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2 近江花音は小学生
3.キラキラの太陽(1)
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*****
「なーんだ。バレてたのか」
そんなふうに言った彼は、それでもキラキラしていた。
本当の本当に、大好きなものに出会えたら、大好きになれたら、私も彼みたいにキラキラできるかもしれないと思った。
太陽みたいな彼のように。
*****
「今日はみんなで交流会がありますよ。おいしいcookiやchocolateを食べながら、仲良くなりましょう」
グループレッスンが終わって、Ms.エヴァンスが最初に言った言葉はそれだった。
だから、こうしてジュースやお菓子を前にテーブルを囲んでいる。
「ねえねえ、それって私服?」
聞いてきたのは、さっきグループレッスンで一緒だった伊藤慶介(いとうけいすけ)君。
「知らないの? 私立の小学校の制服だよ! 超お嬢様!」
私が答えるより先に、理子ちゃんが答えた。
「へー。小学校に制服あるんだ」
「あんたみたいなのが気安く話していいような子じゃない」
「どういう意味だよ!」
「Hey! ケンカはダメ! 仲良く!」
止めに入ったMs.エヴァンスに、気まずそうに視線を泳がせる2人。
「あんたのせいで怒られた」
「こっちの台詞だ、バーカ」
コソコソと言い合う2人は、とても慣れ親しんでいる様子で、とても今日初めて会ったとは思えなかった。
「2人はもとから知り合い?」
切り出したのは志保ちゃん。
「幼馴染っていうか、クサリエン?」
「腐れ縁だし、バーカ」
「楽しそうだね、僕も混ぜてよ」
「なーんだ。バレてたのか」
そんなふうに言った彼は、それでもキラキラしていた。
本当の本当に、大好きなものに出会えたら、大好きになれたら、私も彼みたいにキラキラできるかもしれないと思った。
太陽みたいな彼のように。
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「今日はみんなで交流会がありますよ。おいしいcookiやchocolateを食べながら、仲良くなりましょう」
グループレッスンが終わって、Ms.エヴァンスが最初に言った言葉はそれだった。
だから、こうしてジュースやお菓子を前にテーブルを囲んでいる。
「ねえねえ、それって私服?」
聞いてきたのは、さっきグループレッスンで一緒だった伊藤慶介(いとうけいすけ)君。
「知らないの? 私立の小学校の制服だよ! 超お嬢様!」
私が答えるより先に、理子ちゃんが答えた。
「へー。小学校に制服あるんだ」
「あんたみたいなのが気安く話していいような子じゃない」
「どういう意味だよ!」
「Hey! ケンカはダメ! 仲良く!」
止めに入ったMs.エヴァンスに、気まずそうに視線を泳がせる2人。
「あんたのせいで怒られた」
「こっちの台詞だ、バーカ」
コソコソと言い合う2人は、とても慣れ親しんでいる様子で、とても今日初めて会ったとは思えなかった。
「2人はもとから知り合い?」
切り出したのは志保ちゃん。
「幼馴染っていうか、クサリエン?」
「腐れ縁だし、バーカ」
「楽しそうだね、僕も混ぜてよ」
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