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89.悪影響
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「天界の審判を司る天使も、魔法だけではなくいくつもの神具を使うのです。その上で、人間の罪を確定するための言葉を引き出す話術も必要とする」
追い打ちをかけるように、経験不足を指摘される。
そして“審判”の魔法を使っていることも分かってると、ほのめかされているようだ。
「世界のことは、神が地上以外にも気を配っていれば分かっているでしょう。地上に生きるあなたこそ、地上のことを考えてみるといい。そこの彼女とは所詮今生限りの縁なのですから、大勢の人間と天秤にかけてまで守るべきか」
ルシウスが立ち上がり、話を打ち切られそうになる。
やっぱり僕には、駆け引きのような会話は上手く出来ない。諦めと同時に、少し自棄になった。
「…考えるまでもないよ。正直に言えば、僕は知らない人たちまで何かと引き換えにしても守ろうとは思えてないんだから」
開き直って宣言すると、意外そうに見返される。
「それはずいぶんと、人間らしい感覚ですね」
人間なら、もっと迷うと思うけど。正直な気持ちを話して意表を突けたのは、やっぱり僕の感覚は少しおかしいんだろう。
「感性まで神譲りではないのですね…面白い、それなら質問を1つ追加しましょう」
ルシウスは、聖者様が何かを企んでいるときのような表情を浮かべる。
さっき、聖者は彫刻的な美しさを持つと言っていたけど、それは天使も同じだ。
「この先、この国で若者が命を落とす度に、たとえ不慮の事故でも貴方は私を疑うでしょう。貴方の選択とその結果を、彼女に聞かせたらどうなると思いますか?」
「なっ…」
僕だって、自分の選択で誰かが命を落とせば、全く面識のない相手だとしても罪悪感は持つだろう。ルシウスはそれを、リュラにも伝えると脅しているのだ。
加護のことだけでも、リュラが他人から迫害される恐れがあるのに。
その上、僕の選択とはいえ、他人の死が自分と引き換えなのかもしれないなんて聞かされたら。
「それを踏まえた上で、もう一度よく考えてください。今すぐにとは言いません。また答えを聞きに来ましょう」
困惑する僕を楽しそうに見つめながら、ルシウスの姿は消えた。
地獄に落ちたわけでも、転移したわけでもない。ただ幻影体が消えただけだ。
消える直前に天を見上げるようにしたとき、全身の闇色にあまりにそぐわない明るい珊瑚色のピアスが見えたことが、やけに印象的だった。
その色が目に焼き付いたまま、僕は途方に暮れてしばらく動けなかった。
そして、リュラを見つめながら考え込む。
また何か、自分の気持ちを言葉に出来ないもどかしいような気分を感じている。
リュラが攫われそうになったことと、またそんなことになったらと考えると、当然怖い。
それに結局、どうしてリュラが狙われたのかが分からない不安。
それだけじゃない、まだ何かもやもやとしている。
さっきは即断でリュラを優先したけど、僕は見知らぬ他人のことも思い遣れるようになりたいと、旅を通して人を知っていこうと決心したばかりなのに。
なのにどうして、こんな不条理な決断を強いられないといけないのか。
…ああ、そうか。
僕は怒っているんだ。
ルシウスに気圧され、質問に答えるのに精一杯だったけど。
そもそも律儀に答える必要はないし、迫られた選択肢以外を探したっていいはずだ。
リュラのことだって、怖さと同時に怒りも感じている。
一度開き直ったのがまだ響いていたらしい。自分の感情を自覚すると、改めて考え直した。
経験が浅いのはどうしようもないけど、それで誰かを頼るのは恥ずかしいことじゃない。地上の問題だとか天界の問題だとか、分けて考えられる事態でもないと思う。
もう一度状況を共有して、意見や案を聞いてみよう。そう考えた僕は、また自分の幻影体を置いて来た部屋へと戻った。
***
出て行くときはベッドに潜ってこっそりと行ったから、いきなり起き上がった状態で現れた僕に、幻妖精たちは驚きを隠せない。
「え?! ライルさん?!!」
「そこで眠っていらしたのでは…」
僕はベッドに腰掛けて、幻妖精たちを手招きしてから自分の幻影体に手を乗せた。
「これは幻影体だよ。これを自分が思うように動かしたり話したりさせる魔法ってある?」
ルシウスの言い方だと、タタラのように異質な力を使っているわけじゃないと思う。僕でも出来るのに分からないのかと、嘲笑われていた感じだ。
幻妖精たちは幻影体の周囲をぐるりと回って飛びながら、戸惑っているようだ。
「わたくしたち、今はサザン様の気配しか感じ取れませんから気付きませんでしたわ!
