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84.蜘蛛の糸
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「え? …リュラがどうかした?」
「意識がないの! ライル、昨夜は来ていない?!」
何かの病気か、怪我でもしたのか。
いやでも、東部教会には治癒魔法の使える聖職者が何人もいるはずだ。
「昨夜は遅くなったから来なかったよ…リュラに何があったの?!」
僕も混乱していたけど、母さんも順序立てて話す余裕がないらしい。
「分からないの、治癒もかけてもらったのだけれど。夕方には大司教様もいらしたのに、目を覚まさないのよ。今朝からずっと……あなたが来ていないのなら夜の様子も分からないわ」
東部教会の大司教は、聖者様からも治癒魔法に長けていると言われたほどの人だったはずだ。それでも良くならなかったなら、病気や怪我じゃないのか。
「分かった、すぐ行く――」
そう言いかけて、僕は背筋が凍るような感覚になった。
「……母さん、リュラはどこ?」
気配が感じられない。
東部教会全体くらい、問題なく感知出来るはずなのに。
「救護室よ、孤児院の…」
僕の様子に、母さんも青ざめる。
「ライルさん、もしかして気配がありませんの?!」
今日も付いて来ていたリリスが、緊張した声を上げた。
体があるのに、気配が感じられない状態は見たことがある。
――それは、葬儀で目にした光景だ。
「私も一緒に行くわ」
母さんは振り返って机の上から燭台を手に取り、僕の前に歩いて来る。
言葉も歩みもしっかりしているようだけど、手にした燭台が小刻みに震えていた。
親として大人として、僕の前で僕以上に取り乱してはいけないと、気丈にふるまっているんだろう。
僕は頷いて、母さんとリリスを連れて救護室へ転移した。
ここの救護室は、治癒の必要がない程度のかすり傷を手当てするか、治癒魔法の使える聖職者が来るのを待つときくらいしか使われていない。ベッドも2つしか置いていなくて、そこに横たわっているただ1人はリュラで間違いないはずだ。
なのに、やっぱり目の前にしても気配を感じられない。
僕がかけていたはずの、浄化魔法も消えている。
……怖い。
すぐに駆け寄りたいのに、近付いて確認するのが怖い。
もしも本当に、リュラが……死んでいたりしたら。
人間はいつ何があるか分からない。
分かっていたはずなのに、ここ数日で何度か耳にしていたのに。
それでも心のどこかで、自分にはまだ関係のないことだと思っていた。
「ライル」
母さんが僕の手を取って、ベッドのほうへ引いた。
竦む足を無理やり引きずるように、前に進む。
近付くと、やっぱりリュラの顔だとはっきりと分かる。ピクリとも動かないその顔をじっと見つめながら側に立つ。
恐る恐る、シーツの端から出ていた手に触れた。
――温かい。
段々冷えていくような温もりじゃない、今もちゃんと血が巡っている。
そう感じて、もう一度よくリュラを見た。
胸の辺りにかけられたシーツが、微かに上下している。
「……息、してる………」
僕はリュラの手を握り締めて、ベッドの横で膝をついてしまう。
母さんも燭台を側の台に置いて、リュラの額に触れた。
「……良かった。でも朝からこうなのよ。これは普通の状態ではないのね?」
少し安心したように息を吐くけど、僕の様子がおかしかったから大丈夫だとは感じていない。
実際、気配はしないままだ。
それに、治癒をかけて良くなるという感じもしない。
「リリス、体が何ともないのに気配がしないってどういうことか分かる?」
「そうですわね……何かの拍子に、魂が体から離れてしまうことはありますけども……」
リリスの口調が重い。
「その場合はどうしたらいい?」
「……少し離れてしまっただけでしたら、普通は上から自分の体を見下ろしていた、という程度ですぐに戻るものですけれど……」
他にも何か、言いにくいことがありそうだった。
「それなら魂の気配が近くにあるよね?」
「魂が抜けやすい体質だったり、魔法と魂の研究をしている魔術師でしたら、遠くまで離れて千里眼のようなことが出来る者もおりますけど……」
リュラは、そのどちらにも当て嵌まらないはずだ。
「他には?!」
リリスが悪いわけじゃない。だけど早く全ての可能性を知りたくて、少し語気を強めてしまう。
「それは……魂が壊れて、体が抜け殻になってしまっている場合ですわ…っ。ですけど、普通は病んだ末に壊れるものですの! リュラさんはそのようには見えませんでしたもの…!」
思い切ったように最悪の可能性を告げるリリスも、戸惑っていた。
「この子……昨夜はライルのこと、とても心配してまた私の部屋まで来たのだけれど……それで壊れたりはしないわよね…?」
