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86.加護
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「その、翼のある方のお顔は?! それか、何か特徴のようなものはございませんでしたの?!」
「え…? 夢、じゃなかったの…?」
必死な様子のリリスに、リュラが自分の髪を口元に引き寄せるように握り締めた。いつもの、不安を感じたときの癖だ。
「…えっと……夢にも意味があるかもしれないから、詳しく聞きたいんだよ」
リュラを不安にさせたくない。
だけどこれは、嘘になってしまうだろうか。
母さんは何も言わなかったけど、心配そうに僕を見ている。
「うん…でも見えたのは一瞬だし、顔とかまではよく分からないよ……」
僕たちの狼狽を感じ取ったのか、リュラはさらに不安な表情になってしまう。なるべくそれを打ち消そうと、努めて明るく振舞ってみた。
「そうだよね、僕だってそんな黒い大きい翼なんて夢で見たら、それしか覚えてないかも」
実際、誰でもそうだとは思う。目立ち過ぎる特徴があると、他は曖昧になりがちだ。
「うん、そうなの。…あ、それにその翼の下くらいまで長い髪だったよ。真っ直ぐな黒い髪。でも夢の中で目を開けられたと思ったら、体の目も開いちゃったみたいで目が覚めちゃったの」
僕の言ったことに共感して、リュラの表情が少し和らいだ。
同時に、建物の中で人の気配が動くのを感じる。
「母さん、院長先生が部屋を出たみたいだけど」
消灯してすぐの今は、巡回するにはまだ早い。
「ここにいらっしゃるのだと思うわ。消灯前までも、業務以外はずっとリュラを看ていらしたから」
そう言われて気配を追っていると、確かにこっちに向かっているようだった。
「私も様子を見に来たと言っておくから、あなたたちだけ隠れていて」
僕は頷いて、リリスと壁際に移動する。気配隠蔽を使っているからすぐ側にいても大丈夫だけど、口の動きを見られたくなかった。
そして母さんとリュラには聞こえないように遮音して、リリスに問いかける。
「…リュラが見たのって、ルシウスだと思う?」
教会によく飾られている十大天使画では、第1位が空白になっている。僕はルシウスの姿を全く知らない。
「…ルシウス様も、外見や声が男性寄りですわ。髪もリュラさんがおっしゃったような感じですし…翼は黒くありませんでしたけども」
だけどリリスやマリスも、無性別から性別があるように見えるくらい外見が変化している。変異でそうなるなら、色が変わることも十分あり得るように思う。
当然リリスもそれを分かっているようで、その後は沈黙してしまった。
そうしているうちに、院長が救護室に入って来た。
明かりが灯っていたから人がいることには気付いていたようだけど、母さんから今さっきリュラが目覚めたと聞いて、驚きながらも喜んでリュラの頭を撫でる。
僕がおじいちゃんたちに引き取られる直前に孤児院長に就任した修道女で、今は50歳くらいだろうか。
6年ぶりに直接顔を見ると、確かに老いを感じる。
毎日顔を合わせていたおじいちゃんたちでは、実感できなかった年月だ。
「…リュラが攫われたのは、僕のせい…かな」
タタラが情報を持ち帰ると言ったとき、僕のことが天界で知られていないからだと思っていた。
実際には地獄で、何らかの脅威だと思われたんじゃないだろうか。
「分かりませんわ、分かりませんけども…早くマリスとサザン様にもお話ししたほうがよろしいですわ!」
聖者様も幻妖精たちも、地獄のことは分からないだろう。
だけど僕よりはいろんなことを知っている。ここでじっとしているより、早く相談したほうがいいとは思う。
でも、それが分かっていても、どうしても今はまだリュラの側を離れる気になれない。
院長が大司教様にも報告してくると言って部屋を出た後、僕はまた遮音の範囲を母さんとリュラに広げてベッドの脇に戻った。
