管理人から連絡があったのは二時間前。海外逃亡するような奴だが、まさかクルーザーを強奪するとは思わなかった……畜生ちくしょう!」

 俺の決めゼリフを取らないでくれと思いながら、地図を見る。

 うむ、プエルトなにやらがどこだか分からない。
 俺の疑問をパンチのタナカが解決してくれる。

 首都マニラがあるのがルソン島。そのルソン島の南にあるのがミンドロ島。そのミンドロ島の北にある海辺の街がプエルト・ガレラだ。日本ではあまりなじみがないが、ヨーロッパでは結構知られたリゾート地らしい。

「権藤が潜伏してるのはプエルト・ガレラの近海ですね。フィリピンの国中探すより捜索範囲が狭まって良かったです」
あんちゃん、なに言ってやがる。飛行機に乗ってフェリーに乗り継いでなんてしてたら、向こうに着くまで一日じゃ済まねえ。その間に遠くに逃げちまうぜ」
「まあ、そこのところは……」

 俺は言葉を濁す。

 
……ドラゴンのヴァスケルにひとっ飛びしてもらうなんて、とても話せない。いや、話したところで信じてもらえない。つーか、そもそも俺はパスポートなんか持ってない。人間界にいられる時間も短いし、不法入国するしかないんですわ。おっと、相変わらず、ないもの尽くしですね。はは。いいんです、俺は我具那わぐな組の親分になったからね。フリーターからローン返済に追われる領主ロードになり、ついでにヤクザの親分も名乗ってしまうとは。立身出世か転落か、どっちだろうね……


「タナカさん、我具那わぐな組の総力を挙げて権藤を捕まえます。奴が交渉に応じなかったら、力づくでも奪い返すつもりです。場合によっては船が沈んじゃうかもしれませんが……」
「勘弁してくれ! クルーザーを用意するのに三億円もかかったんだ! 沈んじまったらタナカ商会は倒産する。そうなったら、俺はもう生きては……」

 いやいや、そんなに簡単に死ぬ死ぬ言うな! 
 よし、分かった! 
 俺は親分。ここは任せろ!

「クルーザーは我具那わぐな組で買い取ります。だったら文句はないですよね?」
あんちゃん。三億だぜ? いくらなんでもそんな簡単に……」

 俺は後ろを向く。
 背負っていたリュックの口を開けながら、こっそりと収納袋からワーグナー棒を一本取り出す。
 テーブルの上に黄金色こがねいろの板をドスンと乗せると、タナカも竹中さんも息を呑むほど驚いた。

 そりゃそうだよね。
 十キロはあるきんの延べ棒は、ひとつだけで数千万円の価値があるはずだからね。

かねはないが、きんならある。これ十本でクルーザーを売ってください」
あんちゃん……おめえ、いったい、何者だ?」
「あん!? 何度も同じことを言わせるんじゃないよ! リューキはワーグナーのあるじさ。そんで、あたいがリューキの愛人で……」
「ヴァスケル、説明ありがとう。ややこしくなるから、あとは俺に任せてくれ」

 パンチパーマの疑問を艶っぽいあねさんが一蹴いっしゅうする。
 そのヴァスケルの言葉を俺が引き継ぐ。
 タナカは震えながらうなずいている。
 ええもう、ヴァスケルの発言はとっても説得力がありますね。

 てか、ヴァスケルは妙に愛人を強調するな。
 俺の愛人なのが誇らしいのか? 
 俺の方こそ、ありがとうだけどね。
 まだナニもしてないけどさ。

「タナカよ。私も驚いたが、辰巳たつみくんの話を聞こうじゃないか。私は〇×電気工業で働いていた彼を知っている。善良な男さ。しょっちゅうボーっとしてるが、悪い男じゃない」

 説得するように竹本さんが言う。
 若干気になるコメントはあったが、俺のことを褒めてくれてもいる。
 ふっ、照れるぜ。

 親友の言葉にパンチのタナカがうなる。
 だが完全には納得できないのか、言葉を代えて反論してくる。

「けど、あのごんちゃんだってそうだったじゃないか! まさか俺たちを裏切るとは思わなかっただろ?」

 ごんちゃん?

「タナカ。権藤のことはもう言うな。俺らくらいの年で、若くてキレイな嫁さんをもらったんだ。おかしくもなるさ」
「俺たちは半世紀の付き合いだぜ!? それが、こんなにあっさり……」

 言葉が続かず、タナカが泣きだす。
 本日二度目の光景。
 見た目に反して、パンチパーマは泣き虫だった。
 むせび泣くタナカの肩を竹本さんが抱く。
 これもデジャビュのように再現された情景シーン

 うむ。申しわけないが、オッサンふたりの抱擁は何度見ても感情移入できない。
 てことより、なんで権藤の名前が出てくるんだ? 