口元に両手を当てて、母さんが声を震わせる。
母さん自身も、魂が壊れかけて前世を終えた人だ。記憶がなくても、それがどれくらい酷い状態なのか分かっているんだろう。
「昨夜…? どうして……」
今までだって、来られない日は何度もあったのに。
「樹海に行くって話をしていたでしょう。死に惑わせる人に会って、あなたが来ないというのに悪い想像をしたみたいなの。もう遅い時間だったから、ライルなら大丈夫よって言い聞かせて部屋に戻らせたのだけど…」
僕も直接シャシルに会うまでは、どんなに怖い人だろうと思っていた。
そして僕よりも人の死に怯えているリュラは、きっともっと不安だっただろう。
どんなに遅くなっても、会いに来れば良かった。また次の日があるのが当たり前だと思っていた。
だけどそれが、一夜にして魂が壊れるほどのことだったとも考えにくい。
「魂が抜けちゃって、迷子みたいになることはない?!」
ただの夢なのか本当に千里眼なのかは分からないけど、本人の意思と関係なく遠くの場所を視たという話も聞いたことがある。
「体を移動した際に、もしかしたら……ですけど、離れているだけでしたら肉体と紐のような繋がりがあるものですわ。その紐からも気配は感じられるはずですし……」
天使としての力がないリリスには、知識しか頼れない。
それでも手掛かりさえ教えて貰えたなら、慣れてなくても初めてのことでも何だってする。
「少し集中してみる」
僕はリュラの手を両手で握って、祈るように目を閉じた。
紐の気配というのはよく分からないけれど、リュラの気配を感じるものがこの体や部屋に残っていないのか。
どんなに小さな欠片だとしても見逃さないように。
紐のように繋がっているのなら、空中に浮いているものなんだろうか。
いろんな考えを巡らせながら探していると、意外な方向に微かなものを感じた。
紐どころか糸…それも、蜘蛛の糸のように細い。そしてその向かっている先は…
「……リリス、地面より下にあるのって……地獄?」
「物理的に低い位置にあるわけではありませんけど、天界と地上と地獄の間は概念的にそのように感じますわ。クリスも落ちて来たように感じましたでしょう?」
そんなこともあった。でも今僕が思い出したのは、穴へ落ちていくように消えたタタラだ。
「…ライルさん、まさか……」
リリスの不安そうな声は、僕とは別の不安も加わっているだろう。
そこは、ルシウスもいるかもしれない場所なのだから。
「リュラの魂が……地獄に繋がってるみたいなんだよ」
「意識がないの! ライル、昨夜は来ていない?!」
何かの病気か、怪我でもしたのか。
いやでも、東部教会には治癒魔法の使える聖職者が何人もいるはずだ。
「昨夜は遅くなったから来なかったよ…リュラに何があったの?!」
僕も混乱していたけど、母さんも順序立てて話す余裕がないらしい。
「分からないの、治癒もかけてもらったのだけれど。夕方には大司教様もいらしたのに、目を覚まさないのよ。今朝からずっと……あなたが来ていないのなら夜の様子も分からないわ」
東部教会の大司教は、聖者様からも治癒魔法に長けていると言われたほどの人だったはずだ。それでも良くならなかったなら、病気や怪我じゃないのか。
「分かった、すぐ行く――」
そう言いかけて、僕は背筋が凍るような感覚になった。
「……母さん、リュラはどこ?」
気配が感じられない。
東部教会全体くらい、問題なく感知出来るはずなのに。
「救護室よ、孤児院の…」
僕の様子に、母さんも青ざめる。
「ライルさん、もしかして気配がありませんの?!」
今日も付いて来ていたリリスが、緊張した声を上げた。
体があるのに、気配が感じられない状態は見たことがある。
――それは、葬儀で目にした光景だ。
「私も一緒に行くわ」
母さんは振り返って机の上から燭台を手に取り、僕の前に歩いて来る。
言葉も歩みもしっかりしているようだけど、手にした燭台が小刻みに震えていた。
親として大人として、僕の前で僕以上に取り乱してはいけないと、気丈にふるまっているんだろう。
僕は頷いて、母さんとリリスを連れて救護室へ転移した。
ここの救護室は、治癒の必要がない程度のかすり傷を手当てするか、治癒魔法の使える聖職者が来るのを待つときくらいしか使われていない。ベッドも2つしか置いていなくて、そこに横たわっているただ1人はリュラで間違いないはずだ。
なのに、やっぱり目の前にしても気配を感じられない。
僕がかけていたはずの、浄化魔法も消えている。
……怖い。
すぐに駆け寄りたいのに、近付いて確認するのが怖い。
もしも本当に、リュラが……死んでいたりしたら。
人間はいつ何があるか分からない。
分かっていたはずなのに、ここ数日で何度か耳にしていたのに。
それでも心のどこかで、自分にはまだ関係のないことだと思っていた。
「ライル」