お一人でどこかに行かれましたの?」
「自身の幻影体なら感覚共有をすれば動かせますが、かなりの修練が必要です。どう使うおつもりですか?」
感覚共有は、他人にかけるものだと思っていた。こちら側からは動かしたり出来ないし、盗み見や盗み聞きするようなものだから使ったことはなかったけど。
幻影体も、もっと前から使っておけば良かった。そうすれば応用にも気付けたかもしれないのに。
昔の僕は、自分がいなくなることでおじいちゃんたちが心配するということを気にしないでいたから、身代わりを置くなんて考えなかった。
心配させたくないと思うようになった頃にはもう、僕はどこかに行っても何事もなく戻って来ると、呆れたような…ある意味では信用されていたのだ。
「僕が使うわけじゃないよ。…目の前で使われたんだ」
そしてリリスとマリスに、ルシウスの幻影体と話したことを打ち明けた。
天界にいた頃のルシウスを慕っているふたりには辛いかもしれないけど、隠すべきではないと思うし、天使級の魔法について聞けるのはこのふたりしかいない。
だけど幻妖精たちは驚きはしたものの、思っていたほど狼狽えもしなかった。
「先程まで、ずっとリリスと話していたのです。ルシウス様が変異したのであれば、その行為も、神が下される処遇も、冷静に受け止めねばならないと」
「幻影体とはいえ姿を現されたのでしたら、きっと近くにまでは来ていらしたのですわ。最下層からでは無理ですもの……それでまたライルさんの答えを聞きにいらっしゃるなら、今度は神が見逃しはしませんわ。わたくしたちは見届けますの」
諦めたように静観を決めてしまっている。だけど本当はふたりともルシウスと話がしたいんじゃないかと思う。
「それなんだけどさ、天使は深追いするなって通達だったんだよね。だったら、幻妖精ならいいんじゃない?」
天使としての姿も能力も無く、別の存在としての呼び名まで与えられているのだから。
「ライルさん?! どうなさいましたの、そんなサザン様のような詭弁を!」
「サザン様の悪影響でしょうか。いけませんね」
まあ確かに、クソ親父なんて言ってしまったのは聖者様の影響だと思うけど。神への態度が悪いせいか、幻妖精たちは聖者様に対して辛辣なところがある。
「誰の悪影響だって?」
突然、当の本人の不機嫌そうな声が聞こえる。
僕が言ったわけじゃないけど、何とも言えない気まずさに、恐る恐る振り返った。
追い打ちをかけるように、経験不足を指摘される。
そして“審判”の魔法を使っていることも分かってると、ほのめかされているようだ。
「世界のことは、神が地上以外にも気を配っていれば分かっているでしょう。地上に生きるあなたこそ、地上のことを考えてみるといい。そこの彼女とは所詮今生限りの縁なのですから、大勢の人間と天秤にかけてまで守るべきか」
ルシウスが立ち上がり、話を打ち切られそうになる。
やっぱり僕には、駆け引きのような会話は上手く出来ない。諦めと同時に、少し自棄になった。
「…考えるまでもないよ。正直に言えば、僕は知らない人たちまで何かと引き換えにしても守ろうとは思えてないんだから」
開き直って宣言すると、意外そうに見返される。
「それはずいぶんと、人間らしい感覚ですね」
人間なら、もっと迷うと思うけど。正直な気持ちを話して意表を突けたのは、やっぱり僕の感覚は少しおかしいんだろう。
「感性まで神譲りではないのですね…面白い、それなら質問を1つ追加しましょう」
ルシウスは、聖者様が何かを企んでいるときのような表情を浮かべる。
さっき、聖者は彫刻的な美しさを持つと言っていたけど、それは天使も同じだ。
「この先、この国で若者が命を落とす度に、たとえ不慮の事故でも貴方は私を疑うでしょう。貴方の選択とその結果を、彼女に聞かせたらどうなると思いますか?」
「なっ…」
僕だって、自分の選択で誰かが命を落とせば、全く面識のない相手だとしても罪悪感は持つだろう。ルシウスはそれを、リュラにも伝えると脅しているのだ。
加護のことだけでも、リュラが他人から迫害される恐れがあるのに。
その上、僕の選択とはいえ、他人の死が自分と引き換えなのかもしれないなんて聞かされたら。
「それを踏まえた上で、もう一度よく考えてください。今すぐにとは言いません。また答えを聞きに来ましょう」
困惑する僕を楽しそうに見つめながら、ルシウスの姿は消えた。
地獄に落ちたわけでも、転移したわけでもない。ただ幻影体が消えただけだ。
消える直前に天を見上げるようにしたとき、全身の闇色にあまりにそぐわない明るい珊瑚色のピアスが見えたことが、やけに印象的だった。