「つかぬことお伺いしますが、おふたりは権藤とは昔からの知り合いですか?」
「えっぐ、おっぐ……へへ、また格好悪いとこ見せちまったな……そうさ。俺たちはごんちゃんとも幼なじみだ。もう縁は切られちまったけどな」

 パンチのタナカが、ツナギのポケットから一枚の写真を取り出す。

 セピア色のボロボロな写真には三人の少年が映っている。

 写真に写る一番左の少年は、幼いころのタナカ。
 ランニングシャツを着た坊主頭。
 子どものころはパンチパーマじゃなかったんだね。

 真ん中は竹本さん。
 利発そうな細身の少年の髪は長髪。
 そうだよね。昔は髪がフサフサしていたよねー。
 
 すると、一番右の少年が権藤か。
 なるほど。クルーザーに乗った成金趣味のオッサンの写真と見比べると、極太眉毛とタラコ唇が共通している。

「権藤は真面目な男だった。親から引き継いだ〇×電気工業を堅実に経営してた。酒もタバコもやらず、趣味らしい趣味といえばコイン集め。それも出張ついでに地方の古物商を巡って掘出し物をコツコツ探すような地味な楽しみ方をしてた。社長なのに威張らず、従業員を大切にしてた男だ。ヘマをしてリストラされた私を雇ってもくれた。そんな男が一年前に若い嫁さんを貰ってからおかしくなったのさ」
「おかしい? どんなふうに?」

 竹本さんに投げた質問に、パンチのタナカが代わりに答える。

ごんちゃんは、会社をたたんで海外でノンビリ暮らすと宣言したんだ。クルーザーを買うと言ったのもその頃だ。生真面目な権ちゃんがそんなことを言い出したから、俺も最初は驚いたぜ。けど、長い間地道に働いてきた自分へのご褒美と言われれば、それもアリかなと思ったんだ」
「それで、タナカさんはクルーザーを手配したんですね」
「会社を売れば、まとまったかねが手に入る。だから、支払いは心配ないって話をそのまま信じたのさ。何しろ、ごんちゃんの言うことだしな。けど、結局、誰も彼もだまして……」

 パンチのタナカが下を向く。
 またもや涙腺が緩んでしまったようだ。

「モジャモジャは泣いてばっかりだねえ。仕方ない、ゴンドーって悪党は殺さないでおくかね」
「ヴァスケル、ありがとう。お前は優しいな」
「はあ!? 今頃気がついたのかい!」

 あねさんヴァスケルがそっぽを向く。
 素直な反応がかわいらしい。

「タナカさん。権藤を捕まえる手はずを整えるので、俺たちは我具那わぐな組の事務所に戻らなきゃならない。メモを預けるので、買い物をお願いできますか?」

 買い物をする時間がなさそうな気がしてきたので、タナカに頼むことにする。
 俺はリュックから紙の束を取り出し、タナカに手渡す。
 ジーナ・ワーグナーや女騎士ナイトエリカ・ヤンセン、エル姫へのお土産リストだ。

「『ティラミス、アップルパイ、シュークリーム、大きな板チョコ……』、なんじゃこりゃ? コンビニのスイーツとお菓子か。で、こっちは『抹茶まっちゃチョコ餅もち、こだわり卵の生どら焼き、安納芋あんのういものひと口くち羊羹ようかん……』。最初のメモと同じようなもんだが全部和風だな。で、最後は『紙の作り方の本、染料の作り方の本、甘いお菓子の作り方の本……』か。本ばかりだけど、えらく抽象的だな」
「明日までに揃えられるだけ揃えてください。三つ目の本のリストは適当に見繕みつくろってください。代金はきんで払います」
「マジかよ!? いや、あんちゃんを疑うわけじゃねえけど、ホントに金の延べ棒をそんなにたくさん持ってんのか?」
「はあ!? モジャモジャのくせに、リューキを疑うってのかい?」
「いや、だって、その……」

 ヴァスケルの後押し(?)は嬉しいが、パンチのタナカの気持ちも分かる。
 仕方ない。
 俺は現物を見せることに決めた。

我具那わぐな組の連中にきんの延べ棒を倉庫に運び込むように伝えてあります。俺たちは先に行って確認するから、五分後に倉庫に来て下さい?」
あんちゃん! 俺の倉庫に勝手に!」
「あん!? モジャモジャ! なんか文句があんのかい?」
「あ、あねさん、いえ、なんでもございません。どうぞわが家だと思ってご自由にお使いください」