母さんが僕の手を取って、ベッドのほうへ引いた。
竦む足を無理やり引きずるように、前に進む。
近付くと、やっぱりリュラの顔だとはっきりと分かる。ピクリとも動かないその顔をじっと見つめながら側に立つ。
恐る恐る、シーツの端から出ていた手に触れた。
――温かい。
段々冷えていくような温もりじゃない、今もちゃんと血が巡っている。
そう感じて、もう一度よくリュラを見た。
胸の辺りにかけられたシーツが、微かに上下している。
「……息、してる………」
僕はリュラの手を握り締めて、ベッドの横で膝をついてしまう。
母さんも燭台を側の台に置いて、リュラの額に触れた。
「……良かった。でも朝からこうなのよ。これは普通の状態ではないのね?」
少し安心したように息を吐くけど、僕の様子がおかしかったから大丈夫だとは感じていない。
実際、気配はしないままだ。
それに、治癒をかけて良くなるという感じもしない。
「リリス、体が何ともないのに気配がしないってどういうことか分かる?」
「そうですわね……何かの拍子に、魂が体から離れてしまうことはありますけども……」
リリスの口調が重い。
「その場合はどうしたらいい?」
「……少し離れてしまっただけでしたら、普通は上から自分の体を見下ろしていた、という程度ですぐに戻るものですけれど……」
他にも何か、言いにくいことがありそうだった。
「それなら魂の気配が近くにあるよね?」
「魂が抜けやすい体質だったり、魔法と魂の研究をしている魔術師でしたら、遠くまで離れて千里眼のようなことが出来る者もおりますけど……」
リュラは、そのどちらにも当て嵌まらないはずだ。
「他には?!」
リリスが悪いわけじゃない。だけど早く全ての可能性を知りたくて、少し語気を強めてしまう。
「それは……魂が壊れて、体が抜け殻になってしまっている場合ですわ…っ。ですけど、普通は病んだ末に壊れるものですの! リュラさんはそのようには見えませんでしたもの…!」
思い切ったように最悪の可能性を告げるリリスも、戸惑っていた。
「この子……昨夜はライルのこと、とても心配してまた私の部屋まで来たのだけれど……それで壊れたりはしないわよね…?」
口元に両手を当てて、母さんが声を震わせる。
母さん自身も、魂が壊れかけて前世を終えた人だ。記憶がなくても、それがどれくらい酷い状態なのか分かっているんだろう。
「昨夜…? どうして……」
今までだって、来られない日は何度もあったのに。
「樹海に行くって話をしていたでしょう。死に惑わせる人に会って、あなたが来ないというのに悪い想像をしたみたいなの。もう遅い時間だったから、ライルなら大丈夫よって言い聞かせて部屋に戻らせたのだけど…」
僕も直接シャシルに会うまでは、どんなに怖い人だろうと思っていた。
そして僕よりも人の死に怯えているリュラは、きっともっと不安だっただろう。
どんなに遅くなっても、会いに来れば良かった。また次の日があるのが当たり前だと思っていた。
だけどそれが、一夜にして魂が壊れるほどのことだったとも考えにくい。
「魂が抜けちゃって、迷子みたいになることはない?!」
ただの夢なのか本当に千里眼なのかは分からないけど、本人の意思と関係なく遠くの場所を視たという話も聞いたことがある。
「体を移動した際に、もしかしたら……ですけど、離れているだけでしたら肉体と紐のような繋がりがあるものですわ。その紐からも気配は感じられるはずですし……」
天使としての力がないリリスには、知識しか頼れない。
それでも手掛かりさえ教えて貰えたなら、慣れてなくても初めてのことでも何だってする。
「少し集中してみる」
僕はリュラの手を両手で握って、祈るように目を閉じた。
紐の気配というのはよく分からないけれど、リュラの気配を感じるものがこの体や部屋に残っていないのか。
どんなに小さな欠片だとしても見逃さないように。
紐のように繋がっているのなら、空中に浮いているものなんだろうか。
いろんな考えを巡らせながら探していると、意外な方向に微かなものを感じた。
紐どころか糸…それも、蜘蛛の糸のように細い。そしてその向かっている先は…
「……リリス、地面より下にあるのって……地獄?」
「物理的に低い位置にあるわけではありませんけど、天界と地上と地獄の間は概念的にそのように感じますわ。クリスも落ちて来たように感じましたでしょう?」
そんなこともあった。でも今僕が思い出したのは、穴へ落ちていくように消えたタタラだ。
「…ライルさん、まさか……」
リリスの不安そうな声は、僕とは別の不安も加わっているだろう。
そこは、ルシウスもいるかもしれない場所なのだから。
「リュラの魂が……地獄に繋がってるみたいなんだよ」
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