「治癒を使える方が確認にいらっしゃるから時間がかかると思うわ。私も看ているから、今日はもう戻ってはどう?」
母さんは、僕が動揺してリュラにどこまで話すか迷っているのを察しているらしい。
「樹海は大丈夫だったの? もう危ない所に行かない?」
リュラが伸ばして来た手を取って、それが温かいことに改めて命があると噛みしめる。
「うん、今日からはもうこっちに向かってるよ。そうだ、それにルルビィのことは大丈夫になったよ。みんなで旅を続けられるんだけど、聖者様が歓迎され過ぎていつ着けるか分からないくらいなんだ」
笑って明るく話してみせる。不安にさせたことが魂を抜かれる隙を作ったのかもしれない。それでなくても、もうそんな心配をさせたくない。
何でもなかったように、じゃあまた明日と軽く言ったほうがいい。だけどもう、離れること自体怖くなってもいる。
僕は少し考えて、またベッドの側に膝をつき、リュラと目線を合わせた。
「リュラ。また悪い夢を見ないように、守護の魔法をかけてもいいかな」
それを聞いて、リュラは枕の上で首を傾げる。
「お守りの魔法はかけてくれたんだよね?」
それは浄化の魔法だ。悪意のことを漠然と嫌な感じとしか思っていなくて、僕も感覚ではお守り代わりにと思っていたから、そんな説明をした。
「うん、それよりも強いものを。…ただ強すぎて、悪意を持ってリュラに触れようとする人がいたら弾いちゃったりするんだけど」
母さんはちょっと気になるようで、頬に手を当てて考える。
「リュラくらいの齢の女の子だと、手を出すようなケンカは滅多にしないけれど…全くないとは言えないわ。騒ぎにならないかしら」
「神具のような媒介もなしにそんなことになったら、不審に思われますわよ?! ライルさんの加護でしたら、サザン様の神具よりも強力になるのは間違いありませんもの!」
聖者様のものより強力だとかいうことは考えていなかったけど、普通の人を相手に発動したら騒ぎになるのは分かっている。
だけど、浄化では防げなかった。何もしないでリュラから離れるのが不安で仕方がなくて、もっと強い魔法で守ることしか思いつかない。
「じゃあ、リュラが夢を思い出しても怖くなくなるまで…それまでの間だけでもどうかな」
本当に怖がっているのは自分なのに、リュラも怖がっているのを分かっていてこんな言い方をしてしまう。
「うん…やっぱり普通の夢じゃないみたいで怖いし…」
僕の下手な誤魔化しだと、ただの夢だと思わせる説得力はなかった。リュラに嘘を吐きたくないという迷いもある。
なるべく早く、怯えさせないような説明を考えてちゃんと話をしようと思う。
「あまり意識しなくていいよ。今まで通り、お守りだと思ってて」
そして僕は、リュラに守護をかけた。
守護の魔法をかけることを加護と呼ぶのは、さっきリリスに言われて気が付いた。使うときの名称と、使われる側で認識が違うものもあるらしい。
旧文明時代の聖者らしき人も言っていたけど、幻妖精が天使を精霊化させたものだとしたら、同じ魔法じゃないだろうか。僕の認識に「精霊化」という魔法はないけど、もしかしたら名称が違うだけかもしれない。魔法とは違う、神だけが使える力なのかもしれないけど。
そんなことを考えていたら、院長と誰か他の人がやって来る気配を感じた。
「院長先生が戻って来たから…明日は絶対来るからね」
リュラの手を、もう一度両手で強く握って約束する。
本当は、守護をかけた今でも離れたくないけど。
「動けない赤ちゃんだって、どんなに心配でも1人でずっと目を離さずにいるのは無理なのよ。リュラは今日のこともあるから、他の人たちもしばらく気をかけてくれるわ」
母さんに言葉で背を押されて、やっとリュラの手を離す。
だけどなかなか、踏ん切りがつかない。
…もう、母さんとリリスが見ていてもいい。
「おやすみ、リュラ」
そう言って立ち上がると、リュラの頬にキスをした。
「おっ…おやすみ……」
