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花は落ちて春はとうに過ぎ去り

真夏の太陽も私は溶かせないで

色付く秋は鼠色の私を置いて行く

白く染まる街にも体と心はかじか

あなたが居た時は寒いのが好きだった

あなたが抱き締めてくれた

あなたの体温があった

あなたのことを考えるだけで

心がやけに暖かかった

あなたは私から熱を奪った

春は訪れない

夏が来ても秋が来ても凍えたまま

冬の冷たさに暖かい記憶が蘇り

その分悴んだ痛みに襲われる

寒いのは辛い

独りは辛い
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