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盗み聞き

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「あ、ありがと…」

人に可愛いと言われるのはとても嬉しい。
でも、だから付き合うというのはなんかおかしい気がした。

「ごめん、今はそういうの…ちょっと」

「そっか、聞いてくれてありがとう」

健太くんは、笑顔で去っていった。
教室に1人…。

帰ろう。
今日は全部活休みだ。
理由は詳しいことは分からないが、多分先生の話し合いみたいなのがあるんだと思う。

リュックに、教科書やペンケースを直し、教室を出ようとした時だった。

カタッ

廊下の方から確かに音がした。
そしてすぐ後にパタパタという、だれかがスリッパで走っていくような音も聞こえてきた。

廊下を見てみたが、誰もいない。
シンとしていて、物音1つしない。

もしかしたら、さっきのは幻聴なのかもしれない。
確かに聞こえたのにそう思ってしまうほどだ。

いや、絶対に誰かいた…。
聞かれてたんだ、さっきのこと。

誰だろう…。
盗み聞きなんて。
そんなことを思いながら、教室をあとにした。

この時の私はあまり気にしてなかった。
まさか、あんなことになるなんて思いもしなかったのだ。
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