いつもは平気でキスを返してくれるリュラが、顔を真っ赤にして頬に手を当てる。
「あら」
微笑ましそうに見つめる母さんの視線がやっぱり恥ずかしくて、ようやく僕もその場から逃げるように転移した。
「え…? 夢、じゃなかったの…?」
必死な様子のリリスに、リュラが自分の髪を口元に引き寄せるように握り締めた。いつもの、不安を感じたときの癖だ。
「…えっと……夢にも意味があるかもしれないから、詳しく聞きたいんだよ」
リュラを不安にさせたくない。
だけどこれは、嘘になってしまうだろうか。
母さんは何も言わなかったけど、心配そうに僕を見ている。
「うん…でも見えたのは一瞬だし、顔とかまではよく分からないよ……」
僕たちの狼狽を感じ取ったのか、リュラはさらに不安な表情になってしまう。なるべくそれを打ち消そうと、努めて明るく振舞ってみた。
「そうだよね、僕だってそんな黒い大きい翼なんて夢で見たら、それしか覚えてないかも」
実際、誰でもそうだとは思う。目立ち過ぎる特徴があると、他は曖昧になりがちだ。
「うん、そうなの。…あ、それにその翼の下くらいまで長い髪だったよ。真っ直ぐな黒い髪。でも夢の中で目を開けられたと思ったら、体の目も開いちゃったみたいで目が覚めちゃったの」
僕の言ったことに共感して、リュラの表情が少し和らいだ。
同時に、建物の中で人の気配が動くのを感じる。
「母さん、院長先生が部屋を出たみたいだけど」
消灯してすぐの今は、巡回するにはまだ早い。
「ここにいらっしゃるのだと思うわ。消灯前までも、業務以外はずっとリュラを看ていらしたから」
そう言われて気配を追っていると、確かにこっちに向かっているようだった。
「私も様子を見に来たと言っておくから、あなたたちだけ隠れていて」
僕は頷いて、リリスと壁際に移動する。気配隠蔽を使っているからすぐ側にいても大丈夫だけど、口の動きを見られたくなかった。
そして母さんとリュラには聞こえないように遮音して、リリスに問いかける。
「…リュラが見たのって、ルシウスだと思う?」
教会によく飾られている十大天使画では、第1位が空白になっている。僕はルシウスの姿を全く知らない。
「…ルシウス様も、外見や声が男性寄りですわ。髪もリュラさんがおっしゃったような感じですし…翼は黒くありませんでしたけども」
だけどリリスやマリスも、無性別から性別があるように見えるくらい外見が変化している。変異でそうなるなら、色が変わることも十分あり得るように思う。
当然リリスもそれを分かっているようで、その後は沈黙してしまった。
そうしているうちに、院長が救護室に入って来た。
明かりが灯っていたから人がいることには気付いていたようだけど、母さんから今さっきリュラが目覚めたと聞いて、驚きながらも喜んでリュラの頭を撫でる。
僕がおじいちゃんたちに引き取られる直前に孤児院長に就任した修道女で、今は50歳くらいだろうか。
6年ぶりに直接顔を見ると、確かに老いを感じる。
毎日顔を合わせていたおじいちゃんたちでは、実感できなかった年月だ。
「…リュラが攫われたのは、僕のせい…かな」
タタラが情報を持ち帰ると言ったとき、僕のことが天界で知られていないからだと思っていた。
実際には地獄で、何らかの脅威だと思われたんじゃないだろうか。
「分かりませんわ、分かりませんけども…早くマリスとサザン様にもお話ししたほうがよろしいですわ!」
聖者様も幻妖精たちも、地獄のことは分からないだろう。
だけど僕よりはいろんなことを知っている。ここでじっとしているより、早く相談したほうがいいとは思う。
でも、それが分かっていても、どうしても今はまだリュラの側を離れる気になれない。
院長が大司教様にも報告してくると言って部屋を出た後、僕はまた遮音の範囲を母さんとリュラに広げてベッドの脇に戻った。
「治癒を使える方が確認にいらっしゃるから時間がかかると思うわ。私も看ているから、今日はもう戻ってはどう?」
母さんは、僕が動揺してリュラにどこまで話すか迷っているのを察しているらしい。