 力関係を再確認できたところで、俺とヴァスケルは事務所をあとにする。

◇◇◇

 タナカ商会の巨大倉庫。
 中に入るとクリーム色の水たまりができていた。クラムチャウダーの海。
 食べ物を粗末にしてはいけないという道徳観が呼び起こされて、心が痛む。
 別に俺が悪いわけではないが。

 収納袋からワーグナー棒を取り出す。
 八十本の金の延べ棒。
 ワーグナー城の黒檀こくたんの塔に保管されている量に比べれば微々たるものだが、人間界では相当な財産だ。
 
 全部出さなくても良かったと思い直していると、背後から悲鳴が聞こえて来た。

「な、なんじゃこりゃーー!?」

 古い刑事ドラマの殉職シーンのようなセリフ。
 パンチのタナカだ。
 まだ約束した五分は経っていないはずだが……まあいいや。
 見られてしまったからには、いっそのこと全部渡してしまおう。

「タナカさん。これで足りる?」
「足りるなんてもんじゃねえ! 十億、いや二十億円分、違う……もっとあるか」
「じゃあ、買い物は頼みますね」
「ああ。しかし、さすがに多すぎるぜ」
「多い? じゃあ」

 俺はあねさんヴァスケルからファッション誌を受け取る。
 そのままタナカに渡し、追加の買い物を頼む。

「その雑誌で紹介されてる化粧品をぜんぶ買っておいて下さい。あと、その雑誌のバックナンバー一年分と、似たような雑誌があればそれも最新号からバックナンバー一年分お願いします」
「俺はそういう方面はうとくて……ん? 表紙に『タナカ不動産』って書いてある。この雑誌はミヤコの店のじゃないか!」

 パンチのタナカが、思わぬところに驚く。

「もしかして、不動産屋のお姉さんはタナカさんの親類ですか?」
「ミヤコは姪っ子だ。そうだな、最近客がいなくて暇そうにしてるから、化粧品はあいつに頼むか」
「ファッション誌もね」
「分かった。頼んでみるよ。あと、倉庫にあるものは何でも好きなだけ持って行ってくれ! 俺も商売人のはしくれ、売った分しか代金は受け取れねえからな!」

 交渉成立。

 よく考えたら、時間切れでヴァスケルと買い物ショッピングに行けなくなる可能性も高い。
 だから、これは保険みたいなものだ。

 そんなことをヴァスケルに話すと「仕方ないねえ」と残念そうに返答される。
 ヴァスケルは化粧品より、お出かけデートそのものを楽しみにしていたようだ。
 申し訳ない。
 この埋め合わせはいつかしなければいけないな。

 俺とヴァスケルはソファから立ち上がる。
 時刻は午前十一時半。
 タイムリミットまで二十二時間三十分。
 さあ、南の国に向けて出発だ。
  
 
しおりを挟む
感想 24

あなたにおすすめの小説

実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド
ライト文芸
 日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。  その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。  青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。  その後がよろしくない。  青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。  妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。  長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。  次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。  三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。  四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。  この5人とも青夜は家族となり、  ・・・何これ? 少し想定外なんだけど。  【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】 【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】 【2023/6/5、お気に入り数2130突破】 【アルファポリスのみの投稿です】 【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】 【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】 【未完】

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

辺境領の底辺領主は知識チートでのんびり開拓します~前世の【全知データベース】で、あらゆる危機を回避して世界を掌握する~

昼から山猫
ファンタジー
異世界に転生したリューイは、前世で培った圧倒的な知識を手にしていた。 辺境の小さな領地を相続した彼は、王都の学士たちも驚く画期的な技術を次々と編み出す。 農業を革命し、魔物への対処法を確立し、そして人々の生活を豊かにするため、彼は動く。 だがその一方、強欲な諸侯や闇に潜む魔族が、リューイの繁栄を脅かそうと企む。 彼は仲間たちと協力しながら、領地を守り、さらには国家の危機にも立ち向かうことに。 ところが、次々に襲い来る困難を解決するたびに、リューイはさらに大きな注目を集めてしまう。 望んでいたのは「のんびりしたスローライフ」のはずが、彼の活躍は留まることを知らない。 リューイは果たして、すべての敵意を退けて平穏を手にできるのか。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

転生墓守は伝説騎士団の後継者

深田くれと
ファンタジー
 歴代最高の墓守のロアが圧倒的な力で無双する物語。

処理中です...