【完結】独り語り

桐生千種

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第4弾 病んだ先生

トラック3 クリスマス(2)

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「ああ、思ったよりも早かったですね」



「少し、座って待っていてください。すぐ終わりますから」

(そんなに私と会いたかったなんて、可愛い人ですね)



「そういえば、もうすぐクリスマスですね」

「予定などはあるんですか? やはり家族と?」



「……彼氏と、デート?」

(なにを、言っているんです? 彼氏? 私ではない男を彼氏と言い、デートをすると……? ああ、そうか……。嫉妬させたいんですね。最近、あまり会えていませんでしたから。ですが、これは少し、やりすぎですよ……?)



「そうだ。飲み物でもいかがです? 遠慮しなくていいですよ? 少し、待っていてください」



「どうぞ。栄養ドリンクのようなものです。もっとお洒落なものを出せればよかったんですが、生憎こんなものしかなくて」



「あまり口に合いませんか? でも、1度口をつけたものは最後までちゃんと飲むのがマナーですよ?」



「そう。いい子ですね。では、本題に入りましょうか……」
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