「樹海は大丈夫だったの? もう危ない所に行かない?」
リュラが伸ばして来た手を取って、それが温かいことに改めて命があると噛みしめる。
「うん、今日からはもうこっちに向かってるよ。そうだ、それにルルビィのことは大丈夫になったよ。みんなで旅を続けられるんだけど、聖者様が歓迎され過ぎていつ着けるか分からないくらいなんだ」
笑って明るく話してみせる。不安にさせたことが魂を抜かれる隙を作ったのかもしれない。それでなくても、もうそんな心配をさせたくない。
何でもなかったように、じゃあまた明日と軽く言ったほうがいい。だけどもう、離れること自体怖くなってもいる。
僕は少し考えて、またベッドの側に膝をつき、リュラと目線を合わせた。
「リュラ。また悪い夢を見ないように、守護の魔法をかけてもいいかな」
それを聞いて、リュラは枕の上で首を傾げる。
「お守りの魔法はかけてくれたんだよね?」
それは浄化の魔法だ。悪意のことを漠然と嫌な感じとしか思っていなくて、僕も感覚ではお守り代わりにと思っていたから、そんな説明をした。
「うん、それよりも強いものを。…ただ強すぎて、悪意を持ってリュラに触れようとする人がいたら弾いちゃったりするんだけど」
母さんはちょっと気になるようで、頬に手を当てて考える。
「リュラくらいの齢の女の子だと、手を出すようなケンカは滅多にしないけれど…全くないとは言えないわ。騒ぎにならないかしら」
「神具のような媒介もなしにそんなことになったら、不審に思われますわよ?! ライルさんの加護でしたら、サザン様の神具よりも強力になるのは間違いありませんもの!」
聖者様のものより強力だとかいうことは考えていなかったけど、普通の人を相手に発動したら騒ぎになるのは分かっている。
だけど、浄化では防げなかった。何もしないでリュラから離れるのが不安で仕方がなくて、もっと強い魔法で守ることしか思いつかない。
「じゃあ、リュラが夢を思い出しても怖くなくなるまで…それまでの間だけでもどうかな」
本当に怖がっているのは自分なのに、リュラも怖がっているのを分かっていてこんな言い方をしてしまう。
「うん…やっぱり普通の夢じゃないみたいで怖いし…」
僕の下手な誤魔化しだと、ただの夢だと思わせる説得力はなかった。リュラに嘘を吐きたくないという迷いもある。
なるべく早く、怯えさせないような説明を考えてちゃんと話をしようと思う。
「あまり意識しなくていいよ。今まで通り、お守りだと思ってて」
そして僕は、リュラに守護をかけた。
守護の魔法をかけることを加護と呼ぶのは、さっきリリスに言われて気が付いた。使うときの名称と、使われる側で認識が違うものもあるらしい。
旧文明時代の聖者らしき人も言っていたけど、幻妖精が天使を精霊化させたものだとしたら、同じ魔法じゃないだろうか。僕の認識に「精霊化」という魔法はないけど、もしかしたら名称が違うだけかもしれない。魔法とは違う、神だけが使える力なのかもしれないけど。
そんなことを考えていたら、院長と誰か他の人がやって来る気配を感じた。
「院長先生が戻って来たから…明日は絶対来るからね」
リュラの手を、もう一度両手で強く握って約束する。
本当は、守護をかけた今でも離れたくないけど。
「動けない赤ちゃんだって、どんなに心配でも1人でずっと目を離さずにいるのは無理なのよ。リュラは今日のこともあるから、他の人たちもしばらく気をかけてくれるわ」
母さんに言葉で背を押されて、やっとリュラの手を離す。
だけどなかなか、踏ん切りがつかない。
…もう、母さんとリリスが見ていてもいい。
「おやすみ、リュラ」
そう言って立ち上がると、リュラの頬にキスをした。
「おっ…おやすみ……」
いつもは平気でキスを返してくれるリュラが、顔を真っ赤にして頬に手を当てる。
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