その色が目に焼き付いたまま、僕は途方に暮れてしばらく動けなかった。
そして、リュラを見つめながら考え込む。
また何か、自分の気持ちを言葉に出来ないもどかしいような気分を感じている。
リュラが攫われそうになったことと、またそんなことになったらと考えると、当然怖い。
それに結局、どうしてリュラが狙われたのかが分からない不安。
それだけじゃない、まだ何かもやもやとしている。
さっきは即断でリュラを優先したけど、僕は見知らぬ他人のことも思い遣れるようになりたいと、旅を通して人を知っていこうと決心したばかりなのに。
なのにどうして、こんな不条理な決断を強いられないといけないのか。
…ああ、そうか。
僕は怒っているんだ。
ルシウスに気圧され、質問に答えるのに精一杯だったけど。
そもそも律儀に答える必要はないし、迫られた選択肢以外を探したっていいはずだ。
リュラのことだって、怖さと同時に怒りも感じている。
一度開き直ったのがまだ響いていたらしい。自分の感情を自覚すると、改めて考え直した。
経験が浅いのはどうしようもないけど、それで誰かを頼るのは恥ずかしいことじゃない。地上の問題だとか天界の問題だとか、分けて考えられる事態でもないと思う。
もう一度状況を共有して、意見や案を聞いてみよう。そう考えた僕は、また自分の幻影体を置いて来た部屋へと戻った。
***
出て行くときはベッドに潜ってこっそりと行ったから、いきなり起き上がった状態で現れた僕に、幻妖精たちは驚きを隠せない。
「え?! ライルさん?!!」
「そこで眠っていらしたのでは…」
僕はベッドに腰掛けて、幻妖精たちを手招きしてから自分の幻影体に手を乗せた。
「これは幻影体だよ。これを自分が思うように動かしたり話したりさせる魔法ってある?」
ルシウスの言い方だと、タタラのように異質な力を使っているわけじゃないと思う。僕でも出来るのに分からないのかと、嘲笑われていた感じだ。
幻妖精たちは幻影体の周囲をぐるりと回って飛びながら、戸惑っているようだ。
「わたくしたち、今はサザン様の気配しか感じ取れませんから気付きませんでしたわ!
お一人でどこかに行かれましたの?」
「自身の幻影体なら感覚共有をすれば動かせますが、かなりの修練が必要です。どう使うおつもりですか?」
感覚共有は、他人にかけるものだと思っていた。こちら側からは動かしたり出来ないし、盗み見や盗み聞きするようなものだから使ったことはなかったけど。
幻影体も、もっと前から使っておけば良かった。そうすれば応用にも気付けたかもしれないのに。
昔の僕は、自分がいなくなることでおじいちゃんたちが心配するということを気にしないでいたから、身代わりを置くなんて考えなかった。
心配させたくないと思うようになった頃にはもう、僕はどこかに行っても何事もなく戻って来ると、呆れたような…ある意味では信用されていたのだ。
「僕が使うわけじゃないよ。…目の前で使われたんだ」
そしてリリスとマリスに、ルシウスの幻影体と話したことを打ち明けた。
天界にいた頃のルシウスを慕っているふたりには辛いかもしれないけど、隠すべきではないと思うし、天使級の魔法について聞けるのはこのふたりしかいない。
だけど幻妖精たちは驚きはしたものの、思っていたほど狼狽えもしなかった。
「先程まで、ずっとリリスと話していたのです。ルシウス様が変異したのであれば、その行為も、神が下される処遇も、冷静に受け止めねばならないと」
「幻影体とはいえ姿を現されたのでしたら、きっと近くにまでは来ていらしたのですわ。最下層からでは無理ですもの……それでまたライルさんの答えを聞きにいらっしゃるなら、今度は神が見逃しはしませんわ。わたくしたちは見届けますの」
諦めたように静観を決めてしまっている。だけど本当はふたりともルシウスと話がしたいんじゃないかと思う。
「それなんだけどさ、天使は深追いするなって通達だったんだよね。だったら、幻妖精ならいいんじゃない?」
天使としての姿も能力も無く、別の存在としての呼び名まで与えられているのだから。
「ライルさん?! どうなさいましたの、そんなサザン様のような詭弁を!」
「サザン様の悪影響でしょうか。いけませんね」
まあ確かに、クソ親父なんて言ってしまったのは聖者様の影響だと思うけど。神への態度が悪いせいか、幻妖精たちは聖者様に対して辛辣なところがある。
「誰の悪影響だって?」
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